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中国向け越境ECで、年商50億円を目指すなら?アリババ「天猫国際」(Tmall Global)攻略法

中国EC市場で日本企業が販売するためには、自社サイトでの販売や卸販売などさまざまな方法があります。2020年時点で売上を伸ばすための“一番の近道”が、越境EC用モール「天猫国際」(Tmall Global)の旗艦店に注力すること。中国越境EC市場の概況と天猫国際をおすすめする理由、さらに支援会社選びのチェックポイントをまとめました。

越境ECシェア

アリババのECモール、「天猫国際」(Tmall Global)とは?

 
中国EC市場において最大のBtoCプラットフォームが、アリババ(Alibaba)の運営する「天猫」(Tmall)。
日本では、楽天やAmazonにあたるモールと言えば、イメージが湧きやすいと思います。
 
その天猫で、海外の商品を専門に取り扱うモールが「天猫国際」(Tmall Global)。
一般貿易※1とは異なり小売業許可などを取得せずに販売できるので、外国企業の越境ECで販売するために活用されています。
※1:現地法人・支店を置き、販売する方法。
 

天猫国際イメージ

参考:天猫国際Tmall Global


 
この天猫国際で販売している外国企業のうち、日本企業の数は国別でトップ(2019年12月時点)。
 
カテゴリー別の販売額では、1位が美容(Beauty)、2位がベビー・育児(Mom&baby)、3位が健康・医薬(Health&Medicals)と、単品リピート通販企業の扱う商品ともマッチしやすい商品が上位を占めています。
 
別の記事であげた日本企業の成功事例でも、売上の過半数を占めているのは天猫国際です。
 
 

なぜ「天猫国際」が、売上拡大に“一番の近道”(2020年時点)か?

 
海外市場での販売では、越境ECのほかに現地法人や支店を設けて販売する方法もあります。
また台湾や香港など国によっては、モールではなく自社サイトでの販売が主体の場合も。
 
それではなぜ中国では2020年初め時点で、天猫国際をはじめとしたモールでの越境ECを多くの企業が選んでいるのでしょうか。
 
 

理由1:越境ECは「一般貿易」より、ハードル低くスタート可能

 
中国市場で販売する際に「一般貿易」と呼ばれる輸出方法をとった場合、中国企業と同じように、天猫や京東(ジンドン)など最大の流通額を誇る大きなモールで販売ができます。
その場合は、現地法人や支店を設け、中国での小売業の許可を受ける必要があり、販売アイテムは、政府認可の製品に限られています。
 
一方越境ECでは、中国の小売業許可などを取得せずに販売が可能
初期コストがかかりにくく、進出や撤退のハードルが低くなるという利点があります。
 
天猫と天猫国際の違い
天猫と天猫国際の違い
 
 
「越境ECでは配送料が高く、利益率の確保が難しいのでは?」という質問をよく頂きます。
 
中国への越境ECでは日本からの直接発送ではなく、中国国内の指定された保税倉庫※2にまとめて商品を送り、現地で配送してもらう方法をとる場合がほとんどです。
また中国国内の配送費は100~200円程度と安いため、物流コストが利益を圧迫するケースはほぼありません。
※2:外国貨物を関税がかからない状態のままで保管できる倉庫。
 
このように越境ECでは、進出や撤退のハードルが低いことから競合企業が多く、売上規模も「最大で数十億円程度まで」と限界があるのも事実です。
 
そのため、これから進出するなら越境ECから始め、軌道に乗ったら一般貿易を目指すロードマップを描くことをおすすめします。
 
 

理由2:ブランドを守るモール出店

 
通常、越境ECの方法としては自社サイトを開設する、または現地のモールに出店することがあげられます。
しかし、そもそも中国では、自社サイトを持つことがデメリットになることも。
 
その背景には、「偽サイト」という問題が。
皮肉ですが自社サイトの認知度が上がると、フィッシング詐欺目的のサイトが出現します。
するとお客様を奪われるだけでなく、「この商品は偽物が多い」などのブランド毀損が発生してしまいます。
残念ですが過去には、この被害により撤退を余儀なくされた日本ブランドもありました。
 
最近は規制も入り偽サイトは減ってはいますが、それでも「独自ドメインのサイトは偽物が多い」という印象がユーザーには定着してしまっているようです。
 
その点、天猫・天猫国際に出店しているのは、全てアリババの審査を通過した企業なのでユーザーは安心してモールでの買い物に集中できます。
 
なお、自社でモール出店して直販するのではなく、既存の店舗に商品を卸す方法もあります。
しかし、「売れ残ると、別のモールで安売りされてしまう」など、価格やブランドのコントロールを失ってしまうリスクもあり、おすすめはできません。
 
現時点では、天猫国際や海囤全球(JD Worldwide)※3などのモール旗艦店※4を出店することをおすすめしています。
※3:京東が運営する越境EC用モール。
※4:販売の拠点となる中心店舗。
 
 

