単品リピート通販の事例から、

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「皆さま○○しています」社会的証明を、さらに強力にするひと言とは?

前編「定期コース引き上げ、アップセルがうまくいく意外な“キラーワード”とは?」でお伝えしたように、「8割以上の方が定期コースをお選びいただいています」といった“皆さま”を使ったメッセージは、販売において効果的です。
この“社会的証明”の原理が、あるひと言を加えるだけさらに強力に作用することが、心理学の実験によって分かりました。

「皆が協力している」をより強力にした、ある1つの事実

 

あるホテルでは、宿泊客が客室のタオルを持ち帰ってしまわないよう、再利用を促すカードを設置していました。

 

いろいろなメッセージを試行錯誤したところ・・・

 

・A:タオルを再利用すれば環境保護に役立つ
・B:ほとんどの客がタオルを再利用している

 

従来の環境保護メッセージ(A)を見た宿泊客より、「社会的証明」のカード(B)を置かれたお客様の方が、タオルの再利用率が、26%も高かったそうです!

 

(出典:「影響力の武器 -実践編-」 N・J・ゴールドスタイン 他)

 

 

さらに再利用率を高めるため、Bにある1文を加えて、新しいメッセージを作りました。
(広告のA/Bテストみたいですね)

 

・C:過去にその部屋に泊まった人たちの大多数は、滞在中にタオル再利用に協力した

 

今度はA~Cの3種類を用意して再度実験をしました。

 

すると……

 

 

お客様の年代に近い人の感想を出すことで

 

この一言を加えるだけで、Bからさらに再利用が進み、Cでは協力する率がAより33%も高かったのです。

 

 

この実験から分かったことが、2つあります。

 

(1) 「皆が○○している」という“社会的証明”は有効
(2) その証言者が聞き手と似ているほど、説得力を増す

 

 

この2つの原理は、通販にも応用できますね。

 

広告の「体験談」で、ターゲットに近い属性のお客様に登場してもらうのは、多くの会社が実践されていると思います。

 

これは、注文の電話を受けて本商品に引き上げたり、顧客単価をアップしたりしようとするときも、同じですね。

 

 

たとえば60代のお客様に、20代後半のオペレータが「肌がキレイになりました」と言っても、なかなか響きにくいもの。

 

そこで、お客様の年代に近い人の感想を出すことで、すんなり聞いてもらえるそうです。

 

 

「母」や「親戚」のリアルな感想を伝えると・・

 

これを教えてくれたのは、化粧品通販の元販促責任者、吉冨道夫さま。

 

具体的なトークとしては・・・

 

 

「私の母にも使ってみてもらったところ、肌がすごくキレイになったんですよ」

 

「親戚の方に使ってみてもらったんですけど、今じゃ近所で一番ピンピンしてるみたいなんです」

 

とお客様の年代に近い方の体験をお話すると、「自分ごと」と捉えてもらいやすくなるそうです。

 

 

さらに買ってもらいやすくなる方法が、と教えてもらったのが、お客様のパーソナルな情報をうまく活用すること。

 

どういうことかというと・・・

 

 

「周りはもう皆、始めている」という感覚を与える

 

たとえば、北海道のお客様からの注文の場合、
「北海道の方には本当によく買っていただいています。北海道にはいいお客様が多いんです」
といった具合です。

 

このように言われると、受け手の心理はどうなるでしょうか?

 

 

断ることで自分が「いいお客様ではない」というレッテルを自分で貼ることになってしまいます。

 

そうなると、断ること自体が「悪」だと感じられるようになり、結果として、「買っておこうか」という気になるそうです。

 

 

最近は規制が厳しくなりましたが、訪問販売でも、

 

「お隣さんが買いました」
「半径300メートル以内のご家庭のほとんどが加入しています」

 

といった「皆様」フレーズは、よく使われていましたし、広告でも、地域限定の新聞折込チラシでは、こんなコピーも見つかります。

 

「東京・神奈川では33世帯に1人が
○○○(商品名)をご愛飲!」

 

単に全国で○万個と言われるよりは、住んでいる地域で「○万家族が買っている」などと伝えられた方が、「自分の周りの皆が使っている」感は出ますね。

 

 

「身近な人のお薦め」を“見える化”したFacebook

 

最後に、直接は関係ない読者様が多い話題かもしれませんが。

 

これまで挙げた「身近な人がこの商品を薦めている」をわかりやすく“見える化”しているのが、
「ブログ」や「SNS」などソーシャルメディアだと思います。

 

 

その代表例が、最近日本でも盛んになっているFacebook。

 

Facebookには、「いいね!」という「自分が共感した」という意思を表示するためのボタンがあります。

 

 

たとえば、Aさんが「いいね!」ボタンを押した会社のバナーが、「Aさんのお薦め」という意味で、Bさん(Aさんの友達)の画面に表示される広告手法が開発されていたり、(参考記事)

 

他にも米国のLevi’sは、自社のECサイトに「いいね!」ボタンを組み込んで、「誰がこの商品を気に入っているか?」を商品を選ぶときに見えるようにしたりしています。(参考記事)

 

 

 

 

このように「ソーシャルグラフ」(人間関係)を活用したECが…
と、聞きかじりでお話ししてしまいましたが(汗)、

 

「自分に近い人のお薦めは信じる」など、買い物でヒトが意思を決めるときに働く原理は、テクノロジーが進歩しても、もしかして結局同じなのかな?と思いました。