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通販広告を効果的に実施するには?代理店の選び方や自社運用で成果を出すためのポイントも解説

広告を改善したいが何から行えばよいかわからない担当者の方は多いのではないでしょうか。通販企業が広告を効果的に実施するために必要なポイントを自社で運用する場合と、広告代理店に依頼する際の2つの側面から解説します。

通販広告を効果的に実施するには?代理店の選び方や自社運用で成果を出すためのポイントも解説(サムネイル)

通販事業の現場で使われているKPIを新任担当者でも分かるようにまとめました。
解説資料はこちら
 
 

売上につながる広告運用をするには?

 
通販・EC事業者が悩みとしてあげることが多いのが「新規顧客獲得のための広告」。広告を出稿して成果を出すには、大きく分けて2つの方法があります。1つは「自社で運用をすること」、もう1つは「広告代理店に任せること」です。
 
この記事では、前半で自社運用でのポイントについて、後半で代理店選びのポイントについて解説します。
 
通販事業の現場で使われているKPIを新任担当者でも分かるようにまとめました。
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自社運用で成果を出すためのポイント

 
自社運用で成果を出すためには、

  • 勝ちクリエイティブを作ること
  • 勝ちメディアを見つけること

を同時に行うことが重要です。それぞれどのようなことを行うか、解説していきます。 
 
 

勝ちクリエイティブを作る

 
勝ちクリエイティブとは、他のクリエイティブと比べてCVが出やすいクリエイティブを指します。
 
勝ちクリエイティブを作るには、まず自社ターゲットに欲しいと思ってもらえるような「訴求」の作成を行いましょう。セールスライティングに使えるおすすめの本をこちらの記事で紹介していますので参考にしてください。
 
訴求作成ができたら、実際に広告を運用して作成した訴求をABテストしながら、PDCAを回していきます。
 
重要なのは、勝ちクリエイティブが見つかった後もPDCAを回し続けて、次の勝ちパターンを見つけることです。どんなに良いクリエイティブであっても、繰り返し見られることで既視感が出てくるため、CVが出にくくなり疲弊します。1度疲弊すると再度CVが出るクリエイティブになりにくくCPAが悪化するため、新規のクリエイティブを追加して効率を合わせていく必要があります。
 
PDCAの回し方は、以下の画像を参考にされるとよいでしょう。結果がよかったクリエイティブも「あえて停止」することで、どのサイクルにおいても結果がよいクリエイティブが残る仕組みが作れます。
 

常に勝ちクリエイティブが出稿できるPDCAの回し方

常に勝ちクリエイティブが出稿できるPDCAの回し方


 
 

勝ちメディアを見つける

 
勝ちクリエイティブを作ることと並行しながら、勝ちメディアも見つけていきましょう。勝ちメディアとは、他とくらべてCVが出やすいメディアのことです。
 
勝ちメディアを見つけるには、各メディアの利用ユーザー層と自社商材のターゲットを把握した上で、マッチしているメディアに広告を配信してみることが重要です。
 
というのも、同じクリエイティブで配信しても、LINE広告とFacebook広告では結果が違うことがあります。これは、それぞれのメディアのユーザー属性が違うことから起こっています。たとえば、LINEは満遍なく全世代に使われているのに対し、Facebookは10,20代のユーザーが少ない傾向があります。このようなユーザー属性の違いから、メディアによっても広告結果が左右されるので自社と相性の良い媒体を見つける必要があります。
 
これから広告を出す・まだ始めたばかりという方は、まずはWeb広告中心に回すことをオススメします。理由は、以下2点です。
 

  • 紙媒体やテレビに比べて、安価に始めることができる
  • 広告の結果がリアルタイムに分かるため、PDCAが速く回せる

 
その上で、Web広告だけだと効率が合わなくなってきた・アプローチできる層に限界が見えてきた、もしくは売上の成長速度をもっと上げていきたいという方は、紙媒体やテレビなどのオフライン媒体を検討していきましょう。
 
通販企業でよく使われる広告媒体をまとめましたので、以下の記事も参考にしながら勝ちメディアを見つけていただければと思います。
 

通販・ECサイトで行うべき7つのWeb広告を解説!広告媒体の選び方も紹介
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通販事業の現場で使われているKPIを新任担当者でも分かるようにまとめました。
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広告代理店を活用して成果を出すには?

