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台湾でEC通販企業が年商20億円を狙うためのビジネスモデルづくり、3つの鉄則

単品リピート通販企業の台湾進出が盛んになってきたここ数年。進出から売上の伸び率の悪化に悩む企業がいる一方、年商20億を超える企業も出てきました。日本とは違う商慣習のなかで、どのような販売設計をすればよいのでしょうか。台湾で売上を伸ばし続ける企業が実践している3つの鉄則を解説します。

 

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台湾市場で売上を伸ばす企業、伸び悩む企業の違いは

日本のリピート通販企業における台湾への進出は少なくとも50社を超え、現地に直接店舗を構えるほか、越境ECでの進出も増えています。
進出企業のなかには、年商数十億円規模となる企業も出てきました。
 
弊社スタートアジアでは、通販企業様の台湾進出のお手伝いをはじめて7年。
これまで30社以上のご支援をするなかで、現在では台湾で年商20億以上にまで成長された企業様もあります。
 

リピート通販企業の進出事例

リピート通販企業の進出事例


 
業績を伸ばし事業拡大に成功する一方で、伸び悩む日本企業も少なくありません。
 
台湾は親日家が多い国です。
台湾人に「最も高感度が高い国は?」とアンケートをとると日本は2位になるほど。
また、日本製品の「品質の高さ」に信頼があるため進出初期は、自社通販と定期購入の掛け合わせなど、日本のビジネスモデルに則った形でも一定規模までは伸びていきます。
 
しかし台湾市場にフィットした商品設計や広告表現ができても、それだけでは市場の小ささや商習慣の違いなどから、年商3-5億円程度で伸び悩み撤退を決める企業も。
 
同じ条件でも伸びている企業は、何が違うのでしょうか。
わたしたちがこれまでご支援してきた経験では、日本での成功体験にこだわらず台湾という市場に合わせたビジネスモデルを確立できているかが大きく影響していると捉えています。
 
台湾で業績を伸ばし続ける企業のポイントを、価格・チャネル・オファーの3つの観点から解説します。
 
 

鉄則1:日本での販売価格に固執しない

1つ目のポイントは、台湾市場の相場感に合わせて価格設定することです。
 
通販企業様からは、「日本で成功している、4,000円を超える化粧品を台湾でも」というご相談を多数いただきますが、市場の傾向からおすすめできないというのが実情です。
 
商材が化粧品の場合、販売価格は1,100元(3,960円)※未満が売れる必須条件の一つです。
特に化粧品カテゴリでメイン商品の販売価格が1,200元以上の場合、弊社で成功した実績はいまだありません。
※この記事では、1元=3.6円として算出しています。
 
下記のグラフは、弊社複数のクライアント実績から「初回価格」と広告効率を表したものです。
ここでの「初回価格」はトライアル商品などではなく、メイン商品1個あたりの販売価格を指します。
 

台湾市場における初回価格とMRの相関関係

台湾市場における初回価格とMRの相関関係


 
商品価格が上がるほどMRの回収率が下がるというのは一般的な傾向ですが、台湾市場では価格が「1,100元」を超えると急激にMRが悪化することが見てとれます。
 
台湾の市場状況と弊社の支援実績から、最も推奨できる価格帯は800~950元(2,880円~3,420円)です。
 
今回は化粧品を例に説明しましたが、健康食品の場合はまた異なる販売価格設計が必要です。
 
 

鉄則2:自社ECだけでなく、実店舗やECモールなどマルチチャネルを

台湾の人口は日本の約6分の1、所得は約60%ほどですので、ECによる直販のみでは年商数億円規模に達すると徐々に事業の拡大スピードは鈍化していきます。
そのため、ドラッグストアのような実店舗やECモールへの卸販売など、複数のチャネルを活用していくことが重要です。
 

実店舗での販売例


 
短尺のTVCMとインストアプロモー ションの掛け合わせにより、EC・卸の両軸で売上を伸ばした事例をみてみましょう。
まずは、店舗や卸販売の売上に最も効果的な短めのTVCMを実施。
台湾では、1分に収まるような短かめのTVCMの広告費が非常に安価に設定されているため、中小規模の企業でもハードル低く出稿ができます。
TVCMによる認知促進後、キャンペーン施策を行い効率よく新規顧客を獲得しました。
 
次にドラッグストアでの販売を強化するために、店舗内でのプロモーション施策を実施して事業を拡大させるという流れです。
最近のトレンドは、ドラッグストア用にハーフサイズなど小さいサイズを用意して商品展開するケースが多く見られます。
 
