ECでも取り組む企業がだんだんと増えてきた、「コンテンツマーケティング」。しかし業界で一般的な“広告”や“LP”を用いた新規獲得手法とは、基本的な考え方や求められるスキルが異なるので、「何を成果として目指せばよいのか?」「最低限、必要な知識を理解したい」といった課題もよく聞かれます。初心者の方向けに、コンテンツマーケティングの原則やSEOの最低限知っておくべきルールを解説したebook・本を3つ選びました。
目次
1冊目:自然検索からのアクセスを“収益”に転換する、全体設計を学ぶ
はじめに知りたいのが、「コンテンツマーケティングに成功すれば、どんなメリットが生まれるのか?」。
その関心に答えるのが、人気サイト「バズ部」が発行するebook「バズ部式WEBマーケティング『SEOの上位表示を独占しPPC広告費を1/10にして売上を倍増させるための全手法』」です。
広告を出して新規顧客を獲得するのが主流のEC業界ですが、PPC広告(リスティング広告)をはじめ各ネット広告のCPAは高騰傾向に。
そんななか同書で初めに紹介されているのは、「広告を一切使わずに、自社サイトに月100万以上のアクセスを集めた」という実例です。
「今すぐ客」だけでなく、「そのうち客」や「まだまだ客」を検索エンジンやソーシャルメディアから集めて、無料オファーでリストを獲得。
メール等を活用して見込み客リストを教育していくことで、商品の購入へと引き上げていく、2ステップマーケティングの方法論が解説されています。
・なぜ「バズ部」の記事は、3,000以上のキーワードで検索上位(3位以内)を独占できたのか?
・CVR6.92%!メールマガジンで見込客を教育して、商品を販売する5つのステージ
・キーワードプランナーでのリサーチから、サイトのコンテンツを設計する流れ
・6つの要素を埋めたテンプレートで、ユーザーの支持を得るコンテンツは作れる
・Googleのクローラーに評価される「SEOコピーライティング」、10のチェック項目
・最もCVRの高い、記事下のCTAボタン。最適なレイアウトは?
・検索エンジンからのPV数あたりのリスト獲得数は、この数字を目指せ
コンテンツの作り方やSEOのルールなど実務上のテクニックを学ぶ前に、「コンテンツマーケティングに取り組めば、自社のビジネスモデルの中で、どのような価値が生まれるのか?」を知りたい、経営者やマネージャーの方にとって特に有用でしょう。
ebookは、こちらから無料ダウンロードできます。
2冊目:SEOの「原理原則」を、目先のテクニックに惑わされずに理解
コンテンツマーケティングで武器となるのが、検索エンジンからの集客。
「検索エンジン最適化」いわゆる「SEO」というと、真偽の不明な“裏技”や“ここだけの話”も都市伝説のように語られているのを、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
「誰の話を信じればよいのか、分からない」「変なテクニックではなく、正攻法を学びたい」という方にとって参考になるのが、「10年つかえるSEOの基本」(土居 健太郎 )です。
すぐに効かなくなってしまうようなテクニックではなく、「検索エンジンは、どんなことをしようとしているの?」「SEOって、なんのためのもの?」といった変わらない“考え方”をおさえることで、目先のトレンドにふりまわされないための基礎が身につく、いちばんやさしいSEOの入門書です。(Amazonより)
世の中に出回っているSEO情報を鵜呑みにせずに、自分自身の頭で考えていくための原理原則を学ぶことができるはずです。
この本を読んだ後には、「検索順位を決めるアルゴリズムとは?」や「なぜブラックハットSEOを取り入れてはダメなのか?」といった疑問への答えが、理解できるようになっているでしょう。
Amazonでは、電子書籍(Kindle版)も発売されています。
3冊目:Googleの出している「公式ルール」を押さえる
コンテンツマーケティングの施策に取り組もうと、WEBサイトを設計したり記事をアップしたりするときには、「記事テンプレートの、タグの付け方は適切か?」「クローラーが巡回しやすいサイト構造になっているか?」といった具体的な疑問に突き当たるでしょう。
その時に遠回りに見えても有効なのは、Googleが推奨するルールに沿って、最低限の重要なポイントを押さえて形にしていくこと。
Googleの“公式見解”がわかりやすく書かれているのが、「Google検索エンジン最適化スターターガイド」です。
このガイドは当初、社内向けに作成したものでしたが、検索エンジン最適化(Search Engine Optimization:SEO)にまだ馴染みのない方々や、ユーザーと検索エンジンの双方に優しいサイトを構築しようとしているウェブマスターの方々にも役立つのではないかと考え、公開することにしました。
次のような実践的なポイントが、初心者にとっても分かりやすく記されています。
・Googleが考える、“質の高いコンテンツ”とは?
・ページタイトルやdescriptionタグの付け方
・見出しタグ(hxタグ)の適切な使い方
・アンカーテキストやalt属性の設定で、間違えてはいけないこと
・ユーザーとクローラーに分かりやすい、URLやナビゲーションの構造
マーケティングサイドの担当者が、制作会社やWEBマスターの方に「このポイントに沿って、サイトを設計/コーディングしてほしい」」と伝えるにも適しているでしょう。
Googleのウェブサイトから、無料でダウンロードできます。
あなたの会社“ならでは”のコンテンツで、まだ見ぬ顧客との出会いを
今回のコンテンツマーケティング、通販EC業界ではまだ馴染みもない方も多くいらっしゃるかもしれません。
実はこの記事を書いたのも、私自身が「コンテンツマーケティング」に取り組んでいるから。
「ダイレクトマーケティングの実践事例や、専門的なノウハウを知りたい」と検索した方に、弊社の取り組みを知っていただこうと、日々記事を作成しています。
コンテンツマーケティングというと、「記事の量産」や「アクセスを稼ぐ」といった事象が連想されがちです。
ところが、この分野の専門家の方から聞いて私がハッとさせられたのが、コンテンツ制作で重要なポイントは、「その会社にしか出せない情報を発信していくこと」だということ。
「認知」から始まり「初回購入」「定期化」といった顧客との接触過程で、あなたの会社“ならでは”のオリジナルな情報を伝えていくのが、商品と顧客を結ぶ鍵となると言うのです。
このブログの読者にも多い、化粧品や健康食品など単品リピート通販業界には、成分へのこだわりや美容・健康ノウハウの高い知見、そして独自の理念や哲学を持っている会社も少なくないと感じています。
たとえば、数多くの会社が取り組んでいる会報誌やステップメール。
特定の顧客向けに発信していたコンテンツを、検索ユーザーを意識してオンラインでも発信していけば、まだ見ぬ数多くの見込み客と接触できる機会になるかもしれません。
もし広告だけに頼らずに集客できるチャネルを作れれば、事業上の競争優位にもなるでしょう。
新しい可能性を模索されるときに、今回ご紹介した3冊の本・ebookが役に立てば嬉しく思います。