単品リピート通販の事例から、

売れる仕組みのヒントをお届け

インフォマーシャル市場の構造変化と、最近売れている番組の2パターン

化粧品や健康食品など通販企業にとって、爆発的なレスポンスで新規顧客の獲得源となってきたインフォマーシャル。

しかし最近では、「費用対効果が悪化した・・」とご相談いただく機会も増えてきました。

テレビ広告市場の構造変化の要因や、それにともないレスポンスの獲れる番組のパターンの移り変わりも紹介します。

過去の成功パターンをマネるだけでは、なぜ売れなくなったのか?

 
従来型のインフォマーシャルの“鉄板”とも言えたのが、、「悩み」訴求。
 
たとえば「最近、●●になってきた…」「●●でお悩みのあなたへ」といったように、冒頭でネガティブな表現を並べます。
「この悩み、私のことを言ってる!」と視聴者に注目してもらったうえで、悩みを解決する手段として、自社の商品を紹介していくという流れです。
(参考)「制作会社任せにしてはダメ!インフォマーシャルで売れる番組の“鉄板”パターン
 
このようなかつての王道パターンも、レスポンスを獲りづらくなってきました。
 
 

理由1:表現規制の厳格化

 
この数年間、薬機法や景品表示法など法令の規制や考査の厳格化にともない、悩みとそれに伴う改善策の提示については強い表現を出しにくくなりました。
商品の愛用者が「ビフォー・アフター」を語ったり、効果をうたったりなども、商材によっても異なりますが、「NG」となる割合が高まっています。
 
 

理由2:競合の模倣による「飽き」

 
インフォマーシャルに参入した通販企業には、鉄板のパターンを模倣した企業も少なくありません。
視聴者にとっては、同じパターンの番組を目にする機会も増え、「また同じ・・」と感じられがちと、私たちは捉えています。
 
 

テレビ視聴者の減少も、レスポンス低下の要因?

 
もう1つの理由として挙がりやすいのは、テレビの視聴者の減少です。
 
スマホの浸透などにともない、「テレビ離れ」が進んでいるのはご存知のとおりです。
一方、テレビがいまだに全体の広告費では約30%を占めるなど、規模が大きな媒体であるのも事実。
(出典:電通 2018年 日本の広告費|媒体別広告費
特に化粧品や健康食品通販の主要顧客である中高年は、依然としてテレビの視聴時間が長くなっています。
 
年代別のテレビの平均視聴時間(休日)
年代別のテレビの平均視聴時間(休日)

(出典:総務省 主なメディアの利用時間と行為者率
 
 

レスポンスが1.5倍にも!売れる番組の新しいパターンは?

 
私たちが考えているのは、テレビ広告市場はたしかに成熟期にあるものの、単品リピート通販企業の新規獲得戦略にとって、その影響は限定的ということ。
したがって、レスポンスが低下してきたからといって、テレビをあきらめるのは合理的ではないケースが多いでしょう。
 
事実、テレビに月間2〜3億円規模の広告費を投入して、新規顧客を獲得し続けている企業もあります。
 
そのための成功の鍵は、時流に合わせクリエイティブ(番組)を変化させること。
数多くの番組をテストしてきたなかで、この1,2年間で反響が良い2パターンを紹介します。
 
 

パターン1:キャラバン型

 
「 キャラバン型」のインフォマーシャルとは、スタジオで出演者が複数の企業の商品を紹介するタイプのテレビショッピング番組です。
 
(参考)「キャラバン型」テレビ通販番組とは?広告費用や制作方法を解説
 

 

情報番組のようなスタイルで始まり、いくつかの商品が順番に紹介されます。
商品についてレポーターがお薦めポイントを解説したり、芸能人が「使ってみたい」「良さそう!」などとコメントしたりします。
 
複数の企業をスタジオに集めて、各社の商品紹介を一度に撮影します。
したがって、制作費が安価になるのもメリットです。
 
従来型の番組と比べて、CPRが約半分になった事例もあります
 
 

パターン2:旅番組風

 
「旅番組」と聞くと、有名人がリポーターを務めて、旅をしながら各地の名物スポットなどを紹介していく番組を思い浮かべる方が多いでしょう。
この旅番組の形式を、インフォマーシャルでも再現するのです。

 
冒頭では商品は紹介せず、まさしく旅番組のように各地を訪ねて行きます
旅の途中で訪問するのが、イベント会場や体験コーナー、企業の運営する施設など、商品や企業にゆかりのあるスポット。
そこから出演者が商品を体験したり、スタッフから説明を受けたりする流れです。
 

 
たとえば29分間の枠なら、冒頭の約5分間(約6分の1)は旅番組、残りの約6分の5は商品の宣伝というバランスに、現在では落ち着いています。
従来型の番組から切り替えて、レスポンスが最大で約1.5倍になった事例もあります。
 
デメリットは、29分間など「長尺」となりがちで、ロケでの撮影が必要になるため、費用が高くなること。
最初はキャラバン型からスタートして、レスポンスが出たら旅番組風にもトライするのがよいでしょう。
 
 

変化の時期は、新しくチャレンジする企業にチャンス

 
キャラバン型・旅番組風に共通するのは、番組の冒頭では「情報」を伝えていることです。
 
「最もレスポンスに直結する、番組の冒頭で商品を紹介しない」と言うと、直感的にはレスポンスが下がりそうな感覚を抱く方も多いでしょう。
視聴者にとっては目新しく、通常の番組と同じような感覚に捉えられるためか、視聴者に最後まで見てもらえる割合が高くなるようです。
 
いきなり「売り」に走らず、視聴者に刺さる「情報」から伝える。
商品情報や商品に直結する悩みですぐに購入に落とし込もうとするのではなく、まずは視聴者に興味を抱いてもらい、番組を観てもらうことに注力しているのです。
 
 

表現の形式を変えると、同じメディアでもレスポンスは復活

 
これは、WEB広告で記事型(ネイティブ広告)が、従来のバナー型と比べて盛んになってきた流れとも一致していますね。
(参考)なぜ「記事型」広告が伸びている?CPAを維持して、直接CVを拡大できる理由 
 
古くは紙媒体、特に新聞広告(15段)や雑誌の掲載広告で記事広告が広まっていったのとも、同じ原理かもしれません。
 
とにかく嬉しかったのが、従来のテレビショッピングに飽きた視聴者も、クリエイティブの形式を変えることで、レスポンスが回復するようになると、実績で証明できたことでした。
 
 

費用がネックも、200~300万円からスタート可能

 
インフォマーシャルと言うと、費用の高さもあり「年商が50億円を超えてから・・」などと敬遠されていた傾向もありました。
 
たしかに「29分」など長尺の番組を制作すると、制作費も1000万円を超える場合も少なくないですが、「300秒」など短尺では500万円前後が相場。
たとえば「キャラバン型」だと、200〜300万円からスタートできます。
 
市場が変化して、売れる番組のパターンも変わってきている今だからこそ、新しく始める企業にとってはチャンスでもあると、私たちは捉えています。