 
広告で成果を出す方法は自社での運用だけではありません。業界や媒体に特化した広告代理店に依頼することも1つの手なので、ここでは広告代理店の選び方を紹介します。
 
 

広告代理店は大きく3つのタイプに分かれる

 
通販企業を支援している広告代理店を、「総合代理店」「専門代理店」「通販特化型代理店」の3種類に分けて説明していきます。
 
 

総合代理店 

 
テレビや4マスメディアを中心に、クリエイティブやメディア、さらにはイベントの企画からマーケティング・ブランド戦略まで総合的に支援している広告代理店です。大手企業の通販部門や売上高の大きな通販専業事業者が、主に活用しています。
 
メリットは、マーケティング戦略の立案を含めた総合的な提案をしてもらえること。特に自社が通販以外の事業も行なっていて、その事業も同じ代理店に依頼している場合、会社全体のブランドも理解したうえで施策を立ててくれるのは、嬉しいところです。また、4マス媒体(テレビ・新聞・雑誌・ラジオ)のメディアバイイングでは、特に強さを誇ります。テレビや新聞などに、大規模な広告費用を投下していく場合には、向いているでしょう。
 
デメリットは、部署や担当者によっては、通販広告を支援した経験の豊富さが部署や担当者によって異なる点です。
 
コンバージョンを出すためのクリエイティブの考え方や媒体費の相場感など、通販業界のセオリーを踏まえた担当者と関係を築けるとよいでしょう。
 
 

専門代理店 

 
「リスティング広告」や「新聞折込」など、各広告の種類を専門に取り扱う広告代理店です。
 
メリットは、それぞれの分野に詳しいこと。特に「運用型広告」と呼ばれるWeb広告では、リスティング広告・ディスプレイ広告・SNS広告などそれぞれで、成果の出るクリエイティブや効率的な運用方法も異なります。特化している代理店は扱う広告媒体を絞っているので多くの知見を持っているでしょう。
 
デメリットは、それぞれの媒体間の相乗効果を出しにくいこと。チラシで検索誘導をし、リスティング広告でコンバージョン、といった媒体間を跨いだ施策を行う際の難易度があがります。
 
自社の経験豊富な担当者が取り仕切って、各代理店を強みに合わせて使い分けていくと、有効に機能しやすいでしょう。
 
 

通販(ダイレクト)特化型代理店

 
通販などレスポンス広告に特化している広告代理店もあります。
「化粧品・健康食品など単品通販に強い代理店」や「ダイレクトマーケティング専門のエージェンシー」など。専門代理店が特定のメディアに特化しているのに対して、通販特化型の代理店は業種やビジネスモデルを深掘りして支援しているといえるでしょう。
 
メリットは、広告媒体やクリエイティブ制作だけでなく、新規顧客獲得の費用対効果を総合的に高める提案をしてくれること。代理店によっては、「訴求」や「オファー」など売り方の開発や、お試し商品からの引き上げなどCRMのサポートなど、事業全体の収益アップのためのコンサルティングの価値も合わせて提供していることもあります。また、同業他社でのKPIの実績や成功事例をもとにプランニングをしてくれるので、成功確率が高まりやすいでしょう。
 
デメリットは、1つ1つのメディアの仕入れや運用においては、上記2つの代理店には劣ることがある点。
専門代理店と比べると1つ1つのメディアでの運用ノウハウは及ばず、また4マスメディアの仕入れでは総合代理店が有利です。また、CVにフォーカスする傾向があるため、ブランディングやイメージ広告には対応しにくい点も注意しましょう。
 
※実際には、総合代理店でも媒体や業種ごとに専門チームを持っている場合もあります。また専門代理店でも、クライアントの多くは通販企業という場合もあります。通販特化型代理店でも、媒体ごとに専門チームを持っている場合もあります。分かりやすく整理するための概念としてとらえていただければと思います。
 
 

結果を出してくれる担当者を見分ける、5つのポイント

 
広告代理店を選ぶとき、「会社」と同じくらい重要なのが「担当者」です。なぜなら通販広告では、担当者の能力によってレスポンスが大きく異なるからです。優秀な担当者を見分けるためには、どのようなポイントをチェックすればよいでしょうか?
 
 

ポイント 1:専門分野の知識やスキルはあるか?

 
基本的ですが大事なのは、取り扱っている広告の専門分野の知識やスキルです。
 
経験の浅い担当者は、会社が用意した営業用トークスクリプトやロールプレイイング(想定問答)にもとづいた知識に終始してしまう場合もあります。
 
あなたがその媒体に詳しくなかったとしても、「説明いただいた成功事例を、弊社に当てはめるとどんな展開が考えられるか?」「○○○が良いとお話しされたが、その理由は?」など突っ込んだ質問をしていくと、その担当者の理解度が分かってくるでしょう。
 
また「複数の代理店から話を聞いて比べる」「担当者が執筆している記事を読む」といった手段によっても、専門性の違いが分かってくるかもしれません。
 
 

ポイント2:テストの方法を理解しているか?

