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静止画から縦型動画にシフトしてCPA20%改善した事例

TikTokの登場を経て、縦型ショート動画が定着しました。この縦型ショート動画をダイレクトのCV獲得に活用し、成果を上げているD2Cの事例が増えています。コスメやサプリなどのD2C企業の成功事例をもとに、クリエイティブの勝ちパターンやプラットフォームの動向を解説します。

静止画から縦型動画にシフトしてCPA20%改善した事例(サムネイル)

通販企業がショート動画を活用して、月間4,000件獲得した事例を解説しました。
4,300本以上の動画を制作して分かった、売れるシナリオとテストのコツもまとめています。
解説資料はこちら
 
 

縦型ショート動画でCPAが20%低減、CV数は3.4倍に増加

 
ある美容系商材では、記事LPへ誘導するために、主に静止画のバナー画像を配信していました。しかし、クリック率の低下やCPAの高騰を受けて、静止画から縦型のショート動画をメインに切り替えたところ、CPAは約20%低下、獲得件数が3.4倍に増加しました。
 

実施時期素材獲得件数CPA
2021年静止画1,200件100%
2022年静止画+縦型動画4,000件80%

※2021年を100%とした場合、CPAが20%減少しました。
 
特に相性が良いのは、メイクアップ化粧品や食品系です。動画にすることで、化粧品であれば見た目の変化がわかりやすくなったり使用方法が表現しやすくなります。また、料理動画は一般ユーザーの投稿にも見かけることが多く広告色が薄くなります。
 
最近では、サプリ、コスメ、ダイエット商材、補正下着なども出稿するなど商材の幅が広がってきています。
 
こういった広告の配信先でメインとなるのは、TikTokのほか、YouTubeの「ショート」やInstagramの「リール」、「ストーリーズ」などです。
 

各メディアの傾向・トレンド

各メディアの傾向・トレンド


2017年にTikTokがリリースされ、2018年頃には縦型動画の広告枠自体は存在していましたが、強めの表現を使わないとダイレクト型広告は獲得効率が合わないことが多くありました。
 
しかし、コロナ禍での動画視聴時間の増加やユーザー数の増加もあり、TikTokやInstagramなどの各プラットフォーム側も広告展開を強化し、2021年から22年にかけて動画広告への参入事例が増えてきました。
 
通販企業がショート動画を活用して、月間4,000件獲得した事例を解説しました。
4,300本以上の動画を制作して分かった、売れるシナリオとテストのコツもまとめています。
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最も効果が良かったのが、UGC風の“シナリオ動画”

 
では、実際にどのような動画がCVを獲得しているのでしょうか。年間1,000件以上の動画を制作・テストする中で見えてきました。
 
その中で、最も効果的だったのは「UGC風のシナリオ動画」です。「◯万人が愛用」「〇〇の人限定!オトクに買える」など冒頭から企業目線が強い動画ではなく、ユーザー目線のストーリーにこだわって構成しました。
 
企業が発信する「広告色の強い」動画はプラットフォームの性質上受け入れられにくい一方で、UGC風の動画は他の動画と馴染むことで警戒されにくく、自然にユーザーの興味を引くことができます。
 

UGC風の動画のイメージ画像

UGC風の動画のイメージ


 

オープニングシーンはユーザーの注目を集める

 
たとえば、LPや広告で「女優が使う〇〇」という訴求で獲得できていた化粧品の場合は、動画のFVのオープニングシーンを「この〇〇、すごい!」と言い換えることでユーザー目線に切り替えます
 
また、健康食品の場合は、「子どももまだ小さいから長生きしてよね」「健康診断でひっかかった夫(52)の体重対策」といったインフルエンサーや一般ユーザーが投稿するようなテイストに変更することで、広告の印象が薄れ、ユーザーの注目を集めやすくなります。
 
 

ユーザー目線の商品紹介や口コミで「今買う理由」を提示する

 
最初にアテンションをつかんだら、ユーザーが商品を紹介するシナリオを展開します。使用シーンやユーザーの悩み、商品や企業の簡単な紹介を続け、その後「○万本突破」などの評価や「どこのブランド?絶対聞かれる」といった口コミのあとに、最後にオファーを提示し、「今買う理由」を明示します。
 
このように、商品への興味・欲求を約30〜50秒間で喚起した後、記事やアンケートなどのクッションLPに送客し、商品LPに遷移してもらう、という流れです。
 
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コンプライアンスを重視、煽らない表現でもCPAを合わせられる

 
縦型ショート動画は、今まで多くの「アドアフィリエイト」事業者によって活用され、一部の動画には、法令面でも踏み込んだコピーやユーザーを不快にさせる画像、「煽る」表現も見られました。
 
大手メーカーやコンプライアンスを重視する企業では、こういった広告が多いなかでCPAを合わせることができず、出稿の拡大が難しい状況でした。
 
そこで、私たちは「煽らない」表現を中心にCVを獲得する方法をテストしました。その結果、大手メーカーや大規模な通販事業者さまでも月に1,000件以上の実績を上げることができました
 

これからの運用型広告
今まで今後
メインの広告静止画中心静止画+動画
クリエイティブ強めの表現で興味を引くユーザー目線で自分ごと化する

 
縦型動画の広告枠が登場してから、動画広告市場は右肩上がりで拡大してきましたが、「横長」や「スクエア」と比べ、特に縦型の伸びが顕著です。TikTokの浸透はもちろん、Instagramもリールを強化しており、YouTubeでもショートの視聴時間が増加しています。
(参考:1年前と比べて過半数がショート動画の視聴が増えたと回答、TikTokが最大で61.4%
 


ユーザーの視聴時間が縦型に移行している中、縦型動画の攻略は新規獲得を増やすための重要なテーマとなっています。クリエイティブの作り方やプラットフォームの動向などについては、別の記事でも詳しく解説していきたいと思います。
 
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