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休眠顧客の掘り起こし、通販EC業界の成功事例3選

通販EC業界では、広告のCPA高騰にともない休眠顧客の掘り起こしに注力する企業が増えています。休眠掘り起こしに成功している企業は、どのような施策をとっているのか?成功事例を3つご紹介します。

休眠顧客の引き上げとクロスセル

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休眠顧客の定義は、「最終購入日から○ヶ月以上」

 

成功事例を見る前提として、通販EC業界で使われる「休眠顧客」の意味をおさらいしましょう。

 

休眠顧客とは、過去に商品・サービスを購入したものの、現在まで一定期間は購入を休止している顧客のことです。
(定期的な購入を前提に会員制度をとっている場合は、「休眠会員」とも呼ばれます。)

 

たとえば花子さんは、2015年1月にあるECサイトから化粧品を初めて購入。
同年2月・3月と同じショップから注文したものの、その後は購入をお休みしていました。

 

この企業では、休眠顧客を「最終購入日から6ヶ月以上」と定義していました。
したがって2015年9月から、花子さんは休眠顧客に分類されます。

 

 

休眠顧客の具体的な定義は、業界や企業によってさまざまです。

 

顧客の購入サイクルが長い業界では、「最終購入日から2年間」などと定義されることもあります。
購入サイクルの短い業界、たとえば通販EC業界では、「最終購入日から6ヶ月間」や「1年間」と決めている企業が多いようです。

 

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単品リピート通販でDMを活用した、3つの成功事例

 

しかし休眠顧客へDMやメールなどでアプローチしても、現役顧客と比べてレスポンス率が低くなる傾向が知られています。

 

一度購入をやめて「熱が冷めて」しまったお客様に、商品を思い出してもらい「また買いたい!」とアクションを起こしてもらうのはハードルが高いのです。

 

では、休眠顧客の掘り起こしに成功した通販会社は、どのようなアプローチをとっていたのか?
ダイレクトメール(DM)を用いた成功事例を、見ていきましょう。

 

 

事例1:ポイント有効期限のお知らせで、定期離脱客の10%以上が復活

 

ある健康食品通販企業では、「定期離脱」など休眠顧客が購入を再開するために、を工夫しました。

 

(参考)「定期離脱「ロイヤル休眠」のお客様が復活した、DMの仕掛け

 

休眠顧客向けにDMを送付したものの、「レスポンス率が0.5%にも満たない」など失敗も。
そこで定期コースを離脱したお客様に、「最終購入から1年間経つと、割引がリセットされてしまう」という旨をお知らせ。

 

このDMを、定期購入をお休みしてから11ヶ月目のお客様に送ったところ、レスポンス率が10%以上と大成功を見せました。

 

 

事例2:「ロイヤル休眠」への手紙で、約50倍のROI

 

休眠顧客のなかでも、過去に購入頻度や金額などが高かった「ロイヤル休眠」のお客様は、復活しやすいことが知られています。

 

ある粧品会社では、約200名の「ロイヤル休眠」に手書きの“手紙”を送付したところ、31名のお客様が現役客に復活しました。

 

(参考)「10%が復活も!休眠顧客の“掘り起こし”DM・手紙の成功事例」です。

 

この時の経費は1万円で、約50万円の売上に貢献したので、ROIでは約50倍です。

 

この他にも、「ロイヤル休眠に毎月直筆のお手紙を送ったところ、約10%の顧客が現役客に復活」(化粧品S社)、「お中元・お歳暮のカタログを送る1ヶ月前に、ロイヤル休眠にはお手紙を送ったところ、約16%が現役客に復活」(産直品通販K社)といった事例も、リンク先の記事には紹介されています。

 

 

事例3:離脱しかけた新規顧客が、引き上げとクロスセル

 

ある化粧品会社では、トライアル商品/本商品(ゲル)を購入した新規顧客の、2回目への引き上げが課題でした。

 

(参考)「休眠のお客様が戻ってくる、”理由付け“ の法則

 

買わなかった理由として浮かんだのが、「効果を実感できなかった」お客様が多かったのでは?という仮説
そこで、「もう1つの商品(クリーム)をセットで買うと効果があった」というお客様の声を紹介したDMを、離脱しかけたお客様に送付ました。

 

休眠顧客の引き上げとクロスセル

 

すると休眠になりかけていたお客様からたくさんの反響があったのですが、なかでも多かったのが、ゲルとクリームのまとめ買いの注文。
休眠になりかけていた顧客がその商品をリピートしてくれるだけでなく、一気にクロスセルまで実現した画期的な事例です。

 

これらの事例からも分かるように、休眠顧客の掘り起こし施策ではクリエイティブが鍵を握ります。
「休眠から購入を再開したお客様の体験談を載せる」や「ポイントの失効をフックに用いる」など、現役顧客とのコミュニケーションとはひと味異なる工夫が求められます。

 
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広告のCPA高騰にともない、「休眠リスト」に注目

 

近年この休眠顧客に注目する企業が、通販EC業界では増えています。
特に化粧品や健康食品など単品リピート通販と呼ばれる業態では、その傾向が顕著です。

 

背景にあるのは、広告のCPAの高騰。
広告費をかけて新規顧客を獲得していくよりは、過去の顧客リストを活用した方が効率的という考え方です。

 

特に「10万人以上」など大量の顧客リストを持っている会社は、休眠掘り起こしの成功パターンができれば、収益へのインパクトも大きくなります。

 

 

一方、現役顧客と同じように闇雲にアプローチするのでは、ROIも悪くなりがちです。
今回ご紹介した事例からも分かるように、クリエイティブのほかリストや媒体など、複合的な観点からの施策が求められます。

 

別の記事には、休眠顧客の復活アプローチでROIを左右する、3つのポイントをまとめていますので、ご興味あれば合わせてご覧ください。
 
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