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「買った後の言い訳」を作ってあげる -広告における感覚とロジックの役割分担-

健康食品や化粧品の広告に載っている、成分や製法の詳しい説明コピー。
ロジックよりも感覚を重視すると言われる女性顧客には、はたして効果的なのでしょうか?
実はこのコピーは、「買った後の言い訳」を用意するという、隠れた役割を果たしていました。

チラシ広告で優良顧客を獲得するための方法を分かりやすくまとめました。
解説資料はこちら
 
 

成分の説明コピー、本当に読まれてる?

 

化粧品・健康食品の広告で欠かせないのが、成分や素材の説明ですね。たとえば…

 

「植物由来エキスを配合し、肌本来の力をサポート」

 

「『茶匠』○○氏の二番茶で美肌へ」

 

「日本伝統の国産黒酢に大注目!」

 

といった見出しに続くコピーで、原料へのこだわりや安心感が伝えられています。

 

 

ところが、広告のコピーを実際に書きながら、私がしっくりきていなかったのが、
「このコピー、本当に読まれているのか?」
という疑問です。

 

 

化粧品や健康食品の場合、ターゲットの多くは女性。

 

女性は男性と比べて、「買うか?買わないか?」を“ロジック”より“感覚”で判断する、と言われます。

 

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“感情で買う”女性に、論理的な説明は必要?

 

私たち売り手は「想い」があるから、従来成分との違いやその背景にある技術について伝えたいけれど、素人であるお客様には難しい内容も…

 

いくら分かりやすく書いても、本当にそれが「売り」につながっているかわからない…

 

 

とすると、女性向けの通販商品では、体験談などで「私がどのように変わるか?」を示せればよくて、商品スペックの解説は、最低限でよいのでは?

 

↑のようなモヤモヤを抱えながら、コピーを書いておりました。

 

 

そんなときに、吉冨道夫さんという高名な通販コンサルタントの方の講演を聴いているなかで、ガツンと頭を殴られたようなことがありました。

 

講師の吉冨さまが、スライドに映ったチラシを指して話したのは…

 

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ある情報が足りないと、購入に踏み切れない…

 

「このチラシにある、成分の説明。

 

これを細かく読んでいるか?というと、そんな人は、ほとんどいないと思うんです。

 

でも、これを書かなくてよいか?といえば、そうではないのです。」

 

 

曰く、多くのお客様は“なんとなく”で買っている。
逆に言えば、直感的に「良さそう」と感じてくれさえすれば、買ってもらいやすくなるでしょう。

 

 

ところが、、

 

“買いたい”という瞬間は感情に動かされるお客様も、実際に注文しようと少し間を置いて考えるとき、

 

「ある情報が足りないと、購入に踏み切れないことがある」

というのです。

 

 

ここで、商品が届いた後、お客様に何が起こるのか?を想像してみましょう。

 

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買った後の“言い訳”としてのロジック

 

たとえば結婚している主婦の場合、旦那さんから「何でこんなモノ買ったの?」とよく質問されるでしょう。

 

 

他にも「この前買ったのはどうした?」「また使わなくなるんだろう」などと責められたり、自分でも「前にも同じような広告を見て、買ってしまったけど…」と後悔したりすることも。

 

注文しようかどうか?と悩むその瞬間、↑のような光景がお客様の頭に浮かんだとき、必要となるのが、
「なぜ買ったか?」のしっかりとした説明です。

 

そんなとき、

 

「昔に買った○○とは違って、飲みやすいから続けられるのよ」
「△△学会も認めている、しっかりとした成分なの」
「日本では初めて、□□が3倍入ってる。だから、効くはず!」

 

といった“言い訳”が作られます。

 

そして、「よし、大丈夫」となったとき、安心して「買おう」という決断ができるのでしょう。

 

 

つまり、お客様が欲しているのは「買った後の言い訳」へと変換されるコトバなのです。

 

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ベンツが売れる、本当の理由は?

 

そういえば、別の記事でも紹介した↓の本でも、同じような話が紹介されていました。

 

 

『シュガーマンのマーケティング 30の法則』
(ジョセフ・シュガーマン)

 

 

「なぜ、アメリカでメルセデス・ベンツが売れるのか?」

 

この問題提起から始まる一節ですが、著者が初めてベンツを買って、それを友人に知られてしまったとき、とっさに「技術的にすごいところがあったから」と説明しました。

 

しかし、本心は技術的理由などは全くなく、「高級車ベンツのオーナーという、選ばれた人々の仲間入りをしたかった」という感覚的な理由。

 

ところが、友人から「どうして買ったのか?」を聞かれたとき、思わず理屈で答えてしまったのだ、ということです。

 

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感覚に訴えて売る。ただし理屈で…

 

ちなみに、ベンツの技術的な情報はどこから入手できるかというと…
広告です。

 

ベンツの広告は、走りのすばらしさや乗り心地など、競合製品とは一線を画す、特徴的な技術をアピールしています。

 

それでもベンツが売れるのは、「感覚的魅力のおかげであり、その魅力は広告の中で理屈によって裏付けられている」

 

そのため、購買を納得するために使っている理由を広告ではあえて強調しているそうです。

 

 

 

「感覚に訴えて売る。ただし理屈でその買い物を納得させる。」

 

この原則を頭に入れると、感覚的に「良さそう」と思ってもらえる要素をメインに押し出しつつ、成分の説明などでは、

 

・読み手が“言い訳”として使いやすい内容
・買った自分を正当化しやすいような事実

 

を盛り込んでいけばよいのかもしれない。

 

先ほど紹介していた講演を聴いて、そんな気付きをもらいました。
 
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