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「気分一致効果」が作用!?決済完了画面のバナー広告が、“クリック率10倍”になる理由

気分が高揚している時に目にしたものを、必要以上に良いものとして捉えてしまう心理傾向が人間にはあります。
この「気分一致効果」に着目すると、マーケティングで成果を挙げられるかもしれません。
ある画面に表示されるバナー広告が、通常のバナー広告の10倍ものクリック率を生む理由を、気分一致効果にもとづいて解き明かしていきます。

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クリック率4~5%にも!“決済完了画面”のバナー広告

 

以前「バナー広告のクリック率の高め方」というテーマで記事を書かせていただきましたが、今回はクリエイティブではなく、媒体の話です。

 

 

“決済完了画面”、ご存知ですか?

 

 

クリック率が0.1%を下回るのも珍しくない、というバナー広告で、4~5%のクリック率も頻繁に記録される広告媒体があるというので、ネット広告を担当する同僚に聞いたところ…
それが「決済完了画面」ということです。

 

 

「決済完了画面」とは、ECサイト上で買い物をしたユーザーが、届け先やクレジット番号などを入力していって、手続きがすべて完了した際に表示される画面のこと。

 

最近になって、広告媒体として他社に枠が開放されるケースが増えているそうです。(サンプルは、こちら)

 

 

具体的には… OL向けアパレルのネットショップで購入したお客様に、化粧品やダイエット食品の広告が表示されるケースなど。

 

バナーのクリエイティブ自体は同じでも、トップページで0.3%ほどのクリック率が、決済完了画面だと3~4%になるなど、高い数値が記録されている、というのです。

 

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商品をより魅力的に見せる、“気分一致効果”

 

なぜこのように、決済完了時の画面のクリック率が高いのか?

 

理由はいくつか考えられます。

 

・広告が表示されるのは、既にECで注文をした人であるため、一般の人と比べて、通販での買い物に抵抗感が少ないだろうこと

 

・買い物をした人のほとんどは、手続きが無事に完了したか画面に注目するため、広告も認知されやすいこと

 

 

ただし、それだけではないはず・・・?

 

と心に引っかかっていた時に、仮説として浮かんだのが、買い物による“興奮”と、“気分一致効果”です。

 

 

人は、気分がポジティブだったり、高揚したりしていると、その時に目にしたものを、必要以上に良いものとして捉えてしまう心理傾向があると知られています。

 

これが、「気分一致効果」です。

 

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スーパーボールのCM放映料金が破格に高い理由は?

 

テレビショッピングを例にとると、わかりやすいかもしれません。

 

番組中では、アップテンポの音楽が流れたり、体験者の感動的なストーリーが挿し込まれたりしていますが、これも視聴者のテンションを上げるのが、購入へと向かわせるのに一役買っている、という判断からでしょう。

 

 

また、お客様の誕生日付近にDMを送ると反応率が高い、といわれるのは、特別な日ということで、あらかじめお客様の気分が盛り上がっているからと考えられます。

 

 

この原理が広告媒体にも応用されているのが、米国でアメフトの年間王者を決める「スーパーボウル」。

 

このテレビ中継の合間に流れるCMは、放送権料が破格に高いことが知られています。

 

全米が注目しているイベントなので、視聴者が多いのはもちろんですが、それ以上に、試合の興奮が脳に伝わり、CMで流れる商品を見ても「欲しい」と反応してしまうことがあるからです。
(NHK「ためしてガッテン」2007年4月25日放送分 PDFファイル より)

 

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“買い物が楽しい”のは、快感ホルモンの分泌から

 

ところで、冒頭の決済完了画面のバナー広告。
これは、どんな“気分一致効果”を利用しているのでしょうか?

 

答えは、買い物による気分の高揚です。

 

 

通販で化粧品をよく購入する女性に、最近、インタビューをしていて、個人的に意外だったのが、以下のコメントです。

 

「子育てで時間がないから通販で買う、というのは実は半分建て前。
通販での買い物自体が楽しい。」

 

「実用性がない便利グッズを夜中のテレビショッピングで買ってしまうのは、ストレス発散も兼ねて。
一種の『福袋』の感覚」

 

「折込チラシを平日にとっておいて、土曜の午前中に読むのが至福
単純に眺めているのが楽しい」

 

 

購入時の女性の買い物心理として特徴的なのが、脳内で快感ホルモンが分泌して、幸福感を抱いている状態にある、ということ。
(「あっ、買っちゃった」松本朋子 フォレスト出版 より)

 

 

このように「買い物自体が楽しい」という感覚。

 

読者の皆様でも、男性には理解しにくいかもしれませんが、
(と一般化してしまって、すみません。私には分からないのですが…)
特に女性には、根強くあるようです。

 

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0.08~0.1%の反応率の違いが出るのは…?

 

ちなみに、これまでの説明と一致する結果が、弊社が専門にしている、同封・同梱広告でも。

 

 

同封・同梱広告には、他社の通販カタログにチラシを相乗りする「カタログ同封」という広告メニューと、商品が届く際に箱の中にチラシを入れる、「商品同梱」という広告メニューがあります。

 

ある媒体群を抽出して、レスポンス率を集計したところ、“商品同梱”の方が“カタログ同封”より、平均して0.08~0.1%程度高い、という分析結果も出ていました。

 

商品が届いて「わぁー、嬉しい」と箱を開けているときだと、ワクワク感に引きずられて、つい「このチラシの商品も欲しい」と、財布の紐も緩んでしまいやすいのでしょうか。

 

 

 

このように、広告を見るときの“気分”によって、商品への印象、そして購入の可能性も左右されてしまうなら…

 

「どんな場面で広告が目に入るのか?」も、媒体選びの際にはチェックされてみるとよいかもしれません。
 
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