D2C、サブスクリプションなど
マーケティング関連の役立つ情報をお届けします。

同封広告とは?同梱広告との違いやメリット・デメリット、種類、費用相場を解説

同封広告とは、他社の通販カタログや請求書などに自社のチラシを封入する広告手法です。商品発送のダンボールにチラシを封入する同梱広告とは、封入容量や料金などに違いがあります。同封広告のメリット・デメリットや種類、費用の相場、成功のポイントを解説します。

同封広告の意味
 
チラシ広告で優良顧客を獲得するための方法を分かりやすくまとめました。
700社以上の事例から分かってきた、具体的なノウハウを解説しています。
解説資料はこちら
 
 

同封広告とは?チラシを活用した紙広告

 
はじめに、同封広告の意味や活用されている業種の例を紹介します。
 
 

同封広告とは

 
同封広告とは、他社が特定の顧客会員に発送している「通販カタログ」や「会報誌」「クレジットカード請求書」などへ自社のチラシを封入する広告手法です。
別名『インシップ広告』『同送広告』ともいわれます。英語に直訳すると”Enclosed advertisement”となります。
 
通販やダイレクトマーケティング企業に多く活用されている広告で、新規顧客獲得(レスポンス)と相性が良い媒体です。
 

クレジットカードの請求書に封入されている広告

クレジットカードの請求書に封入されている広告


なお、同封広告と近い手法に「同梱広告」があります。
同梱広告は、通販などの商品を発送するダンボールにチラシを封入する広告です。
 
同梱広告との違いについては、このあとのこちらの章で詳しく解説しますが、同梱広告に興味があるという方は以下の記事をご覧ください。
 
同梱広告のメリット・デメリットとは? 同梱広告を出稿する3つのポイント
関連記事 同梱広告のメリット・デメリットとは? 同梱広告を出稿する3つのポイント 商品と一緒にチラシやサンプルを封入する同梱広告。ECの発展により発送数が増加し、市場規模の拡大が期待されます。 他広告媒体と比較してのメリットや費用、同梱広告の具体的な活用事例をまとめました。

 

同封広告が活用される業種例

 
同封広告が活用される業種の代表例はEC・通販です。たとえば大手百貨店のカタログや旅行系の雑誌などに、割引クーポンや新商品のチラシを同封します。
 
EC・通販の他にも、様々な業種で同封広告が活用されています。

  • 不動産業:シニア層や富裕層向けに、新築マンションや不動産投資の案内チラシを同封
  • 金融業:年収や年齢等に応じて、利用ニーズのあるサービス(キャッシング、株式投資など)を提案
  • その他:宅配サービスや教育、ブランド買取など

 
チラシ広告で優良顧客を獲得するための方法を分かりやすくまとめました。
700社以上の事例から分かってきた、具体的なノウハウを解説しています。
解説資料はこちら
 
 

同封広告の種類・ターゲット層

 
同封広告は新聞広告やネット広告などと同様、身近に存在する媒体です。
たとえば、

  • 主婦の方向けの通販カタログ
  • 旬の食材を扱った料理雑誌
  • 有料番組のテレビガイド誌
  • 趣味で入っている団体の会報誌
  • ゴールドカードの請求書

 など、顧客の好みや生活スタイルでセグメントをかけてリーチできるのが同封広告の強みです。
 

同封広告の封入先の例
封入先概要顧客の特徴
通販カタログ雑貨やファッション、家具などを扱う総合通販カタログ購買意欲が高い30代~50代の女性
TVガイド誌有料視聴者向けに発行される番組のガイド誌年収が高めのファミリー層
請求書スーパーや百貨店などのクレジットカードの請求書40代~50代を中心とした主婦
会員誌・会報誌特定の団体に所属する会員向けに定期発行される雑誌クレジットカードや旅行サービスの会員、マンションオーナー、医師など

