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バイヤーズリモースとは?購入直後の不安を解消してリピート率を上げる方法

商品を初めて購入されたお客様に、DMやステップメール、アウトバウンドなど、引き上げ施策を各社とも行われていると思います。
そんな企画をするときに、買い物直後のお客様に生じる「ある感情」を理解していると、違いが生まれるかもしれません。
「バイヤーズリモース」という言葉、ご存知ですか?

この商品でよかったの?購入直後に押し寄せる感情とは?

 

「バイヤーズリモース」(Buyer’s Remorse)とは、大きな買い物をしたとき、購入したその直後に抱く、後悔の感情のことです。(参考記事はこちら

 

ヒトは、モノを買うプロセスの中で、どれにしようかと迷いながら徐々にテンションを上げていき、購入したその瞬間が、最も満足した状態になります。

 

通販のお客様でも、チラシやカタログを見比べること自体が楽しいという方がいらっしゃいますね。
「キレイになった私」を思い浮かべながら、衝動買いをしてしまうのがやめられない!という方もいらっしゃいます。

 

そんな直後に、他の広告が目に入ってしまったり、「○○を使ってよかった」という友達の話を聞いてしまったり・・・

 

このときに「本当にこの商品を買ってよかったの??」と思ってしまうのが、バイヤーズリモースです。

 

 

お客様の買い物を“正当化”する情報を、DMやメールで届ける

 

このバイヤーズリモースが生まれるのは、「買う」と決断したのが正しかったのか?と不安だからです。

 

この不安を解消する役割をはたしているのが、DMやメールなどに載せられる、

 

・お客様の声   (他にも満足している人たちがいる!)
・美容・健康情報 (効果のある成分なんだ!)
・作り手の思い  (きちんとした人・会社なんだ!)

 

などなど、買い物を正当化する情報、「買ってよかった!」と安心してもらうための材料です。

 

このようにお客様の購入の満足度を上げ、リピートをしてもらおうと販売側はしきりにDMやメールを送り続けるのですが、一方、TwitterやFacebookなどの書き込みや友達との会話、時にお客様からの指摘で耳に入ってくるのが、

 

「通販で注文してしまったら、メール攻撃が止まらなくて・・・」
「1回買っただけで、延々とDMが届いても見ないし」

といった声。
(私も、ショックを受けたりドキリとするのですが。。)

 

お客様から「しつこい!」と思われずに、こちらが伝えたい情報を、心へとお届けするには、どうすればよいのでしょうか?

 

 

鉄は熱いうちに打て!「21日間顧客感動プログラム」を導入

 

そんなヒントをもらった事例を、週末に読み返した↓の本で見つけました。

 

「もっとあなたの会社が90日で儲かる!」(神田昌典)

 

同書に載っていたのが、和歌山県で備長炭を使ったスキンケア商品を販売している通販会社の事例。

 

神田昌典氏の提唱する「21日間顧客感動プログラム」に沿って、バイヤーズリモースにそなえ、購入から21日以内に3回もの顧客接点をつくっているのですが、その中身がとても個性的でワクワクするのです。

 

・3日後
:「炭倶楽部手帳」と「こころを落ち着かせる炭」をセットにして送る
→お客さんは、何やら楽しげなことをしているんだなということに気づく

 

・その7日後
:思いがけないプレゼントその1(月のしずくと木酢液、非売品)を送る
→会社の「ワクワク因子」とお客さんの「ワクワク因子」が共鳴すると、お願いする前にお客さんから楽しいアンケートとなって返ってくる

 

・その10日後
:思いがけないプレゼントその2(備長炭こつぶ、非売品)を送る
(その中にはお客様アンケートもお願いする)
→そうすると、年齢に関係なくアンケートやお礼の電話がかかってくる

 

※ツールの写真は、同書に載っています。

 

 

リピート率が26%アップ!お客様との関係で生じた変化とは?

 

この施策を導入したことによって、新規顧客の30日以内の再購入率が、26%アップしたそうです。

 

数字で結果が出ているのはもちろんですが、注目したいのが、
「お客様から楽しいアンケートやお礼の電話がかかってくる」
という現象です。

 

会ったこともないのに、お客様と人間関係が、「まるで友達のような関係」ができ始めたというのです。

 

この記述を読んで思い出しました。
ある地方都市にある健康食品会社のロイヤル顧客の方(68歳女性)が話していたことです。

 

「後で知ったのですが、地方から立ち上げたんでしょう。
素朴な感じがして、一つひとつ丁寧に作っている気がしています。

 

この会社の人とは会ったことはないのですが、距離が近く感じます。

 

それに、定期的にはちみつの飴やジャム、お米などをプレゼントしてくれるんです。
こちらが忘れていても、しっかり気にしてくれているんだと嬉しいですね。」

 

 

「信頼関係の構築」と「売り」を両立させるために

 

親しい人から聞くことは耳に入りやすいのは、ヒトの必然。

 

販売側の伝えたい情報がお客様の心に届く素地をつくり、長くお付き合いをいただくためには、人間味のある情報を届け、お客様と交流をしていくこと。

 

遠回りに見えて、近道なのかもしれません。

 

 

そういえば、リピート顧客から大きな収益をあげている化粧品・健康食品会社のCRM施策の調査をしたときに実感したのが、「信頼関係の構築」と「売り」を両立させるのが、上手だなということでした。

 

そのときのメモまでですが、よろしければご参考まで!

 

・化粧品会社
:商品発送前に、注文お礼・お届け連絡の電話
商品が到着して、その2週間後にDM

 

・健康食品会社
:注文から6日後に商品が到着、7日後にアウトバウンド
14日後にDM、その後にもアウトバウンドが2回
3回の電話のうち、2回は飲み方の説明やご様子伺い、3回目で定期への引き上げトーク

 

・ダイエット食品(大手メーカー)
:2週間で4通のステップメール(「応援メール」)が届く
差出人が社員の個人名で、お客様の声やアンケート、健康豆知識、世界の健康ニュースなど

 

 

以上、今回は特に長文となってしまいました!

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