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ミシン目をハガキに入れたとき、広告費・印刷費と売上のバランスは?

チラシに付いている申込ハガキを、ハサミを使わずに切り取れるように、「ミシン目」と呼ばれる切り取り線を入れる加工ができます。
この「ミシン目」が入っているチラシと、入っていないチラシで、反応率の比較をするクリエイティブテストを実施しました。

ミシン目を入れただけで、注文が217件→270件に増加

 

ミシン目が入っていないチラシにも、切り取り線自体を示す線はデザインしてあります。
違うのは「ミシン目」が入っているかどうかだけです。

 

それぞれ30万部ずつチラシを印刷してテストをしたところ、ミシン目を入れた広告紙面は270件の注文があり、入れていない広告紙面からは219件の注文がありました。

 

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レスポンス率で0.017%、CPRで1,692円の差が出て、「ミシン目」がある方が反応が良いという結果になりました。

 

 

媒体費・印刷費とは別に、加工費が発生

 

一方、このミシン目の加工をするには、印刷会社にてチラシを印刷した後に、特殊な切り取りの線を入れてもらう加工が必要。
その費用が印刷費とは別にかかります。

 

つまり、ミシン目を入れた方がレスポンスが良くなるとは言っても、ミシン目を入れて増える加工費の割合よりもレスポンスが増えなければ、獲得効率(=CPR・CPO)が悪くなってしまうのです。

 

印刷費、ミシン目加工費ともに、チラシの印刷部数が多いときと、少ないときではそれぞれ30万部ずつでテストし、ミシン目加工費が0.2円、ミシン目なしの印刷費3.4円に対して、5.5%のコスト増に。

 

それに対して、「ミシン目有り」のレスポンスは「無し」に比べて23.2%増えているので、獲得効率が良くなっているのが分かります。

 

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費用対効果が改善する印刷部数の目安は、30万部

 

ミシン目加工費用・印刷費ともに、発注する印刷会社や詳細条件などによって、金額は変わってきます。

 

しかし、コストの増加率よりもレスポンスの上昇率が上回り、ミシン目を入れることで最終的な獲得効率が改善する目安の部数は、今までの経験から考えると、30万部が一つの基準です。

 

逆に、チラシ5万部の場合にミシン目加工を行ってレスポンス数が増えたとしても、1件を獲得するためのコストが上がるので獲得効率が逆に悪くなってしまいます。

 

したがって、30万部以下の部数で広告実施をするときにはミシン目加工をしない、30万部以上の規模で広告実施をする時にはミシン目を入れるなど、使い分けが必要になる仕掛けです。

 

 

※本記事は、「通販マーケティング-売れるチラシ入門-」(木村真子、東洋経済新報社)の一部を編集・抜粋のうえ掲載しています。