 
また、同じような媒体でも、

  • 配布地域
  • 年代
  • 性別
  • 年収

など特徴が異なり、広告出稿の選択肢は広くなっています。
 
このように同封広告には豊富な種類がありますが、広告出稿にどのような影響があるのかをお伝えします。
 
チラシ広告で優良顧客を獲得するための方法を分かりやすくまとめました。
700社以上の事例から分かってきた、具体的なノウハウを解説しています。
解説資料はこちら
 
 

知っておくべき同封広告のメリット・デメリット

 
同封広告は紙媒体の中でも比較的、レスポンス率が高い媒体と言えます。
他の紙媒体やWeb広告との比較も交えて、高いレスポンスが見込める理由やメリット・デメリットを解説します。
 
 

同封広告のメリット

 
同封広告には、以下4つのメリットがあります。
 
 

メリット1 広告出稿先の顧客属性や趣味趣向がわかる

 
同封広告のメリット1つ目は、年代や性別などの基本データだけでなく、「美意識の高い人」「娯楽や食にお金を使う人」など、顧客の属性でセグメントをすることができます。
媒体が掲載している商品や発行目的から、「価値観」「趣味嗜好」を読み取ることができるのは同封広告ならではです。
 
商材のペルソナに近い顧客が多い媒体を選ぶことでムダ打ちすることなく広告出稿することができます。媒体の種類も豊富にあるため、勝ち媒体を見つけることでレスポンス率を大きく改善させることができます。
 
 

メリット2 帰属意識が高い顧客に届けられる

 
2つ目のメリットは、帰属意識が高い会員に届けられる点です。
同封広告はカタログや会報誌など興味を持っているものに封入されているため、目を通してもらえる確率が高まります。有料会員に届く会報誌などは特に、媒体に対しての帰属意識が高いといえます。
 
さらに直近で購入した会員にセグメントをかけて広告を打つことも可能です。媒体社側でより売上をあげるために、読んでもらえる層に絞って届けるケースがあるためです。
 
具体的には、

  • 2年以内に購入した顧客に配布されるカタログ
  • 1年以内に購入した顧客限定の特別号

など、特に通販カタログで行われる傾向にあります。
通販意欲が高い方だけに絞ってリーチすることが可能です。
 
 

メリット3 豊富な種類とリーチ力がある

 
新聞掲載や折込チラシは、顧客層の入れ替わりがあまり起きません。
その反面、同封広告では積極的に新規獲得を行っている媒体が多く、広告の疲弊がしづらいこともメリットです。一度勝ちパターンを見つけることができれば、長期的に効率のあった新規獲得を行うことができます。
 
また、Webのみで顧客獲得を行った場合、媒体のアルゴリズムの変動により突然広告効果が縮小してしまうことがあります。
 
しかし、同封広告の媒体の種類は、弊社が確認しているだけでも1,000以上と高いリーチ数があります。紙媒体の中でも拡大性があり疲弊に強いため、広告出稿を軸に事業を拡大されている企業は、同封広告を展開することで安定して成長させることができます。
 

単品通販で年商10億円を超えると、なぜ紙媒体への投資が必要か?企業規模別の広告展開法
関連記事 単品通販で年商10億円を超えると、なぜ紙媒体への投資が必要か?企業規模別の広告展開法 単品リピート通販業界では、年商10億円を境に、新規顧客獲得に伸び悩みを感じる企業が多い傾向が見られます。特に、ネット通販でWEB広告を中心に成長してきた企業で顕著に表れます。では、年商10億円の壁を超えるためには、どのような広告戦略が必要なのでしょうか?また、年商規模によるフェーズ別の考え方と、年商10~50億円規模の企業がオフライン広告に乗り出すべき理由や事例を紹介します。

 

メリット4 DMと比べて低コスト

 
紙媒体の広告としては、DM(ダイレクトメール)も一般的です。
DMと比較すると、同封広告は低コストで運用できます。
 
後述のとおり、同封広告は1枚あたり6円〜15円で送付できます。一方でDMは、1枚あたり70円〜100円ほどの費用がかかります。
 
同封広告の費用はフリーペーパーや新聞折込と比べると高いものの、DMよりは大幅に安いと言えます。また、同封広告はフリーペーパーや新聞折込と比べて、レスポンス率が高い傾向にあります。
 
