台湾で事業展開する化粧品通販の成功事例として、新聞広告や折込チラシなどからの電話受注で、初回定期引き上げ率70%を達成するまでの試行錯誤をレポートしました。
確立した成功パターンを、「オンラインの広告」や「既存顧客の引き上げ」などへも水平展開するため、どのように施策を進めたかをご紹介します。
LPのオファーを、定期購入に切り替え。CPAに変化は・・?
第3弾「定期コース未開拓の地台湾で初回定期引き上げ率70%」でオフラインの広告からの定期引き上げで良い数字が出たので、次にオンラインでのテストを計画しました。
これまでL P のオファーは単品購入でしたが、定期購入に変更しました。
オフラインでは、広告紙面上のオファーは単品購入がメイン。
電話での受注時にアップセルしていました。そのため、オペレーターが1対1で定期コースを説明できたのですが、LP上ではそうはいきません。
定期購入に馴染みのない台湾では、割引を付けたとは言え「定期購入とは?」という疑問が購入の妨げになり、CPAが悪化する心配もありました。
そこで不安材料を払拭するため、定期コースを「最超値的方案!『定期體驗方案』」(=最もお得な「定期体験コース」)と分かりやすい名称に。
Q&Aで、定期購入のメリットや全額返金保証、いつでもやめられることを丁寧に解説しました。
これらの工夫によって、CPAは単品購入オファーとほぼ同じでした。
CPAは維持したうえで、初回での定期購入者の割合が大きくアップしたのです。
RFM分析にもとづきDMとアウトバウンド。約18%の引き上げ率に!
次に狙いを定めたのが、2回目・3回目と単品でリピート購入したお客様です。
これまでの単品での複数回購入から定期購入へとシフトしてもらい、LTVを高めようという意図です。
初回の定期オファーに反応しなかったお客様も、一度使って良い商品と実感してもらえれば、定期購入をしてくれるはず。
そんな仮説から、DMとSMS(ショートメール)さらにアウトバウンドで、定期購入を働きかけました。
対象リストは、R(直近購入日が10ヶ月以内)とF(購入回数が2回以上)でセグメントしたところ、引き上げ率が約18%と予想を上回る好成績に。
粘り強く定期購入のメリットを伝えていけば、単品購入のお客様も定期コースに引き上がると実証しました。
新規獲得+離脱防止、定期通販のビジネスモデルは完成間近
今回の事例のように、初回購入で定期コースのハードルを下げようと、「お試しコース」や「全額返金保証」をうたうと、「定期で買ったつもりはなかった」というお客様や、2回目からは受け取りを拒否するお客様も出てきてしまうのも事実です。
そこで定期顧客の離脱率を下げる施策を、いくつかのクライアントで始めました。
台湾では、SMSやMMSを活用してメッセージを届けるのが効果的です。
そこで「商品の使い方」や「お客様の声」などステップメール形式で、SMS/MMSを送付。
このようなオンラインでのフォロー施策やコールセンターでの実践例などは、また別の機会に改めてお伝えする予定です。
今回は化粧品の事例を紹介しましたが、健康食品でも複数のクライアントが、定期顧客の新規獲得・離脱防止ともに軌道に乗りつつあります。
台湾での拠点開設から、約2年間。
定期購入という習慣がなかった台湾でも、定期通販モデルの完成がほぼ間近です。