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通販広告でよく見るオファー、9種類を解説-「無料サンプル」「定期割引」など-

新規顧客に商品を買ってもらいやすくするために、広告初回購入者限定の割引やプレゼントなどを設けることを「オファー」と呼びます。
化粧品や健康食品など単品リピート通販のオファーは、「無料」「トライアル」「本商品売り」の大きく3つに分かれます。

化粧品の700円トライアルセット

オファーとは、初回購入者のための限定割引やプレゼント

 

通信販売では、広告のなかで新規顧客に商品を買ってもらいやすくするために、初回購入者限定の割引やプレゼントなどを設けることが多くあります。

 

これを「オファー」と呼びます。

 

化粧品や健康食品など単品リピート通販のオファーは、「無料」「トライアル」「本商品売り」の大きく3つ(細分化して代表的な9つ)に分かれます。

 

「無料」「トライアル」「本商品」9種類のオファー

「無料」「トライアル」「本商品」9種類のオファー

 

それぞれの内容とメリット・デメリットをまとめて見ていきましょう。

 

 

新規顧客を大量に獲得できる、無料オファー

 

無料特典には、①無料サンプル配布、②無料モニター募集、③資料請求があります。

 

 

無料サンプル配布

 

「無料サンプル配布」は、数日分の商品サンプルを無料で提供します。

 

実際に商品を試してもらうことで、その後の本商品購入につなげることを目的にしています。
特に数回試用することで効果がわかるような、実感力の高い商品には向いています

 

 

100名限定の無料サンプル募集

100名限定の無料サンプル募集

 

 

無料モニター募集

 

「無料モニター募集」は、同じく商品サンプル(または本商品)を無料で配布して、モニターとして実際に試してもらいます。

 

商品を使ってみたいという見込み客のリストを獲得できるほか、商品サンプルの使用感や実感など消費者の体験談を得ることができるのも大きなメリットです。

 

 

資料請求

 

「資料請求」は、商品に関する小冊子などでより詳しい資料を送付します。

 

消費者に詳しく知ってもらい、理解してもらったうえで購入につなげることができます。

 

 

これら無料特典の一番のメリットは、消費者がコストをかけずに商品を注文できるため、レスポンスが高く、新規顧客を多く獲得できることです。

 

その一方で、その後の本商品への引き上げ率が低くなる傾向にあるため、何らかの引き上げ施策を併せて行う必要があります。

 

また、無料サンプルを見込み客に使ってもらい、その後に本商品へ引き上げるという2段階になっているため、実際に本商品を買ってもらうまでにかかる期間が長くなるのが難点です。

 

 

「トライアル特典」で、本気度の高い見込み客を集める

 

トライアル特典は、商品を初めて購入する消費者用に、本商品とは別に小サイズ、または少容量の商品をつくり、試しやすい低価格を設定した「トライアル商品」を販売する手法です。

 

シリーズで使う化粧品や、いきなり本商品を購入しにくい高額商品に多く見られます

 

まずは、商品を試してその良さを実感してもらい、本商品の購入へとつなげるのが狙いです。

 

化粧品の700円トライアルセット

化粧品の700円トライアルセット

 

 

メリット

 

トライアル特典のメリットは、試しやすい価格によって見込み客を獲得できることです。

 

無料オファーと比べると獲得人数は減りますが、支払いを発生させることで、無料特典よりも商品に興味がある、確度の高い見込み客を獲得できます。

 

また、商品を実際に使用してもらうので、実感値が高い商品は本商品に引き上げやすいのが特徴です。

 

 

デメリット

 

一方で、トライアル商品の作成自体にコストがかかるのと、トライアル商品を使ってもらった後に、本商品への引き上げという2ステップになるので、本商品の購入までの引き上げ率や時間(リードタイム)が課題です。

 

また最近では、安い価格設定でトライアル商品を売り出す企業が増えており、そのなかで価格優位性をどう持たせるかも課題です。

 