「商材単価やイメージを考えると、ニッチでも特定のターゲットに効率よく届けたい、ただDMは費用が高いので他の紙媒体を検討している」という企業は検討してみるとよいでしょう。
 

ダイレクトメール(DM)とは?開封率アップの方法や種類別のメリットを解説
関連記事 ダイレクトメール(DM)とは?開封率アップの方法や種類別のメリットを解説 ダイレクトメールとは企業が商品・サービスのプロモーションで使う手法のひとつです。 ダイレクトメール(DM)という言葉は知っていても、種類や手段が豊富でどのように使い分ければよいのか分かりづらいと感じている方は多いのではないでしょうか。 この記事ではダイレクトメールとは何か、どのような種類があるのかについて、メリット・デメリットも合わせて紹介します。 また、どのような場面で活用するのかや、効果的にダイレクトメールを送る方法も解説します。

 

同封広告のデメリット

 
一方で同封広告には、以下2つのデメリットもあります。
 
 

デメリット1 商材によって出稿できない媒体がある

 
1,000種類以上ある媒体ごとに異なる審査基準があり、「自社のブランドイメージを崩さない」「自社の売上を損ねない」など広告出稿する商材や表現に独自の規定をもうけています
 
ブランドイメージにそぐわないと判断されたり、媒体社側が扱っている商材とバッティングすれば出稿できません。ブランドイメージを大事にしている企業ほど審査が厳しい傾向があります。
 
 

デメリット2 発行時期が決まっている

 
同封広告は通販カタログや会報誌に封入するため、各媒体の発行日に合わせて広告出稿をします。毎月発行される通販カタログもあれば、季節ごとに年4回の会報誌など出稿時期がバラバラです。
 
毎日発行される新聞広告折込チラシ、出稿日を指定できるDMやWebよりも柔軟性が劣る広告媒体になります。
 

各広告ごとの出稿のタイミング
同封広告媒体の発行日
新聞広告&折込チラシ毎日
DM広告主の指定日
Web広告広告主の指定日時

 
また媒体ごとに広告枠数も決まっているため、広告出稿をしたい場合、早めに広告枠を抑える動きをすることが必要だといえます。
 
チラシ広告で優良顧客を獲得するための方法を分かりやすくまとめました。
700社以上の事例から分かってきた、具体的なノウハウを解説しています。
解説資料はこちら
 
 

同封広告の料金は?費用を抑えるお得な方法も

 
同封広告の費用は、同じチラシを使う新聞広告やポスティングよりも比較的高くなります。
これは封入作業などに人件費が多く必要になるためです。
 
 

同封広告の主な価格帯

 
出稿する媒体により異なりますが、主に1枚あたり6円〜15円の間が多いです。
同じ媒体で広告出稿をしても、配布する量や出稿回数に応じて単価が変わることがあります。
 
その例を実際の広告実施にそった費用と合わせてご紹介します。
 
 

同封広告の初回実施の相場

 
同封広告の初回予算は、約50万円から200万円ほど。
 
出稿するために必要な下限の部数が他の広告媒体よりも多いため、初回の費用も高くなります。また、作ったチラシを効率よく活用するため初回から複数の媒体に出稿するケースもあるため上記の相場感です。
 

A/Bテストの方法で、やってはいけない!初心者にありがちな、3つの間違い
関連記事 A/Bテストの方法で、やってはいけない!初心者にありがちな、3つの間違い 広告やWEBサイトなどで2つ以上のパターンを用意して、どちらの方がユーザーの反応が良いか?を実験するA/Bテスト。 あらかじめ「売れない」リスクを抑えることができて有効ですが、もし間違った方法でA/Bテストを行うと、統計的に信頼できない結果が出てしまいます。 A/Bテストの初心者の方に向けて、よくある3つの間違いをまとめました。

 

費用を抑えるコツ① 広告出稿の年間契約

 
同封広告は都度実施以外に年間契約という方法があります。
年間契約は独自の割引があり、都度実施を1年間続けるより広告予算を抑えることができます。
 
 

