商品の「周辺情報」。2つ目はお客様です。会報誌の紙面から同梱物、新規用広告までの制作物に必ずと言えるほど入っているのが、「お客様の声」です。
座談会や訪問インタビューの活用
「実際に使っているお客さんの家に行っての体験インタビューがありますよね。
使っていないけど、興味がある商品があって、買ったことがあります。
単なる商品説明や、(お客様からの)お手紙よりも真実味が高いですからね。」
(49歳/東京都豊島区/世帯年収1,000~1,200万円)
体験談についての質問で、このように切り返されたことがありました。
体験談だけでなく、お客様へのインタビューや座談会などで、お客様の人物像が浮かび上がるような伝え方をすることで、信用度・共感度が高まっているのです。
熱狂的なファンを生む、化粧品会社の裏側
今回の「ロイヤル顧客インタビュー」で、40代の女性2人が偶然、同じ化粧品会社の「信者」とも呼ぶべき熱狂的なファンでした。
「送られてくるカタログには、毎月日本中回ってお客様のインタビュー記事や、社長さんの話のコーナーがあります。
お客様の声は、良い評価だけじゃなく悪い評価や使い方の“裏技”、お客様の声への返事も書かれているのもいいです。」
(43歳/東京都江東区/世帯年収600~700万円)
「社長が毎月のカタログで、信念も語っているのものを毎回読んでいます。
使用者を集めて座談会のようなものも定期的に行っていて、その様子も毎回載っている。
続けて買う気持ちにつながっているんですね。」
(42歳/神奈川県横浜市/世帯年収1,200~1,500万円)
この化粧品会社の会報誌を見て気付くのは、通常の体験談はもちろん、座談会のレポートやお客様へのインタビュー、お子様・ペットの写真投稿、手書きのハガキ紹介など「顔が見えること」、そしてマイナスの情報も伝えている正直な姿勢が、安心感につながっているのでしょう。
新規顧客用の広告では、商品の良さをストレートに伝えるのが得策でしょう。
一方、既存のお客様用ツールでは、お客様の生活ぶりやこれまでの体験、はては人生観まで、商品とは関係のない冗長な情報も入っているのが、これまで見てきた会報誌の特徴です。