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売れなかった商品を一変させた、魔法のコピー —「通販生活」創業者に学ぶ、商品の“使用価値” の創り方—

これまで売れなかった商品が、広告のキャッチコピーを変えただけで売上が大きく伸びる、ということがあります。
売上を劇的に上げるコピーを生み出すために欠かせないのは、商品の「使用価値」を再定義すること。
化粧品通販での実例や「通販生活」で起こった事例をもとに、考察します。

チラシ広告で優良顧客を獲得するための方法を分かりやすくまとめました。
解説資料はこちら
 
 

ある化粧品担当者の行き詰まり

 

昔ある通販化粧品会社で、男性の販売担当者が、“行き詰まり”を感じていました。
その行き詰まりというのは、、

 

「男性の僕が女性用の化粧品なんて、ほとんど使ったことがない。
でも、広告には『キレイになる』や『若く見える』と書かないと売れない…」

 

それが、自分にもお客様にもウソをついているようで嫌だ、という悩みでした。

 

 

彼は、自分にもお客様にウソをつかず、しかも効果効能を書かなくて売れる方法はないものかと、模索し続けていました。

 

そんなある日、ふとお客様の言葉がビビッとアンテナにひっかかったそうです。

 

その言葉とは、↓です。

 

「ここの化粧品はいいわよ。
だって前は、基礎化粧品だけで毎月5万円くらい使っていたのに、今は1万円もかからないんだから」

 

 

気にかかって調べてみると・・・

 

他にも同じようなお客様が多数いらっしゃったということ!

 

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販売サイドの思い込みを脱することで

 

そこで彼は、あるアイデアを思いつきました。
このお客様の生の言葉を、キャッチコピーに使ってみようと。

 

これなら、自信をもって言い切れなかった効果効能をうたわずに済みますし、お客様の言葉なので説得力があります。

 

 

そこで彼が出したコピーを紹介すると…

 

「化粧品で5万円を使っているお客様が、続々と乗り換えています」

 

このコピーを出したとたん、売上が急激に伸びたそうです!

 

びっくりですね。

 

「販売側の人間としては、効果を書かないと売れないという思い込みに似たものが最初からあったりするもの」

 

と私にこの話を教えてくれたのは、通販コンサルタントの吉冨道夫さま。
ある化粧品会社の販売責任者に着任するや、1年間で年商10億円まで急成長させたという経歴の方です。

 

効果を書かなくても、売れる言葉が作れるのですね。

 

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「通販生活」創業者の売り方

 

この話を吉冨さまから教えてもらったのは、昨年末。

 

「この話を、どのようにブログで紹介しよう?」
と考えながら、お正月休みに本を読んでいたとき、偶然にも、同じような事例に!出会いました。

 

 

なぜ通販で買うのですか」 斉藤駿

 

著者は、家具や生活雑貨などのカタログ、「通販生活」の創業者。
(「きんさんぎんさんのCM」、といえば思い出す方もいらっしゃるかもしれません。)

 

 

その「通販生活」で、さっぱり売れていなかった商品がありました
その商品とは、ヨーロッパから輸入された補助暖房機、「デロンギヒーター」です。

 
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「暖かくならないヒーター」をどうやって売る?

 

この商品の特徴は、なんと「暖かくならないヒーター」。
(↑びっくりですね。。w)

 

もともとは、主暖房機で部屋が暖まったところで、これに切り替えて室温を維持する、という使われ方をしていたそうです。

 

温風を出さずに、空気を汚さないため、ヨーロッパでは普及していたのですが、そのような発想がない日本では、代理店ももて余していた不人気商品。

 

 

この商品が、“売り方”すなわち訴求の仕方を変えると一転、急に売れるようになり、「創業以来初めての大ヒット」とまでなったそうです。

 

そのキャッチコピーとは…

 

「寝室に置いておくと、ひと晩中ホテルに
泊まっているような快適さ」

 

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商品の「使用価値を変える」とは?

 

著者によると、↑のミソは、「使用価値を変えて寝室用として伝えた」こと。曰く・・・

 

「それまで『寝室用のヒーター』なんてなかったのだった。そして、
寝室用のヒーターを欲しがっている消費者は沢山いたのだった」

 

 

エアコンの温風に悩まされている人や、換気が心配で寝るときに暖めておくのをあきらめていた人、と著者は具体的に「買う人」を特定。

 

そのうえで、彼らに対して新しい使用価値を示してあげた。
それが、成功の要因というのです。

 

 

商品は同じでも、それを誰が使うか、そしてどこに価値を感じてもらうかは、売り手が自由に創りだしていい、ということ。
私にとっては、頭では聞いたことがあったことを、具体的に示してくれて、すっと腑に落ちる事例でした。

 

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“白髪染めは面倒”を逆手にとって・・・

 

ここで健康・美容通販の事例に戻って、フリーペーパーや新聞、雑誌などのデータベースを調べてみると。

 

一般的な“効果”を強くうたっていないにも関わらず、くり返し出稿されている広告も見つかりますね。

 

 

たとえば、ある女性用白髪染めのセールスポイントは、「誰でも自宅で簡単に染められる」こと。

 

白髪染めは自分でするのは面倒だし、髪が痛むもの。

 

そこで…

 

「(白髪染めは)染める前に、手や首周りをガードするなど、面倒な準備が必要。
洗髪時に使うだけなので、これならめんどくさがりの自分でも続きそうだと試してみました。
トリートメントだけでしっかり染まって、本当に楽です」

 

と、お客様の声が紹介されています。

 

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オールインワン、ヒアルロン酸…のキャッチコピー

 

不便なこと、面倒なことを“我慢しないでいい”という切り口は、他にも見られますね。

 

たとえば、美容液や化粧水、クリームなどの機能がこれ1本で、とうたう、“オールインワン”化粧品。

 

「お手入れ時間は約1分」や「これ1本でこのハリ!」など、簡単ケアを売り物にするキャッチコピーが多く見られますし。

 

 

他にも、「続けられる」を使用価値とした、健康食品もあります
キャッチコピーは…

 

「○万パック売れている、『続けやすいヒアルロン酸』とは!?」

 

“ヒアルロン酸は価格が高い”というイメージがあるなかで、「品質が確かで、価格も手ごろなものがある」というメッセージ。

 

「膝が痛いし、ヒアルロン酸がいいと聞いているけど、高くて続けられないと、意味がないから…」
と手を出せずにいた人にとっては、魅力的に写るのかもしれません。

 

 

 

 

広告を作るときには、「伝えたい」と思っている価値をどうしたら“もっと強く”伝えられるか、という思考にとらわれてしまうもの・・・

 

(↑すみません、私に限った話かもしれませんが)

 

そんなときに視点を変えて、どんなな価値を感じてもらうか?
それは誰にか?など一息おいて考え直してみると、新たにブレークスルーが生まれるのかもしれませんね。

 

私も実践していきたいと思います!
 
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