費用を抑えるコツ② 広告代理店独自のキャンペーン

 
期間限定で媒体社から各広告代理店限定に特別価格の提示がされることもあります。
普段より安く実施できるため、狙い目といえます。
 
チラシ広告で優良顧客を獲得するための方法を分かりやすくまとめました。
700社以上の事例から分かってきた、具体的なノウハウを解説しています。
解説資料はこちら
 
 

同封広告の出稿までの流れ、押さえるべき7つの工程

 
出稿の際は、発送リストを保有している媒体社へ依頼するケースと広告代理店に依頼するケースがあります。
 
媒体社によっては出稿の担当窓口を特定の代理店に一任されていることも。媒体社ごとにスケジュールや審査が異なるため、依頼後も密な連携が必要です。実際に同封広告を出稿するために必要な手順を解説します。
 
 

①依頼窓口の確認

 
最初に直接媒体社に依頼するか、広告代理店などに提案してもらうかを決めます。
同封広告は出稿媒体の候補が1,000以上あり、他の広告媒体よりも適切な出稿先を探すことが難しい傾向にあります。
最初の出稿は代理店に依頼するケースが多いです。
 
 

②企業・商材審査と見積もりの算出 約1週間

 
媒体によっては、出稿したいと思っても商材バッティングなどでできないことがあります。そのため、最初に出稿可能かどうかの確認を行います。
 
出稿可能であれば、部数を定めて見積を依頼します。なお、このタイミングで、チラシサイズの規定や斤量などの規定も確認をすることをおすすめします。
 
 

③出稿枠の確保

 
カタログや会報誌には、発送にあたってそれぞれのチラシの封入可能な枠数が定められています。
 
枠を押さえてからのキャンセルの場合は費用がかかりますので、実施意向が固まった段階でエントリーします。
 
 

④クリエイティブ作成 約1ヶ月

 
出稿先が決まったら、封入するチラシ(クリエイティブ)の制作にとりかかります。
 
既にチラシがある場合でも媒体社ごとに会員向けの挨拶文言を入れるなどルールがあるので、事前に確認した上で修正をします。
 

挨拶文言の例
ルール具体例
会員への呼びかけ「〇〇会員様へ特別なご案内です」
「お問い合わせは株式会社〇〇までお願いします。」
会員限定「〇〇会員限定の特別価格」

 
 

⑤原稿審査 約1週間

 
次に、完成したチラシを原稿審査にかけます。
 
媒体ごとにNG表現や求められるトンマナが異なり、初稿から最終稿まで平均で3回ほど行われます。
 
 

⑥印刷とチラシの封入 2週間~3週間

 
審査が通ったら、原稿データを印刷会社へ入稿します。
媒体社への納品日に間に合うように、入稿日や納品先を印刷会社とすり合わせましょう。
 
 

⑦効果検証 約1ヶ月~2ヶ月

 
配布終了までの期間は、媒体によって異なります。1週間ほどで完了するものが多いですが、中には1ヶ月かかるものも。また、顧客の自宅に届いた後、読まれるタイミングもバラバラです。
 
同封広告は、広告を目にするまでの時間にタイムラグがあるのが特徴です。レスポンスは長いと発行から2ヶ月以降も続く場合があります。そのため、効果検証の期間は媒体によりますが1ヶ月から2ヶ月が必要です。
 
出稿する工程が複雑な同封広告ですが、勝ちパターンを見つけることで一気に拡大することができます。同封広告はテストを重ねて有効なクリエイティブと媒体の掛け合わせを見つけるために工程はしっかりと頭にいれておくと良いでしょう。
 
チラシ広告で優良顧客を獲得するための方法を分かりやすくまとめました。
700社以上の事例から分かってきた、具体的なノウハウを解説しています。
解説資料はこちら
 
 

同梱広告との違いは?比較するべきポイントを解説

 
同梱広告は、通販などの商品を発送するダンボールにチラシや冊子を封入する広告。
 
同封広告と類似したメリット・デメリットがありますが、同梱広告ならではの特徴や、広告出稿する際の選び方を解説します。
 
 

