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テキスト VS HTML、ステップメールの効果をA/Bテストで検証しました

お試し客の引き上げに取り組んでいる方からよくいただくのが、「テキストメールとHTMLメールのどちらが有効?」といった、ステップメールのクリエイティブについてのご質問です。

A/Bテストの事例をいくつかお伝えするとともに、その背景にあるクリエイティブ改善のコツや費用対効果の考え方を解説します。

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ステップメールからの引き上げ率が、約2倍にアップ!

 

あるコスメ企業でステップメールを改善するため、A/Bテストをしたときの事例をはじめにご紹介します。

 

メールの配信対象は、「お試し10日分」の商品を購入したお客様。
5日以内は、商品の“使い方”や“素材感”を切り口に商品の良さを伝え、使用を促すメールを送ります。
10日間のお試し期間が終了した後に、定期コースのお得なキャンペーンを勧めるメールを何通か送る、という設計をとっていました。

 

ステップメールからコンバージョン(CV)を獲得しようとすると、キャンペーンメールの内容ばかりに目がいってしまいがちですが、見落とされがちなのが、商品の試用期間中(=お試し10日間なら10日間)の「啓蒙期」に送るメールの重要性です。

 

この事例では、広告やランディングページ(LP)など新規購入時の“入り口”で発信している情報と照らし合わせながら、メールを1通ずつ点検していったところ、「商品の“使い方”や“素材感”などについて、初めてのお客様にはしっかりと伝わりっていないのでは?」という仮説が浮かびました。

 

そこで、お客様の悩みと商品のベネフィットを“橋渡し”して伝わりやすくするべく、啓蒙期に送るメール2通のコンテンツを充実させる施策をとりました。
HTMLメールで配信していたので、画像やイメージ図などを挿入。
女性の読み手を念頭に、直感的に伝わりやすい見せ方に変更しました。

 

啓蒙期の2通だけHTMLメールに変更

 

啓蒙期のメール2本だけに手を加えて、キャンペーンメールは従来と同じクリエイティブを配信。
これだけの改善でしたが、予想以上の改善インパクトを生んでくれました。

 

パターンBのステップメールからの定期引き上げ率が、従来のパターンAと比べて約2倍にアップしたのです。

 

お試し期間中の啓蒙期にいかに商品の良さを伝えるか?によって、お試し期間終了後の定期購入の有無は大きく左右される、ということが実証されました。

 
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テキストからHTMLに切り替え、CVRが最大176%アップした事例も

 

では、どうすれば啓蒙期にお試し客に商品の良さを伝えられるのでしょうか?
あなたの会社で、もしステップメールをテキストで送っているなら、「HTMLメールに変更する」のが、最も効果が出やすい改善施策です。

 

HTML化の効果は商品や顧客ターゲットによって異なりますが、特に効果が大きいのは「ビジュアルで伝えた方が分かりやすい」コンテンツ
先ほどの事例と同じコスメでは、使い方や素材感などが当てはまります。

 

同じく健康食品では、「購買を後押しする」コンテンツです。
特に男性には、成分の効果や権威付けの数字をグラフでビジュアル化すると、説得力も高まるでしょう。

 

ある企業では、これまでテキストでステップメールを送っていました。

 

キャンペーンメールからURLをクリックすると、LPに遷移。
LPからカートを経て購入に至る、というプロセスです。

 

メールからカートへの遷移に変更

 

ここでHTMLメールを導入して、画像やイメージ図などを挿入した、リッチな表現で制作しました。
オファーについても、「価格の注釈」など複雑な表記も画像を使えばすっきりと表現できるため、LPを経由せずに、メールからカートへ直接に遷移させる導線に変更できました。

 

購入の判断に必要な情報をメール内で完結させて、導線をできるだけ短くシンプルにする意図です。

 

A/Bテストの結果、各ステップメールからのコンバージョン率(CVR)が最大で2倍にアップ
メール経由の引き上げ率の合計も、1.7~2倍程度へと改善しました。

 
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制作コストと費用対効果は、どう考えればよい?

 

これらの事例からもHTMLの有効性は分かりますが、問題は制作コストです。

 

たとえばテキストメールなら、ライターに発注する場合でも1本で数万円もあれば十分な費用感です。
一方HTMLメールについては、デザインも合わせて20~30万円程度はかかる場合も多いでしょう。

 

1回きりの配信を想定している「ワンショット」のメールでは、私たちもHTMLメールを作り込むことは推奨していません。
一方、ステップメールなど繰り返しの利用を前提としているメールの場合、話は別です。

 

定期購入に引き上がった顧客のLTVと比較すると、たとえHTMLメール1本につき20万円の制作費がかかったとしても、期間や獲得件数しだいですが、十分に採算が合うからです。

 

しかし、せっかくHTMLメールを送っても、デバイスやアプリなどによっては表示されずにテキストに変換されてしまうことがあります。
では、HTMLが有効に表示される割合は、どう推定すればよいのでしょうか?

 

そこで、自社の顧客層のメールアドレスのドメインを調べてみましょう。
docomoなど、大手キャリアのメールアドレスを使っている方は、標準アプリで開くとHTMLが表示されないことが多いようです。

 

逆に言えば、「キャリアドメインの比率が低ければ、HTML化の効果は期待できそう」と言えるでしょう。

 

どうしても費用面が気にかかるなら、まずはテキストと画像だけのシンプルな「簡易HTMLメール」からテストする、という方法もあります。

 

テストを経て分かってきたのは、お試し期間中のステップメールで使い方や素材感などをしっかり“啓蒙”するだけで、改善インパクトが生まれること。
そのための表現方法として、HTMLメールが有効であることでした。

 

「定期引き上げ」に課題を抱えている企業さまは、ぜひトライされてみてください。
 
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