理由3:天猫国際の圧倒的な市場規模とデータ精度

 
理由1、2より越境EC用のモールに出店するなら、既に中国の消費者にも認知され大きな流通シェアをもつ、天猫国際と海囤全球の2つが選択肢になります。
 
海囤全球には「高価格帯の商材が多い」「配送スピードが速い」などの特徴があり、出店する企業も多くあります。
商材や顧客層によっては出店を検討されるとよいでしょう。
 
しかし、天猫国際には海囤全球にない圧倒的な市場規模という強力な魅力があります。
2019年9月に、越境EC市場で約26%を占めていた網易考拉海購(Kaola)をアリババが買収したため、越境ECシェアの過半数はアリババグループが占めています
 
越境ECシェア率(2019年アリババ調べ)
越境ECシェア
 
 
さらに、決済(Alipay)や実店舗、CtoC、SNSや動画サイト、ファイナンスにロジスティクスなど、アリババグループはECだけではなくあらゆる側面でユーザーのデータを押さえています
 
このビッグデータの解析結果が、アルゴリズムとしてモール内でもはたらいています。
そのため、アルゴリズムを理解した販促をすることで売上を伸ばしやすいのも魅力のひとつです。
 
アリババ提供サービス(一部抜粋)
アリババサービス(一部)
 
 

広告代理店やモール運用代行など、支援会社を選ぶチェックポイント

 
このように中国での販売ノウハウは、日本や他の中華圏(台湾・香港など)とも異なります。
そのため、特に進出当初はリスク回避のためにも知見のある支援会社にサポートしてもらうのがよいでしょう。
 
日本の支援会社でも、広告代理店やモール運営代行などさまざまな業態がありますが、どのように選べばよいのでしょうか?
 
 

ポイント1:中国EC市場での「売り方」を知っていること

 
多くの企業が陥る落とし穴は、他社やメディアからすすめられた情報を鵜呑みにして、早い
段階からリスクの高い媒体に挑戦してしまうことです。
特に広告においては、中国で主流のKOL(インフルエンサー)は不確実性が高い手法です。
 
まずは、価格・クリエイティブ・売り方・CRMなどをテストして、売れる仕組みを構築することが先決です。
「売り方」としては、アフィリエイト(成果報酬)や低額の広告から始め、売上規模の拡大とともにマーケティング方法を成長させていくことでリスクを軽減できます。
 
手前味噌ながら弊社スタートアジアでは、中国現地企業のマーケティング方法を研究するとともに、日本のダイレクトマーケティングのノウハウをミックスして、各社に合わせた提案をおこなっています。
 
特に直近では、サンプル商品から本商品への誘導で高い引き上げ率を実現したり、販促キャンペーンの先行予約を実施することで、キャンペーン期間を上回る売上を確保したりと、成功事例が生まれてきています。
 
また、CPS(売上が確定した後に広告費が決まる)媒体を提供しているため、確実な売上を形成できます。
 
 

ポイント2:アリババのアルゴリズムを理解して、広告・モールを一貫運用できる

 
アリババグループがあらゆるユーザーデータを押さえているのは、お伝えしたとおり。
ビッグデータを活用したマーケティングをおこなうためには、そのアルゴリズムを熟知して行動に反映することが重要です。
 
たとえばモール運営においても、「問い合わせへの回答までの時間」や「配送までのリードタイム」「販促メッセージへの反応率」などをアリババはスコアリングして、店舗を評価しています。
 
したがって弊社でモールを運営する際には、アリババのAIが「誠実に対応している店舗」や「売れている商品がある店舗」と判断できることを意識して、広告から運営まで落とし込んでいます。
 
アリババのアルゴリズムに則り店舗の評価が上がれば、モール内の検索順位がアップしてユーザーの自然流入が増え、さらに売上が増えるという好循環に。
また、広告のスコアも上がり露出もしやすくなります。
 
このようにマーケティング(集客・広告)とモール運営は切り離せず、相互に影響を及ぼし合っています
 
支援企業の多くは、「広告代理店」と「モール運営代行」などに分かれがちですが、両者を一貫してサポートできる会社が望ましいです。
 
 

ポイント3:化粧品やサプリメントで売上を伸ばした実績があること

 
最後に当たり前ですが、売上を伸ばした実績の有無がEC通販企業としては気になるところでしょう。
 
中国越境EC市場は、まだ黎明期。
特に2~3年前までは、売上を伸ばせずに撤退した日本企業も少なくありませんでした。
 
そのような中、弊社では2017年から化粧品・サプリメント・食品など、日本のEC通販企業の中国進出をご支援して「3ヵ月間で、月商1050万円」や「広告費の3.6倍の売上(ROAS363%)」などの実績を作ってきました。
まだ、売上規模は大きくありませんが「成功の方程式」ができつつある段階にあります。
 
政府の規制緩和や中間所得層の拡大などの追い風を受け、これから中国EC市場はますます拡大すると捉えています。
 
「新たな販路を求めている」「2020年はアジアに進出したい」といったEC通販企業は、ぜひご相談ください。