実施可能日

 
同封広告に代表されるカタログや会報誌は「〇ヶ月ごと」「夏冬」など年間を通して発行されるとは限りません。
 
しかし、同梱広告は顧客が購入したタイミングで商品と一緒に発送されるので、実施日を選ばない広告といえます。広告を打ちたいタイミングに合わせた柔軟な対応が可能です。
 
 

封入容量

 
封入されるものはチラシだけとは限らず、化粧品の試供品などが封入できる場合もあります。同梱広告は、封入可能な容量がかなり大きくなるため入れるものの幅を広げることができます。
 
たとえば、カタログや小冊子では同封広告よりも、厚みや重量を気にする必要がない同梱広告のほうが向いているといえます。また化粧品のサンプルを封入すれば、実際に試してもらうことが可能です。紙面だけでは良さを伝えられない商品・サービスでは、同梱広告を活用されるケースが多いです。
 
重量制限がかかりやすい媒体ではできない独自のメリットです。
 
 

料金

 
同梱広告は、広告出稿する媒体や、チラシや試供品など入れるものによっても価格が大きく変わってきます。
 
しかし全体として同封広告よりも同梱広告の料金は高い傾向にあります。
 

紙広告ごとの平均費用の比較
紙広告の種類同封同梱新聞折込新聞掲載フリーペーパー
1枚あたりの送料@6円~15円@8円~25円@3円~6円@1円@1円

 
 

レスポンス率

 
紙広告の中でのレスポンス率の平均を比べてみます。
 
広告の内容によってレスポンス率は大きく左右しますが、同封広告と同じく高いレスポンス率を期待することができます。
 

1枚ごとの平均レスポンス率の比較
同封広告0.1%
同梱広告0.1%
新聞広告&折込チラシ0.03%
DM0.01%
Web広告0.01%

※オファー1,000円の化粧品や健康食品チラシを封入した場合
 
 

どのように使い分けるべき?

 
上記をまとめると、レスポンス率に大きな変化がないため単価が安い同封広告の方がCPAを抑えられる傾向にあります。
 
一方、チラシの表現範囲ではレスポンスを獲得できない商品・サービスもあり、商品同梱の方がレスポンス率が勝るケースも。また、自社が商品ラインナップを豊富に取り揃えている場合、商品を複数載せたカタログを封入することで購入単価が上がる可能性があるため、商品同梱での費用対効果が勝ることもあります。
 
同封広告・同梱広告どちらの場合も、投資回収モデルや商品と広告形式の相性を考慮しながら選んでいくことが大切です。
 
チラシ広告で優良顧客を獲得するための方法を分かりやすくまとめました。
700社以上の事例から分かってきた、具体的なノウハウを解説しています。
解説資料はこちら
 
 

同封広告の効果を高めるポイント

 
やみくもに同封広告を出稿しても、期待している効果を得られる可能性は低いです。同封広告でレスポンスなどの成果を生み出すには、媒体選びや作成のポイントを押さえることが重要です。
 
最後に、「媒体選び」と「作成」という2つの視点から、同封広告の効果を高めるポイントを解説します。
 
 

媒体選びのポイント

 
広告を出稿する媒体を選ぶ際には、以下3つのポイントを押さえることが効果的です。
 
 

同商材でレスポンス率が高い実績が出た媒体を選ぶ

 
多くのレスポンスを獲得するために重要なのが、「自社と同じ商材カテゴリで、高いレスポンスを出した実績がある媒体を選ぶこと」です。
 
たとえば健康食品の場合、弊社が支援してきた中では、シニア層向けの通販カタログで高いレスポンス率を記録することがわかっています。同じ商材カテゴリで高レスポンスを出した実績のある媒体を選ぶことで、理論上は自社でも高いレスポンス率を得られる可能性が高まるでしょう。
 
