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単品通販でコンテンツマーケティングは成功するの?事例記事3選

「広告」に頼らず「コンテンツ」を活用して、自然検索等からWEBサイトに集客する「コンテンツマーケティング」。
企業のマーケティングでは盛んに活用されるようになってきていますが、通販でも効果的なのでしょうか?
化粧品・健康食品など単品リピート通販で、オウンドメディアや記事コンテンツを活用した事例記事を紹介いたします。

コンテンツマーケティング

事例1:ドクターシーラボ「美肌総合研究所」では、ユーザーの検索意図を事前に徹底分析

 

1つ目の記事は、「ユニークアクセスが2.4倍 言葉を軸に発想する『コンテンツSEO』

 

株式会社ドクターシーラボが運営する美肌情報ニュース(ブログ)サイト、「美肌総合研究所」の事例です。
化粧品や健康食品を販売する同社のECサイトとは切り離して、「保湿」や「美白」などをテーマにした記事を発信しています。

 

この記事ではコンテンツ作りの考え方が紹介されていますが、特筆すべきは事前の設計です。

 

事例として紹介されていたのは、「角栓」(=毛穴の詰まりの原因)というキーワード。

 

「角栓」とGoogleで検索したところ、私のPCでは同サイトの記事が3位に表示されていましたが(2017年1月6日時点)、記事づくりのうえでは「角栓」について検索されるキーワードを網羅的に集め、その意図を解析する作業を実施したとのこと。

 

”『角栓』とは皮脂や角質が毛穴のなかで固まり、ニキビなどの原因となるものであるが、解析の結果、『角栓 原因』や『毛穴 角栓』、『角栓 洗顔』といった『角栓』と一緒に検索されるキーワードが浮かび上がってきた。この結果を反映し、記事タイトルを『角栓の不思議!毎日洗顔していても毛穴が詰まる3つの理由』とすることで、『角栓 原因』『毛穴 角栓』『角栓 洗顔』で検索されても、網羅できるようにした。”

 

このように、「そもそもどういったキーワードによって検索されるのか?」や「その時のユーザーの検索意図は?」などユーザーを徹底的に分析。
「抱える悩みの根源となるキーワードを抽出して優先順位付け」してコンテンツを制作しました。

 

その結果、コンテンツSEOの実施前1カ月と、実施から約1年半経過後の1カ月を比べると、ユニークアクセス数が2.4倍まで向上したそうです。

 

 

事例2:プロアクティブ「ニキペディア」成功の秘訣は、良いコンテンツづくりに集中する体制づくり

 

2つ目の記事は、「事例 / 月間90万PV!ニキビ関連の主要キーワードで上位表示し続ける「ニキペディア」の成功の秘訣とは?」。

 

ガシー・レンカー・ジャパン株式会社が運営するオウンドメディア、ニキビケア応援サイト「ニキペディア」の事例です。
開始から2年間で「月間90万PV」「月間50万UU」という成果を残した同サイトですが、記事のなかで特に学びになったのがコンテンツ制作の体制づくりです。

 

コンテンツづくりは、初期には社内のスタッフが兼任で進めたという同社。
インタビューに答える藤原氏は、コンテンツマーケティングを進めていく中で、「コンテンツを書く人」と「ビジネス的な視点で売り上げをあげる人(数値を追う人)」は別の方が良いという気付きがあったそうです。

 

“大体の会社は、マーケティング業務というくくりで、いくつもの業務を並行して行わせます。しかし、コンテンツを書く人に”数字を追う”というプラスの役割を与えてしまうと、そればかりに意識が集中してしまいます
その結果、どちらの業務も中途半端になり、ただ与えられた業務をこなすだけ、となり”良いコンテンツを書く”という本質的な部分を忘れてしまいます。”

 

そのため、コンテンツを書くメンバーには「他の業務は私がサポートするから、とにかく”良いコンテンツを書く”ことだけに集中してほしい」と伝えたとのこと。

 

記事の制作本数は、内製時には「月10本」と多くはないながらも、アクセスを集めていった秘訣として、「キーワード選定の考え方」や「競合他社の商品も取り上げた理由」、「スタッフの意欲の引き出し方」などを解説しています。

 

 

事例3:世田谷自然食品は、顧客育成にコンテンツを活用

 

3つ目の記事は、「コンテンツの“施策”軸では測れない価値 “人”軸のカスタマージャーニー分析で記事広告の効果が明らかに」。

 

事例として取り上げられているのは、株式会社世田谷自然食品が販売する「青汁」の新規顧客獲得。
上記2つの事例は、自然検索からの誘導を狙った「コンテンツSEO」ですが、記事広告を出稿してLPに誘導したテスト結果です。

 

まずは外部サイト(All About)に、「健康維持」と「美容食」をテーマにした青汁の記事広告を出稿しました。
記事広告からLPへリンクの導線を設置するとともに、その場ではLPに遷移しなかったユーザーも、リマーケティング広告等で追尾

 

記事広告にアクセスしたユーザーとその他のユーザーの両群で、購買行動や態度変容に違いはないか?を比較しました。

 

その結果ですが、残念ながらコンバージョンへの影響は確認できなかったとのこと。
ただし、「“閲覧して広告クリックをした人”の方が“閲覧しなかった人”より同期間で約1.5倍広告をクリックしている」という事実が明らかになったそうです。

 

“できれば直接的なコンバージョンもほしかったので、その部分では十分な数値だったとはいえませんが、出稿した媒体の外のユーザー行動まで把握して効果をみる、という包括的な考え方ができるようになったことは収穫でした。今回は外部サイト経由の効果が約40%でしたが、これが記事の内容や商材との相性によってどう増減するか、次のフェーズとして試してみたいですね。”

 

同社の担当者の今後への期待で、事例の紹介は締めくくられていました。

 

 

広告のCPA悪化のなか、先行企業にはチャンスも

 

コンテンツマーケティングは、化粧品や健康食品など単品リピート通販では、まだチャレンジしている企業は多くはない分野
施策の特性上、広告のように短期的な費用対効果は見えにくく、長期的な視点での投資が不可欠となるため、二の足を踏む企業も多いかもしれません。

 

その一方でメリットは、一度仕組みづくりが成功すると、広告費をかけなくても安定したアクセスがもたらされること。
通常の広告の費用対効果が悪化しているなか、取り組む価値があるかもしれません。

 

 

単品リピート通販ではないですが、「自社オウンドメディアからの集客がメインで、広告費はほぼゼロ。それなのに、1億2〜3千万円で売上高は毎年1.7倍くらいずつ伸長」(北欧暮らしの道具店)といったケースもあります。

 

今後も成功事例が出てきたら、このブログでもお伝えしたいと思います。

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