 

まとめ買いや定期コースなど、広告費を一気に回収する「本商品売り」

 

本商品売り特典には、⑤プレゼント付き、⑥初回割引、⑦まとめ買い、⑧定期割引、⑨返金保証とさまざまな種類があります。

 

 

プレゼント付き

 

「プレゼント付き」とは、商品を購入する新規顧客限定でプレゼントを付ける手法です。

 

化粧品では、石鹸の購入者に泡立て用のネットや化粧ポーチをプレゼントしたり、健康食品では、持ち運び用のサプリメントケースなど、商品に関連したプレゼントを付けるのが一般的です。

 

このプレゼントによって注文数が大きく変動するため、プレゼント品を変えた広告紙面でテストを行う企業もあるほどです。

 

 

初回割引

 

「初回割引」には、2種類があります。

 

1つ目は、初回購入時の送料や代引き手数料など、商品価格以外の諸経費を無料にするという割引。

 

2つ目は、初回限定で本商品価格を割り引くという方法です。

 

 

まとめ買い

 

「まとめ買い」とは、複数個購入の場合に割引率を上げる特典を付けることで、まとめ買いを促進する手法です。

 

特に「○ヶ月分セット」などはダイエット食品に多く見られます

 

広告費の回収期間が早く、商品を送る回数を1回にできるので、毎月商品を送る定期コースよりも送料を抑えられるメリットもあります。

 

2〜4箱のまとめ買いで割引に

2〜4箱のまとめ買いで割引に

 

 

定期割引

 

「定期割引」とは、定期的に本商品を購入する定期コースに入ることです。

 

初回購入時から常に割引適用価格で購入できるのが特典です。

 

新規顧客のLTVを長くするための施策として、特に健康食品やウォーターサーバーなどにも設定されることが多くあります。

 

 

返金保証

 

「返金保証」とは、商品購入時に使用して気に入らなかった場合は、商品代金を全額返金してくれるという特典です。

 

「買って失敗したら嫌だ」という消費者心理に安心感を与えて、購入に結びつける狙いがあります。
初回購入のハードルが高くなる高価格商材に多く見られます。

 

一方、多くの通信販売企業が付けているため、この特典だけでの差別化は難しく、他の特典と併用するケースが多く見られます。

 

 

新規顧客獲得と引き上げ率のバランスを、最適化する

 

単品リピート通販で新規顧客を獲得する場合に、必ずと言っていいほど課題になるのが、「引き上げ」です。

 

初回にお試し価格やトライアルセットを購入した新規顧客に、本商品を購入してもらう定期コースのリピート顧客になってもらうために、通信販売企業はさまざまな施策を行っています。
これを「引き上げ」施策と呼びます。

 

 

4,000円の商品を、500円お試しで販売した場合

 

たとえば、本商品の販売価格が4,000円の商品を、トライアル価格500円で販売したとします。

 

このようにトライアル価格と本商品価格のギャップが大きければ大きいほど、注文数は増えますが、本商品への引き上げ率は悪くなります

 

逆にはじめから本商品価格4,000円で販売すれば、獲得できる新規顧客の母数は少なくなりますが、2回目以降の継続率は高くなるでしょう。

 

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新規顧客の獲得件数とはトレードオフに

 

新規顧客の注文数が増えても、その後の本商品への引き上げが悪ければ、広告費の回収は長期化してしまいます。

 

一方で、新規顧客の母数がなければ、本商品のリピート購入や、他商品のクロスセルなど、売上を上げる施策が行えません

 

新規顧客獲得と引き上げ率のバランスの最適化は、いつも課題になります。

 

通信販売の成功には、入り口である初回購入特典とその後の引き上げ施策を連動して考え、それぞれの会社に合ったビジネスモデルを組み立てることが大事です。

 

 

※本記事は、「通販マーケティング-売れるチラシ入門-」(木村真子、東洋経済新報社)の一部を編集・抜粋のうえ掲載しています。