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無料特典のありがたみを効果的に伝えるための、たった1つの方法

数多くの通販企業が展開している、無料キャンペーン。
この無料特典ですが、単に無料として与えるだけでは価値が低いモノとみなされてしまうことが、心理学の実験によって明らかにされました。
無料特典のありがたみを実感してもらい、お客様を惹き付けるための、伝え方のヒントについてまとめました。

チラシ広告で優良顧客を獲得するための方法を分かりやすくまとめました。
解説資料はこちら
 
 

「年末大感謝キャンペーン!」無料特典の数々

 

通販のオファーで「割引」と並んで使われるのが、プレゼントなど「特典」ですね。

 

過去に広告から商品を注文した通販会社から、昨年末にたくさん届いていた、キャンペーンのDM。
手元にとっておいたのを、見返してみると・・・

 

「石鹸1個につき1枚60g泡立てネットをプレゼント!」

 

「しかも今なら定期お届けコースお申し込みの方全員に1粒に○○○(成分名)を25mgも配合した△△△△(商品名)1週間分プレゼント!

 

「年末大感謝キャンペーン
今だけ キャンペーンセットご購入で先着500名様に あったか湯たんぽプレゼント!」

 

 

など、これでもか!というくらい、無料特典が見つかります。

 

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「何か裏があるのかも・・・」お客様の立場から

 

10以上の特典を見返していて、改めて気づいたのは、メインで販売されている商品は特典からは外されていること。

 

 

これは、当然かもしれませんね。
広告の“無料サンプル”は一般的になりましたが、もしそれ以外で商品が、タダで配られていたら・・・

 

私が一消費者の立場なら、
「価値あるものを、タダで配るはずがない」
「何か裏があるのかもしれない・・・」
と思ってしまうかもしれません。

 

そんな考えのもと、ある社会科学者(プリヤ・ラグピール氏)は

 

「ある商品に無料の特典をつけると、その特典の価値が、とても低いように見えるのではないか?」

 

という仮説をたてました。

 

(出典:「影響力の武器 実践編」N・Jゴールドスタイン他)

 

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「払ってもよいと思う値段」が35%もダウン

 

無料にすると、本当にその商品への評価が下がるのか?

 

この命題を確かめるために、ラグビールは調査対象者を2つのグループに分けました。

 

「商品」であるリキュール類と、「特典」である真珠のブレスレットが載っているカタログを見せ、感想を尋ねます。

 

・Aグループ
:無料特典として扱われている場合、その真珠のブレスレットをどれくらい欲しいか?
どれほどの価値があるかと思うか?

 

・Bグループ
:(無料特典としては見せず)単独の商品としてそのブレスレットがどれくらい欲しいか?
価値あると思うか?

 

 

結果は、ある商品の「特典」になっていた場合、別個の商品として扱われたときよりも、ブレスレットに払ってもよいと思う値段が約35%も低くなってしまっていたそうです。

 

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無料特典の“本来の価格”を知らせるだけで・・

 

せっかく心を込めたプレゼントも、「無料」の特典にするだけで、価値が低く感じられてしまう・・・

 

そんな人間心理の“悲しい必然”を防ぐ策として同書で紹介されているのが、無料特典の本来の価格をお客様に知らせることです。

 

たとえば、キャッチコピーでも、

 

×:無料のセキュリティソフトをご提供
○:お客様のご負担なしで2万円以上のセキュリティ・ソフトをご提供

 

このように変えるだけで、感じ方がだいぶ変わってくるとのこと。

 

「なるほど!」と頷きつつ、「それを裏付けるものは・・・?」と探していたときに、ある健康食品会社から届いたのが、圧着ハガキのキャンペーンDMです。

 

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「500円相当のお試しセット プレゼント中!」

 

「○○○(商品名)」8日分を無料で試してみませんか?

 

宛名ラベルの下の目立つキャッチコピーから左下に視線をやると目に入るのが、

 

「500円相当のお試しセット プレゼント中!

 

※1680円(一般価格)○球入りで○球換算の場合、相当の送料を含む」

 

 

という無料特典の“本来の価格”でした。

 

圧着をはがすと、商品自体の丁寧な説明に加えて、随所に見られたのが、特典の“希少性”を感じてもらうための記述。

 

「このご案内が届いた方に一家族1セット限り」

 

「キャンペーン期間中、お電話のみの受付となります」

 

「オペレーターを増やしてお待ちしておりますが、大変混み合う場合がございます。
お申し込みは特別ダイヤルへ早めにお電話ください」

 

など、「タダだから」と侮られないための工夫がうかがえます。

 

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無料特典から、定期コースに引き上げる仕組み

 

ちなみに、4月6日締切だったこのキャンペーン。
「お試しセットを注文しよう!」と慌てて電話してみました。

 

無事注文が完了した後、オペレーターから質問されたのが、
「大変お得なキャンペーンのご案内をさせていただいてよろしいですか?」

 

定期コースへのアップセル・トークへと続きます。

 

 

「この商品の通常のお値段なんですけど、1680円となっております。

 

これを定期コースに毎月していただくと、10%割引で、1512円でお届けしております

 

もしこのお電話で、定期コースをご注文していただくと、1週間分のサンプルを、2週間分付けさせていただきます。

 

さらに、○○○(別商品)も1週間分~(続)」

 

 

お試しセットの“価値”をしっかり植えつけられたお客様なら、「このお電話限りの特典」に惹かれて、定期コースを注文する方も、一定数いるのかもしれません。

 

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「金利手数料は、ジャパネットたかたが負担します!」

 

最後に補足を。これを書いていて思い出したのが、「ジャパネットたかた」の有名なセリフです。

 

「金利手数料は、ジャパネットたかたが負担します!」

 

 

実は、「金利手数料は、無料です」と同じ意味なのですが、あえてこうは言いません

 

「負担します」の方が、なんとなくおトクな感じがするから、人間の心理は不思議なものです。

 

 

「無料」や「特典」も、このように言い方一つで、お客様の受け取り方が変わってきます。

 

あなたの会社が提供している特典の“本来の価値”を、ディスカウントされずに、お客様に感じてもらうためには?

 

今回は、「値段を表示する」という工夫を紹介しましたが、他にも、小さなヒントが隠れているかもしれません。
 
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