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リスティング(PPC)広告を学びたい、広告主のためのオススメ本3冊

通販ECでも「導入していない企業はない」と言えるほど普及している、リスティング(PPC)広告。
「広告代理店に頼りきりにならずに、自分も基礎を理解しておきたい」「広告管理画面上の運用テクニックだけでなく、費用対効果や目標設定のための考え方を学びたい」という広告主のために、参考になる3冊を選びました。

初心者にオススメ、「仕組み」と「原理原則」を分かりやすく理解

 

初心者の方に「まずはこの1冊を」とオススメできるのが、「新版 リスティング広告 成功の法則」(阿部 圭司)です。

 

リスティング広告の「仕組み」と「原理原則」を、体系的に解説。
「GoogleAdwordsとは?」から始まり、「部分一致と完全一致の違いは?」や「検索連動型広告とコンテンツ向け広告の使い分け」など初心者がつまずきやすい疑問に分かりやすく答えており、読み進めていくなかで全体像をだんだんと理解できていくでしょう。

 

 

 

 

広告運用・コンサルティングにあたっての著者の考え方は、「CPAの改善だけにとらわれず、ビジネスの最大化を目指す支援」をするというもの。

 

管理画面上の基礎知識やテクニックだけでなく、ユーザーの検索心理の考察法やキーワードと市場の捉え方など、私がひととおり経験を積んだ後に読んでも、たくさんの気づきがありました。

 

・コンバージョンと獲得単価、アカウントの成果を伸ばす4パターン
・オーガニック検索で1位の指名キーワード、出稿した方が良い時としなくても良い時
・検索キーワードから、新しい「市場」と「ターゲット」を見つけた事例
・競合とのポジショニングマップから、広告文の訴求ポイントを見つけ出す
・コンテンツターゲットで必要なのは、「誰に売るのか?」への発想の転換
・リマーケティングでは、初回訪問からCVまでの期間をGoogleAnalityicsで把握すべし
・著者が実践する、「仮説ドリブン」と「因数分解×ボトルネック」思考法とは?

 

 

かつてインハウスでリスティング広告を運用していた時、私もこの初版をよく読み返しながら、試行錯誤したものでした。
「リスティング広告をこれから始める」「代理店に運用を任せているけど、自分も基礎は把握したい」という方におすすめです。

 

 

マーケティング分析と目標設定の手順を、ひととおり理解する

 

2冊目が、ソウルドアウト社の発行するレポート「リスティング広告スタートアップガイド」。
無料でダウンロードできますが、その中身は“濃い”ものでした。

 

「8割の企業がリスティング広告で失敗している」とも言われるなか、費用対効果に見合う成果を上げられるかを分ける、として語られるのが“事前準備”の巧拙。

 

 

「目標CPA設定の考え方」や「商材ごとの攻略法」など、ビジネスのうえでリスティング広告の費用対効果を最大限に高めるための基本的な考え方が記されています。

 

・戦略策定→初期設定→設定変更、効果を出すための3ステップ
リスティング広告と“相性が悪い”商品・サービスとは?
・ターゲットユーザーの「簡易ペルソナ」の立て方
・「検索結果」「競合」「自社」を、顧客視点で分析する方法
・リスティング広告“専用”のランディングページが必要な理由
許容CPAと目標件数から、必要予算を仮決めする公式
・投資規模を決めるのに欠かせない、LTVと損益分岐点の発想

 

 

大手企業がひしめく市場のなかで、少資本の中小・ベンチャー企業が、リスティング広告で成果を出していくためには?
「コンバージョンが獲得できないので、あきらめようかと考えている」「代理店に依頼するべきポイントを押さえたい」といった方にもおすすめです。

 

レポートは第2章までで、第3章以降(リスティング広告の初期設定)は「現在執筆中」とのことで、続編を個人的にも楽しみにしています。

 

 

アカウント改善の“勘所”を、ケーススタディで紹介

 

3つ目が、「運用型広告 プロの思考回路 AdWords/Yahoo!/Facebook広告の効果を最大化するベストプラクティス」 (佐藤康夫、他)です。

 

主にリスティング広告(Facebook広告なども一部)の運用を中心に、クライアント企業の課題を著者たちが解決していった経験をベースに、ケーススタディを紹介しています。
1冊目・2冊目が、初心者・初級者も分かりやすく読める本とするならば、この本は実務をひととおり経験して、課題にぶつかったことがある中級者・上級者向けもかもしれません。

 

 

 

「コンバージョンユーザーの類似リストの作成」や「動的検索広告の導入」といったツール・手法によってアカウントを改善した例から、リピートの分析や目標CPAの設定など含めマーケティング全体を再建していった過程まで描かれています。

 

たとえばECサイトでは、次のような事例が紹介されています。

 

・化粧品ECサイト:目標CPAを、LTVにもとづいて算出し直した事例
「CPAが高いほど、1年間の平均購入金額が大きくなっていた」リピート購入を検証して分かった傾向
・ROAS(LTVベース)で運用して、サイトの売上が90%アップ

 

・ニッチキーワードの追加で、平均CPCが24%ダウン・CTRが20%アップ
・競合分析によって訴求ポイントを見直し。広告文を見直して平均CTRが1.5%→2.0%へ
赤字のお荷物サイトが撤退判定から1年間で黒字化、月商2400万円(2倍)を達成

 

・ CPAだけでなく、LTVを考慮したROASで広告効果を検証することに。大手企業で社内をどのように説得したか?
顧客データベースと広告CVデータを紐づけて、キーワードごとのリピート率を測定した方法
・リスティング広告経由の新規客で、リピート率が11%→15%ヘ

 

 

アカウント改善のために「どの指標に着目すべきか?」「インパクトが生まれやすい勘所は?」といった、単なるテクニックでない考え方を学べました。

 

ストーリー形式で、時にはクライアント担当者のパーソナリティや代理店側(著者)の喜びや落胆といった感情も交えて描写されているので、読んでいて飽きずに引き込まれていくのも特徴です。
「広告運用に行き詰まってしまった」「CPAが上がってきてしまって、打開策を探している」といった方には、きっと参考になるでしょう。