「高いレスポンス率が出る媒体」=「自社でも成果を出せる」というわけではない点は注意しましょう。あくまで、「自社と同じ商材カテゴリにおいて、高いレスポンスを出していること」が重要です。
 
 

ターゲット層に応じて媒体を選ぶ

 
同封広告の出稿では、実績に加えて「ターゲット層に応じた媒体選び」も成功には不可欠です。具体的には、十分な数のターゲット(見込み客)がリストに含まれている媒体を選ぶことが効果的です。
 
たとえば富裕層の男性がターゲットならば、「ハイクラス向けクレジットカードの請求書」や「マンションオーナー向け会員誌」などが当てはまります。一方で30〜50代の女性がターゲットであれば、「雑貨やファッションの通販カタログ」が考えられるでしょう。
 
自社のターゲット層が読者に多いと考えられる媒体を選ぶことで、自社商品の訴求が刺さりやすくなり、レスポンスの増加につながります。反対に、ターゲット層と大きく異なる媒体を選ぶと、読者ニーズと自社商品にズレがあり、レスポンスは見込みにくくなります。
 
媒体の読者層に関する属性(性別や年齢、年収、職業、居住地など)は媒体を発行している媒体社が把握しています。媒体社や代理店に確認をとり、自社のターゲット層にマッチした媒体を選定しましょう。
 
 

拡大性がある媒体を選ぶ

 
同封広告の媒体選びでは、「部数」よりも「拡大性」を重視しましょう。
 
一見すると、発行部数が多い媒体を選べば良いように思えます。ただ、たとえ発行部数が多くても、レスポンス率が低かったり、ターゲットとした読者層が少なかったりすると、期待通りの成果を得られない可能性が高く、拡大していくことも困難です。
 
発行部数が小さくても、大事なのは「将来的に拡大できる見込みがあること」です。発行部数が小さくても、前述したレスポンスやターゲットを意識して媒体を選んだ方が、媒体属性やクリエイティブのテストが意味のあるものとなり、初回でうまくいかなかったとしてもその後のPDCAが回り、拡大しやすくなります。
 
まずは、安定的にレスポンスを獲得できる状況を作り、余裕が出てきた段階で発行部数が多い媒体への出稿で新規顧客の開拓を図るのがおすすめです。
 
 

作成のポイント

 
同封広告のチラシ作成に際しては、以下4つのポイントを押さえることが効果的です。
 
 

視線の流れを考慮して情報を配置する

 
同封広告のレスポンスを増やすには、ただ単に商品・サービスを知ってもらうだけでは不十分です。購入や問い合わせなどのアクションを起こしてもらうための導線設計が不可欠です。
 
導線を設計する際には、視線の流れを考慮して情報を配置することが効果的。一般的に、横書きの広告であれば「左上→右上→左下→右下」、縦書きの広告ならば「右上→右下→左上→左下」の順に視線は移動すると言われています。
 
これを踏まえると、読み終わる箇所(横書きならば右下、縦書きならば左下)に電話番号やQRコードなどを配置すると、レスポンス率はアップしやすくなります。また、視線が止まりやすい部分(横書きならば左上など)に、訴求文やお得情報などの重要な要素を配置することも効果的です。
 

効果の高い販促チラシを制作するには?作り方のコツや注意点を解説
関連記事 効果の高い販促チラシを制作するには?作り方のコツや注意点を解説 販促チラシとは、自社商品の購入を促す目的で顧客に配るものです。販促チラシの作成では、商品理解や、顧客心理の深堀りなどが重要です。通販企業800社を支援してきた実績から、販促チラシを作成するコツや注意点、すぐに使える売れるチラシの具体的な作り方をお伝えします。

 

競合優位性を伝える

 
競合が多い商材の場合、競合に対する優位性(他社ブランドよりも何が優れているのか?)を伝えることが重要です。なぜなら、美容や健康食品などのメジャーな商材の場合、違いや優位性が明確でないと、数多あるブランドに埋もれてしまうためです。
 