最初はECからの新規獲得による売上がメインですが、プロモーション実施につれてモール販売や卸からの売上の割合が増えていきます。
 
弊社がご支援している企業様も「マルチチャネル・オムニチャネル」的な展開を実施して、進出から5年という短期間で年商20~30億円規模にまで拡大しました。
 
 

鉄則3:キャンペーン販売を通年で設計する

台湾の販売設計の鍵を握るのはキャンペーン販売です。
まとめ買いの文化が根強いため、お買い得な時期には新規顧客だけでなく既存顧客からの購入も増える傾向にあります。
これは日本とは異なる商習慣の一つです。
そのため、短期的な新規獲得効率にとらわれずキャンペーンを活用して、通年で獲得効率を合わせていくことが成功の鍵となります。
 
では、実際にどのようにキャンペーン設計を行うのか、みていきましょう。
 

各チャネルの売上推移イメージ


 
台湾では、割引キャンペーンなどお得に買える際にまとめて買い、自分だけでなく親戚や親しい知人にも分けるという文化が今もあります。
そのため季節ごとの割引キャンペーンには、強い反応を見せることが特徴です。
具体的には母の日や、11月11日の独身の日などのキャンペーンがあります。
また、9月から12月には台湾のデパートの創業祭ということで、年に一度の大規模なセールが開催されます。
 
まずは、シーズンごとにキャンペーンを設定。
その際、日本と大きく異なる特徴の一つは、「既存顧客」が再度新しい広告経由で購入していく点です。
日本では同じ会社に個人情報は重複して登録できないことがほとんどです。
しかし、台湾では特に制限はありませんので商品の良さを知っている既存顧客が、改めて個人情報を入力する手間をかけてでも購入していきます。
何回かのキャンペーン実施から、既存顧客の割合を把握して設計に反映させていきます。
 
キャンペーンでは割引だけでなく、様々なプレゼント特典をつける企業が多いです。
たとえば、
・別商品をプレゼント
・トラベルセットやパウチ商品をプレゼント
・ノベルティプレゼント
・抽選で●名様に豪華賞品プレゼント
 
その他にも「買1送1」「買2送1」など、1つ買うともう1つ無料でもらえるというキャンペーンも多くあります。
消費者はキャンペーンのタイミングを見計らって、まとめ買いをするので顧客単価は高くなります。
 
その一方で各社のキャンペーン広告の出稿が集中するため、WEB広告など通常のバナーでは埋もれてしまい、CPMは高騰しやすいという傾向もあります。
また、通常の新規獲得オファーのみでは利益化が難しいことも。
 
そこでただ割引をするのではなく、企業独自の「期間限定キャンペーン」を定期的に設定することで、1年間など長期的な単位で効率を合わせることが重要となります。
 

通常時とキャンペーン時の獲得効率の例


 
通常は、定期コースで単価を低く設定し、MRも低く獲得して「キャンペーン時にはまとめ買いを促進」して利益を確保するというのが王道です。
 
 

コロナ禍で、台湾の通販市場はどうなった?日本企業は2021年に進出できる?

台湾では、現在すでに日常生活には影響がないといえます。
公共交通機関でのマスク着用必須など一定のルールはありますが、特に不便を感じず生活できるような状況です。
 
台湾の通販業界では、2月以降も影響は小さく、広告レスポンスへの影響もほとんどありませんでした。
広告出稿を控える企業があったため、かえってCPOが改善された時期もあったほどです。
店舗の客足も例年通りに戻ってきており、5月の「母の日のキャンペーン」の際には、過去最高の売上を上げた企業様もありました。
 
ビジネス上のコロナによる影響はほとんどないといえますので、安心して進出を検討できる環境であると考えています。
 

台湾の百貨店の様子(2020年11月時点)

台湾の百貨店の様子(2020年11月時点)


 
しかし、海外旅行者・ビジネス出張など、海外からの人材の受け入れに対してはまだ規制は厳しく、居住許可証をもつ人のみが入国可能です。
また居住許可証を持っていても、現時点(2020年11月)では入国後14日間の自宅待機が必須とされています。
 
弊社では、台湾進出に関わる輸入・フルフィルメントを含む販売設計・デジタルマーケティングやPRなどの運用まで、すべてを総合的にご支援させていただいています。
アジアを中心に「手間なく」全て「日本語」で通販企業様の海外展開をサポートできる状況が整っています。
海外渡航が容易ではない今、日本とアジア間で頻繁な往復をせずとも、最適な事業展開ができればと思います。
台湾進出にご興味をお持ちいただけましたら、ぜひご相談ください。