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3回のテストで、CPRが約1/3まで改善!健康食品チラシ事例

チラシで初めて広告を出稿したとき、目標値をクリアできなかったとしても、焦る必要はありません。丁寧にテストをくり返して、販売につながる要素が何か?を検証していけば、レスポンスは改善していきます。ある健康食品(サプリメント)で、訴求やターゲットなどのテストをくり返し、目標のCPR10,000円を見事にクリアした事例をお伝えします。

チラシ広告で優良顧客を獲得するための方法を分かりやすくまとめました。
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効果効能?新成分?初回は「訴求」をテスト

 

○商品:毎日の元気や健康をサポートする栄養サプリメント
○本商品価格:1ヶ月分7,500円
○初回購入特典:10日分500円

 

初回のクリエイティブテストの狙いは、訴求のテストです。
商品の効果効能をアピールした訴求が良いか、その成分自体をアピールした訴求がレスポンスにつながるのかを確かめるということでした。

 

「消費者にとって何をしてくれる商品なのか」を明確にすることが、通販チラシのキャッチコピーをつくるセオリーの1つです。
この訴求を紙面に落とし込んだのが、「効果効能訴求チラシ」です。

 

一方で、栄養サプリメントはドラッグストアやコンビニエンスストアなどでも購入できる商品ですから、「通販でわざわざ買う」理由の説明が必要になります。
このサプリメントには独自の新成分が配合されていたため、今までにないサプリメントという訴求がレスポンスアップの要因になるのではという仮説を立て、「新成分訴求」のチラシ紙面に落とし込みました。

 

※ 本来のクリエイティブ・テストでは、初回は広告紙面4パターンでのテストを推奨していますが、このときは2パターンでのテスト実施となりました。

※ 本来のクリエイティブ・テストでは、初回は広告紙面4パターンでのテストを推奨していますが、このときは2パターンでのテスト実施となりました。

 

目標値は、CPR10,000円。
東京23区の新聞折込チラシを各4万部ずつ2パターンでクリエイティブテストを実施したところ、新成分訴求のチラシが、効果効能訴求よりもレスポンスが約2倍になる、という結果になりました。

 

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ターゲット「60代」に合わせて、4パターンを制作

 

初回テストの購入者を詳細に調べてみると、50代以上の方がほとんどで、特に60代の購入者割合が高かったことが分かりました。
加えて、男性よりも女性の購入者が多かったことも分かりました。

 

そこで、2回目のテストでは「広告紙面でターゲットを明確にすることで、レスポンスアップにつながるのではないか?」と考え、ターゲット別のテストを行いました。

 

同じ60代のなかでも、本人が自分の元気や健康のために購入する場合と、夫の健康を気にする妻が買っている場合とが考えられます。
本人が自分のために購入する場合でも、男性は仕事、女性は家事など、悩みを感じる場面は違うのではないかと考えられます。

 

そこで2回目のテストでは、それぞれをビジュアルとサブキャッチコピーで明確にする広告紙面を考えました。

 

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初回テストの紙面構成と、優位性の見られたキャッチコピーは固定し、紙面上で大きなスペースを占め、レスポンスにも大きく影響するビジュアルとサブキャッチコピー(ビジュアル上部のキャッチコピー)をターゲット別に変更した広告紙面を作成し、テストを行いました。ターゲットはそれぞれ以下です。

 

・コントロール版(初回テストと同じ):40代サラリーマン
・紙面①:60代サラリーマン本人
・紙面②:60代サラリーマンの妻
・紙面③:60代女性本人

 

※紙面②では、ビジュアルは紙面①と同じ60代シニアを使い、サブキャッチコピーは妻視線の「お父さんの毎日の元気に」という文言に変更しました。

 

結果は、コントロール版に対して、60代サラリーマン本人をターゲットにした紙面①が2.5倍レスポンスがアップしたのです。

 

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商品の信頼性を伝える「説得要素」を、差し替えテスト

 

初回テストで訴求、2回目テストでビジュアルとサブキャッチコピーのテストを行い、それぞれに優位性が見えてきました。
そこで、3回目のテストはオモテ面でよりレスポンスを上げるための説得要素をテストしたいと考え、コンテンツのテストを行いました。

 

コントロール版には、商品説明の本文の下に「疲労」のメカニズムを解説する図解イラストが使われていました。
このコンテンツを、この商品の必要性を消費者に伝える狙いで疲労の原因をコラムとして紹介するものに差し替えたパターンと、商品の信頼性を伝える狙いの「有名人愛用者」のコンテンツに差し替えたパターンで、3回目のテストを行いました。

 

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結果は、「疲労の原因コラム」「有名人愛用者コンテンツ」に差し替えた原稿が、コントロール版に対して、約30%程度レスポンス率がアップするという結果になりました。

 

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消費者にとっては、疲労のメカニズムよりも、差し替えた後のコンテンツの方が商品購入の説得材料としては有効であったということが分かりました。
こうして、クリエイティブテストをくり返すことによって、目標値である「CPR10,000円以下」を達成できたのです

 
 

※本記事は、「通販マーケティング-売れるチラシ入門-」(木村真子、東洋経済新報社)の一部を編集・抜粋のうえ掲載しています。
 
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