たとえばスキンケアや育毛剤などの商材であれば、競合優位性を伝える要素として主に下記が効果的です。
 

  • 医療機関や難関資格保有者(医師など)などが関わっているという権威性
  • 人気ブランドや大手企業といった知名度
  • 研究の定量的なデータ
  • 自然由来の成分
  • 受賞歴などの社会的な照明

 
たとえば、単純に「シミ予防」といった効能のみを伝えると、競合との違いや自社ブランドの優位性は伝わりません。一方で「研究で得られた定量的なデータ」や「カリスマ医師による推奨」などを全面に押し出すことで、競合ブランドにはない自社の強みが明確に伝わります。その結果、より多くのレスポンス(購入申し込みなど)を得やすくなるでしょう。
 

【ヘアケア通販事例】競合が参入しても、広告の訴求を変えて売れ続ける方法
関連記事 【ヘアケア通販事例】競合が参入しても、広告の訴求を変えて売れ続ける方法 法規制の厳格化や競合の参入増加、またコロナ禍などもあってメイクアップ系を中心とした化粧品通販では“向かい風”が吹きました。一方、お家時間の増加に伴いヘアケアやスキンケア商品は新規顧客の獲得を伸ばす企業も。 直近のマーケット動向や、どのような広告を展開しているのかなど、オフライン広告の事例をもとに当たっている訴求・クリエイティブの傾向を解説します。

 

「一目でわかるかどうか」を意識する

 
チラシを作成する際には、商品のベネフィットやメリットが「一目で伝わるかどうか」を意識することが大切です。なぜなら、ユーザーは遅くとも約3秒以内にチラシの内容に興味を持つかどうかを判断すると言われているためです。一瞬で良さが伝わらなければ、レスポンスどころか見てもらうことすら期待できないでしょう。
 
弊社では、以下2つの内容が0.2秒で伝わるように、チラシなどの同封広告を作成しています。
 
1. 何を提供するのか、解決できるのか
2. どのように解決するのか
 
1の具体例として、「解決できる顧客の課題」や「顧客が得られる価値(期間限定商品の提供など)」が挙げられます。2の具体例として、「競合ブランドにない優位性」や「商品のメリット・ベネフィット」に関する言い回しが該当します。
 
「一目で伝わる」チラシの作り方については、以下の記事も参考になるでしょう。
 

【成功事例付き】チラシ集客のポイントは?メリットや基本の作り方まで解説
関連記事 【成功事例付き】チラシ集客のポイントは?メリットや基本の作り方まで解説 チラシ集客を成功させるためのポイントは、ターゲットの明確化やひと目で内容を伝えることです。メリットとして、特定の地域に向けて発信できること、信頼性の高さなどが挙げられます。チラシ集客のポイントやメリット、反響率の計算方法、成功事例をくわしく解説します。

 

効果検証を継続的に行う

 
同封広告に限らず、広告の効果検証は継続的に行っていきましょう。レスポンス率だけでなく、「CPO」や「ROAS」、「LTV」などを見て費用対効果が合っているかを確認します。ただし、オフライン媒体の場合、単体では効率が合わないこともあります。
 
特に、現時点で高い効果を得ていても、顧客ニーズや市場環境の変化、競合の台頭などの要因により、効果が低減することも。効率が合わないからとやめてしまうと、全体の獲得件数が減ってしまい新規獲得数が足りない場合も出てくるため、全広告媒体でCPOが合っているか?を見て判断すると良いでしょう。
 


 
同封・同梱広告は、多種多様な媒体から適切な出稿先を見つけ出す必要があり、自社で探すことが困難というお客様の声も少なくありません。
もし紙媒体の広告にご興味をお持ちいただけたなら、ぜひご相談ください。
 
チラシ広告で優良顧客を獲得するための方法を分かりやすくまとめました。
700社以上の事例から分かってきた、具体的なノウハウを解説しています。
解説資料はこちら

お問い合わせ
広告・CRMなど、各分野の専門家が
お答えします
フォームからのお問い合わせ
お問い合わせフォームはこちら
お電話でのお問い合わせ
TEL: 03-6435-0337 (受付時間:平日 9:30-18:30)