匂いをかぐことによって、特定の記憶や感情を呼び起こされたり、場合によっては購買行動にも影響が与えられる、という研究結果が知られています。
この「匂い」を通信販売のマーケティングでも応用できないか?
ある健康食品を購入したときの体験から、気づきをレポートします。
300社以上の支援実績からロイヤル顧客を育てる方法をわかりやすくまとめました。
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健康食品のカプセルに、お酢の匂いの謎
「サラサラ」で気になった健康食品を、先日フリーダイヤルから注文したときのこと。
少しびっくりしたことが、ありました。
さっそくカプセルを取り出そうと、封をはさみで切って、パッケージの口を開いたところ、なんとお酢の匂いがするのです。
このような商品は、「無臭」が通常のこと。
もし製造工程で必然的についてしまう匂いではないなら、なぜ意図的につけたのでしょう?
そんな訝しがりの後に浮かんだのが、香りの「プルースト効果」でした。
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香りの「プルースト効果」とは?
このプルースト効果とは、ある特定の匂いが、それにまつわる記憶を誘発する現象のことです。
(最近、電車内で盛んに貼り出されている、男性用フレグランススプレーの広告で、目にされた方もいらっしゃるかもしれません)
嗅覚と、脳の情動を操る部位には大きな関係があることが知られています。
酢の匂いをかいだ方は、「酢=健康に良い」と教えられたり、“酢のもの”を食べたりしたときの記憶を思い出すでしょう。
味気ないカプセルも、匂いと相まって直感的に「体に良さそう!」と思ってもらいやすくなることを狙っているのかもしれません。
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カジノはなぜ、オレンジの香りがするのか?
「匂いによって想起される記憶は他の感覚器からの刺激に比べ、より情動的な反応を引き起こす」ことがある。
(参考記事:「匂いが記憶を呼び覚ます – プルースト効果とは何か」)
このような研究結果を受けてか、マーケティングへの「匂い」の活用事例が多く報告されています。
たとえば、ラスベガスのカジノです。
カジノでよく使用される香りはオレンジやジャスミン。
これらの香りは、気分が落ち込んでたり食欲がないときにかぐと、気分を高揚させる効果があります。
「ある種類のエッセンシャルオイルの香りをフロアに漂わせると、カジノの収入が48%も向上した」
米国ではこんな研究結果も報告されているそうです。
(出典:「週刊ダイヤモンド」 2012年09月15日号 「香り・色・音の心理学」)
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箱を開けた瞬間に広がる匂いで、ロイヤル顧客も・・
五感に訴える工夫のなかでも、「嗅覚」に着目した通販ならではの工夫は?
過去データベースをひっくり返して検索してみたところ、以下のような事例が見つかりました。
(人からの伝聞も含まれていますので、ご了承ください。)
・沖縄の自然成分を使った化粧品で、商品が届くとパパイアなど「沖縄っぽい匂い」がする
(包装も手づくり感あふれるゆるい感じ)
・化粧品の成分で使っている花の匂いを挨拶状にしみ込ませる
・健康食品会社で、地元の山で栽培している果物を年に1回、上顧客に贈る箱をあけた瞬間に果物の匂いが広がり、お客様からの評判は上々
店舗と違い、リアルタイムでは匂いを共有できない通販では、箱を開けたり、パッケージを開けたり瞬間が狙い目なのかもしれません。
特に、商品の香りを各社がこぞって工夫する化粧品と対照的に、健康食品は飲みやすさのためか、カプセルや粒の「無臭」が強調されること多いもの。
その分、嗅覚に訴える工夫が実を結びやすい余地があるのかも!?と考えました。
お客様が続けて飲みたくなる匂いは?、そして香りを付けることで、お客様が健やかに幸せになっていただけるとしたら?
よろしければ皆さまも、考えてみてください!
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