 
通販広告でレスポンスを高めるために必須なのが、A/Bテスト。しかし、A/Bテストの基本的な原則を理解していないために、成果に結びつかないテストをくり返してしまう担当者も残念ながらいます。
 
あなたの会社の広告クリエイティブと各媒体でのレスポンス実績を簡単に共有したうえで、どのようなテストプランを立てるか?を担当者に相談してみると、理解度や経験が分かるでしょう
 

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ポイント3:通販の事業構造は理解しているか?

 
通販の基本的な事業構造や指標・KPIについて理解しているか?も、確かめましょう。
 
「コンバージョン率」や「CPA」といった広告に関わるKPIは、通販の広告を取り扱う担当者ならもちろん知っておいてもらいたいですが、「引き上げ率」や「LTV」といった収益に直結するCRMの概念も重要です。
 
なぜなら、「広告のCPAが良くても、引き上げが悪い」「件数は獲れないけど、LTVが高い」といったように、広告の入り口(獲得時)の評価と最終的な収益への貢献度が異なるケースが、事業の発展にともなって出てくるからです。
 
優秀な担当者は、最終的な収益に貢献できるように、広告についても提案してくれます。商談時に「LTV」や「引き上げ」といった言葉を出して、どこまで理解しているか?を試してみましょう。
 

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ポイント4:出稿スタートしたら、その担当者が見てくれるのか?

 
商談で話した担当者を信頼できたとしても、その方がメインで担当してくれるとは限りません。受注後は営業担当者から運用担当者にバトンタッチしたり、マネージャーがサポートしながらメインの窓口は部下の方になる場合もあります。
 
私の実体験では、営業担当者の経験と熱意を見込んでアカウントをお任せしたものの、運用担当者が新卒入社1年目の経験が浅い方に。引き継ぎも十分にされなかったことも重なり、全く成果が出なかったという苦い経験もありました。
 
広告出稿をスタートした後に、「窓口は誰になるのか?」「運用やクリエイティブを実際に手を動かすのは誰なのか?」「どのような頻度・方法で、改善のためのレポート・打ち合わせをしていくのか?」など、事前に確かめておきましょう。営業担当者と運用・制作担当者が異なる場合には、後者の方も商談に同席するようお願いするとよいかもしれません。
 
 

ポイント5:目標値を積極的にヒアリングしてくるか?

 
最後は、成果を出そうとするコミットや姿勢です。
 
「CPAや獲得件数など目標値を、積極的に質問してくるか?」によって、ある程度測ることができるのではと考えています。もし目標値を明確に定めていない場合、広告を出して売れなかったとしても、代理店の担当者は「言い訳」ができます。「何回も出すことで反応が良くなる」「認知拡大の効果はあった」といった言葉を並べて、結果が出なかった事実から目を背けようとする担当者も残念ながらいます。広告出稿前に目標値を明確に握っていれば、言い逃れはできません。
 
逆に、目標値を能動的に提案してくる担当者は、広告の費用対効果を改善しようという成果志向が強いでしょう。目標値に達しなかった場合でも、その現実を直視したうえで、リカバリーのための提案をしてくれるのが、真に優秀な担当者に共通する特長ととらえています。
 
 

最後に:ファインドスターグループは、「通販特化型」と「専門代理店」の掛け合わせ

 
この記事では、通販でレスポンスを出してくれる広告代理店の選び方について、「会社軸」と「担当者軸」の両面から解説しました。
 
弊社グループでも広告代理業を行なっていますので、最後に紹介をさせてください。ファインドスターグループでは、D2C・通販企業を中心にダイレクトマーケティングを支援しています。
 
通販業界に特化しているため、通販の「事業構造」や「テスト設計」、「クリエイティブ」などについても、社内で勉強会を実施したり課題図書を設けたりして、レベルアップを目指しています。5つのチェックポイントは、「全部OK!」と言ってもらえることを目指して、日々研鑽を積んでおります。
 
通販広告では、代理店選びで気をつけるべき点が、ブランド広告・イメージ広告とは異なります。私自身もダイレクトレスポンス広告を、広告主として代理店に依頼してきた経験もあるため、そのときに気をつけていたポイントをまとめました。もし、弊社にお声がけいただく場合は、こちらからお気軽にご相談ください。
 
皆様の広告代理店選びに役立つように、願っております。
 
通販事業の現場で使われているKPIを新任担当者でも分かるようにまとめました。
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