単品リピート通販の事例から、

売れる仕組みのヒントをお届け

定期コース未開の地、台湾で初回定期引き上げ率70%に!

台湾市場への日本企業進出記の第三弾。
広告による新規顧客の獲得や、アウトバウンドやDM、SMSなどによる単発でのリピート促進は、成功パターンが見えてきました。
一方、台湾にはこれまで「定期コース」が存在せず、定期引き上げには苦戦していました。
次なる課題、“ストック型”の収益モデル構築には成功するのか?をレポートします。

 

 

まとめ売りが主流の台湾では、定期引き上げは苦戦

 

第2弾「レスポンス19.7%!起死回生の現金券付きDMとは?」でも解説したとおり、台湾では初回での「まとめ売り」がアップセルの主流です。

これまでは電話で注文があったお客様に、2本以上の購入を薦め顧客単価を高めていました

 

ある化粧品企業では、この販売モデルのなかで、定期引き上げを試験的に導入。

アップセルトークに反応しなかったお客様に、今度はお得な定期コースがあることを説明しました。

 

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インバウンドの電話で

「2ヶ月毎に自動的に商品をお届けし、お得な価格(通常1380元を100元の割引)で購入できます。」

「キャンセルは、いつでもできます」

 

と訴えたところ、1本購入者のうち、10.9%が定期購入してくれました。

 

この結果は、定期購入という習慣がないなかではまずまずの数値と言えましたが、もっと引き上げ率を高めなければ採算性が合いません。

 

お客様に定期購入しなかった理由を尋ねると、「使ってみないと分からない」が72%、「次のお届け時に忘れてしまいそう」が18%という結果に。

 

100元の割引では、これらの心理ハードルを乗り越えられないと分かりました。

そこで、まずはこれらの「買わない理由」を打ち消すトークスクリプトを用意しました。

 

トークスクリプトや割引率の改善で、引き上げ率が70%に

 

「忘れてしまいそう」というお客様のため、

「商品の出荷前に必ずご連絡します。

ご確認ができるようになっていますのでご安心ください。」

と説明。

さらに

「30日間お試しして、すべて使い終わったとしても30日以内でしたら、お電話を頂ければ全額返金いたします。」

と、定期コースに慣れないお客様の立場に立って、最大限フォローするスクリプトを導入しました。

 

前回で成功への手応えをつかんだこともあり、今度は「まとめ買い」は訴求せずに、すぐに定期コースを説明しました。

すると、全体注文の70%が定期コースに入会と、想定以上の結果を出すことができたのです。

 

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定期継続率アップの鍵は、配送直前のご連絡

 

このように定期コースのハードルを下げて受注したので、その分気になるのは2回目以降の継続率です。

そこで、継続率アップの施策も手を打ちました。

 

この商品のお届け間隔は、2ヶ月。

定期購入に馴染みの薄い台湾では、お客様が60日後の時点で2回目のお届けを忘れていると、「受け取り拒否」をされてしまう怖れもありました。

そこで、商品発送から55日後に次のようなSMS(ショートメール)を配信しました。

 

(商品名)【定期配送コース】ご注文のお客様へ。

次のお届けが5日後となりました。

お客様のご登録されている住所にお届け致します。

もし何か問題がございましたら、以下の電話番号までお知らせ下さい。

0809080×××

 

また、「次の配送が近づいてきたので、お電話しました。

今回は代引き・クレジットのどちらのお支払いを選ばれますか?」

と確認の電話も入れてみました。

「定期コースを継続しますか?」とは聞かずに、継続を前提としたトークにしたのもポイントです。

 

これらの効果も出て、2回目の継続率が61%、3回目が50%と想定以上で推移

従来の「まとめ買い」よりLTVの高い、販売モデルを築くことができました。

 

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注目すべきが、継続した61%のうち36%が配送日時を変更して注文したこと。

もし55日後にSMSまたは電話のようなツールを使ってお客様へのアナウンスを入れなければ、受け取り拒否をする可能性もあり、配送前のフォローの重要性を再認識させてくれました。

 

定期引き上げの成功モデルは、企業ごとに異なる

 

今回は価格差の見せ方やトークスクリプトの設計などがうまくかみ合って、成功する販売モデルをつくることができました。

また、定期会員の新規獲得だけでなく継続についても、目処を立てることができました。

 

台湾でも、定期コースは成り立つ。

「定期通販という文化を創る」という、これまで掲げてきた大きな目標について、達成の道のりが見えてきました

しかし、このモデルがすべての企業で成り立つわけではありません。

たとえば今回は、広告のレスポンス最大化のため、定期コースについて広告には載せていませんが、高確率での定期引き上げを狙うため広告に載せる企業もあります。

 

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何が利益を最大化する施策か?は、企業ごとに正解が異なります。

引き続きクライアントと二人三脚で、成功モデルをつくっていき、クライアントが先行者利益を得られるように尽力したいと思います。