ネット広告の世界でよく聞かれる、「LP」「ランディングページ」という言葉。その意味を解説するとともに、いわゆる縦長のLPが「なぜ効果的なのか?」、すなわちランディングページを作るメリットを4点から解説します。
2017年の記事です。
通販事業の現場で使われているKPIを新任担当者でも分かるようにまとめました。
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ランディングページ(LP)とは、「1枚で完結する縦長のページ」
ネット広告にかかわる方はよく聞く「LP」「ランディングページ」という言葉。
話す人によって意味がマチマチだったり、あいまいな定義で使われていたりしませんか?
「ランディングページ」の文字通りの意味は、あるWEBサイトに訪問したユーザーが初めて訪れたページのこと。
(たとえばGoogleAnalyticsでは、この意味で「ランディングページ」という項目が設置されています。)
ところがネット広告の世界では、大半の関係者がそれ以上の意味を「ランディングページ」という言葉に込めています。
それは、広告の誘導先として活用する、「1枚で完結する縦長のページ」という意味です。
LPは具体的にどのようなページか?を知るためには、ネット広告をクリックして見ると良いでしょう。
多くのページで、「ナビゲーションやリンクがほとんどない」「スクロールを何回もしないと最後までたどり着けない縦長」「文字が画像で大きく作られていて、目に入ってきやすい」といった特徴に気づくと思います。
(こちらのサイトに、LPの事例が収集されていて参考になります。)
この典型的なLP、人によってとらえ方はさまざまです。
「こんなに情報がたくさんあっても、誰も読まない」「情報商材を連想させて、うさんくさく見える」といった声も昔から聞かれてきました。
それなのに、ECをはじめオンラインで直接に申込や購入を受け付けるサービスを行っている企業、つまりネット広告の費用対効果を厳密に測定している企業の多くは、いまだに縦長のLPを広告の誘導先としています。
なぜでしょう?それは、「縦長のLPの方が売れる」と経験的にわかっている企業が多いからです。
もちろん商品やターゲットなどによって、「どのようなページが売れるか?」は異なります。
LPの活用が特に進んでいるのは、ECのなかでも化粧品や健康食品など「単品リピート通販」と呼ばれる業態。
たとえば健康食品のECサイトでは、複数のページに広告を誘導して、「どちらの方が売れるか?」をコンバージョンのデータをもとに判断するテストを行っています。
「売れないページ」は、広告を誘導するのをやめる。
「売れるページ」だけを残して、さらに改善していく。
そういったプロセスをくり返していった結果、いわゆるLPが残っているケースが多いのです。
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なぜLPが売れるのか?4つのメリット
では、なぜ広告をLPに誘導した方が、普通のWEBサイト(TOPページ)に誘導するより売れるのでしょう。
そのメリットと理由を4つ挙げて、解説しましょう。
メリット1:ユーザーの利便性
あなたが商品を探している時、「欲しい情報がどこにあるのか?」を探しても見つからずに、困ったことはありませんか?
商品のスペックや価格、活用シーンやサービス保証など、初めて買い物をするお客様にとって気になる情報が、複数のページに分かれていることがありますね。
販売側としては整理したつもりでも、必要な情報を探してページ移動していくのは、手間がかかるもの。
特にスマホで買い物をするときには、その傾向が顕著です。
広告をクリックした初めてのお客様にとって、必要な情報が1ページにまとまっていれば、スクロールやタップだけでたどり着けます。
その分、探すのにかかる時間や心理的な負担がかかりにくいのです。
メリット2:「迷わせない」設計
あなたがECサイトでショッピングをしていて、ある商品を購入しようとカートにいれたときを思い出してください。
別の商品にも目移りしてしまい、結局は「カートに入れたままで買い物をやめてしまった」ということはありませんか?
複数の選択肢が目の前にあると、私たちは迷ってしまうもの。
そして迷った場合は、結局は選ぶのをやめてしまいやすい傾向が、心理学の実証データなどからも知られています。
特に広告から訪問した初めてのお客様は、LPのなかで売りたい商品を1つに絞ってあげること。
もしくは複数の商品を提示しつつも、まずは1つに誘導してあげることが、コンバージョン率を高めるためのポイントです。
メリット3:情報量の多さ
先ほどお話しした「迷い」を生むのは、選択肢の多さだけではありません。
商品についての情報が足りなくて、不安になってしまうことも要因です。
購入を真剣に検討しているユーザーの頭には、「こんな場面では使えるの?」「もし合わなかった時の保証は?」「他にどんな人が買っているの?」とさまざまな疑問や不安が浮かびます。
また初めて買い物をする会社の場合は、「信用できる会社なのか?」「どんな人たちが中で働いているのか?」といったことも気にかかるでしょう。
LPには、初めて購入するお客様が購入を決断するために必要な情報を想定して、すべて詰め込みます。
縦に長い形をとることで、そのための情報量を載せるスペースをつくれるのです。
メリット4:「見せたい順番」で見せられる
いくら情報を豊富に載せていたとしても、その伝え方が間違っていると売れません。
たとえば「買いたい!」という気持ちが十分に喚起されていないユーザーに、製品のスペックや保証について詳しく伝えても響きません。
逆に購入意欲が十分に高まっているユーザーに、「こんな悩みはありませんか?」と問いかけても、反応は薄いでしょう。
WEBだけに限らずダイレクトレスポンス広告の世界では、効果的な説得の流れがいくつか確立されています。
たとえば「PASONAの法則」では、「Problem(問題点を明確にする)」から始まり「Solution(解決策を提示する)」そして「Action(行動を呼びかける)」へと至る一連の“型”があるのです。
通常のWEBサイトではユーザーが見たい順番にページを見ていきますが、LPでは上から順番に販売側が意図した流れに沿って情報を見せられます。
順番の工夫によって、「買いたい」という気持ちが高まりやすいのです。
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あなたがLP制作に、コストを投じるべき理由
もしあなたがネット広告を出稿するなら、ぜひきちんとしたランディングページ(LP)を作ってください。
ランディングページの制作費は、アウトソースするとしても一般的には数十万円から百万円程度。
企画・ディレクションやコピーライティング、素材集めなどを自社で行い、デザイン・コーディングだけを発注すれば10〜20万円程度で済む場合もあります。
(コンテンツの分量やデザインの要件、発注する会社などによって費用は異なります。)
あなたが広告費として100万円の予算を持っているとして、広告から訪問したユーザーのコンバージョン率(CVR)が仮に1%だったとしましょう。
しっかりとしたLPを作ることによって、CVRが2%と2倍にアップしました。
その場合は、同じCV件数を獲得するための広告費が半分で済むことになります。
つまり、広告費を50万円分節約できるということです。
LPの制作費は、初期コスト。
媒体費は、広告を出し続ける限りずっと支払い続けなければならないランニングコストです。
広告費を払って新規顧客を獲得していくならば、CVRの高いLPを製作するのが必須ということが分かるでしょう。
CVRの高いLPの作り方については、さまざまな方法論があり、この記事では伝えきれません。
このブログでは、LP制作のノウハウや成功事例についても記事をまとめていますので、ぜひご覧になってください。
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