広告のレスポンスを改善するために、試行錯誤していたなかで、ある簡単な工夫でCPAを10〜30%改善できた事例があります。
その工夫とは、キャッチコピーの文字を単純に大きくすること。
改善事例を詳しくレポートするとともに、読み手を迷わせない“主従関係”について解説します。
目次
フリーペーパー広告で、「起死回生の一手」とは?
今回初めに紹介するのは、ある健康食品の広告の話です。
タブロイド型フリーペーパーに出稿していたのですが、なかなか合格値に達するレスポンスがとれませんでした。
新聞掲載や折込チラシでは、CPAの基準をクリアし始めていたので、そこで使っているコピーや写真をベースにレイアウトを試行錯誤してみたのですが、なかなか結果が出ません。
ところが、ある一つの単純な工夫をしただけで、合格値に達するようになったのです。
その答えは・・・?
キャッチコピーの文字を大きくしたことです。
キャッチコピーを目立たせて、CPAが10〜30%程度は改善
右上に。縦書きで2行で収まっていたキャッチコピー。
キャッチコピーなので、もちろん相対的には目立つように
配置されていたのですが、
これを紙面の縦幅ギリギリいっぱいに伸ばして、
「キャッチコピーだけで3分の1の面積を占めるのでは!?」
というくらいまで拡大。
一目でその言葉が飛び込んでくるように「これでもか!」とインパクトを持たせたところ、次の媒体で、予想以上のレスポンスが返ってきたのです!
フリーペーパーなので厳密なA/Bテストではないのですが、その後も軒並み10~30%程度はCPAが改善。
合格値に達して、媒体展開を拡大できるようになりました。
読み手を迷わせない“主従関係”とは?
これを聞いて改めて大事だなと思ったのが、“主従関係”という概念。
「レスポンス広告の読み手を迷わせてはならない。
何を優先して訴求するのか、何を強調するべきなのか。
主従関係をはっきりする。
ヘッドコピーなど文字の大きさ、色で順位を明確にする。」
(「通販術」 成瀬玄より)
「大小」「上下」「左右」
紙面における優先順位の基準は、この3つですね。
・大小:強調したい要素を、どの程度の大きさにするか?
・上下:上下どこに配置するか?
・左右:左右どちらに置くか?
同書によると、テストで検証された結果、そのなかでもレスポンスに与える影響ガが一番大きかったのが、「大小」とのこと。
「あと少し、レスポンスが伸びれば」というときに
つまり、広告で「ここが効いている」と目星のつくコピーや写真があれば、思い切ってそのサイズを大きくするだけで、レスポンスを改善できる可能性があるということです。
ということは・・・
・あともう少しレスポンスが伸びれば、媒体展開を拡大しても、採算がとれる基準に
・事業構造は安定しているものの、少しでも費用対効果を改善したい
・昔はレスポンスがとれていた広告原稿が、長年の出稿による「疲弊」で、最近反響が落ちている
このようなフェーズにある会社にとっては、試してみる価値のあるテクニックかもしれません。
同じ広告を出し続けて、反応が下がってきたら
先ほど挙げた、「疲弊」を防ぐという課題。
広告の反応を復活させるために、もう一つ「これは!?」というものがあったので、最後に紹介させていただきます。
神田昌典さんのメルマガ「仕事のヒント」に載っていた、「目立たせたい文字を手書きの○印で囲む」というシンプルな方法です。
「例えば、今までの新聞広告記事の上にペンで○印を描き入れる。
あたかも、お客が自分で気になる広告をチェックしたように、手書きの○印を描き入れるのがポイント。」
すると、それだけで反応率が大幅アップするそうです。
まさか、落書きをするだけで…
このように、「使い古されて反応が低くなった広告をリサイクルする簡単な方法」。
同氏が他にも紹介していたのは、
・手書きでアンダーラインを引く
・落書きをする(←なんと!)
・広告の枠に点線(切り取り線)を入れる
「そんな嘘みたいな話が・・・」と思いつつ、神田先生の大ファンの私。
試してみたくなったものの、さすがに、クライアントさまの広告で提案する勇気はなかったので、弊社自身の販促で実験してみました。
FAXで送るDMに、手書きのペン字で丸を囲み、アンダーラインをいくつか引いて、活字のみのパターンとA/Bテストをしたところ、資料請求の件数で、20%近く差がついていたのです。
(弊社からのご案内、見覚えある方はいらっしゃいますか?)
通販広告でも結果が出るか?は、自信がありませんが、興味のある(勇気のある?)方は、お試ししてみてください!