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通販ビジネスの広告宣伝費は、売上の何割が適正ですか?

通販やECといった事業モデルを議論するうえで、欠かせないのが広告宣伝費。
多額になりがちな広告宣伝費ですが、どの程度が適正なのでしょうか?
通販ビジネスならではの広告宣伝費への考え方や、管理していくためのKPIを解説します。

費用の5割近くが広告宣伝費も当たり前、通販ビジネスの“奇妙な常識”

 

通販やECといった業態では、「店舗を持たない」という特性もあって、新規顧客を獲得するために多額の広告宣伝費を使います。
日本通信販売協会(JADMA)の調査によると、2015年度の通販売上高に占める広告宣伝費の平均割合は、20.1%
「第34回通信販売企業実態 調査報告書」より)

 

特に化粧品や健康食品など「単品リピート通販」と呼ばれるビジネスモデルでは、費用の5割近くを広告宣伝費が占めることも珍しくありません。
大企業が新規参入する場合や、ベンチャーキャピタルなど資本が入っている場合は、事業の成長を加速するために、初期には売上を上回る広告宣伝費を一気に投入することもあるくらいです。

 

一般的なビジネスでは、広告宣伝費の比率は5〜10%割程度が一般的と言われることもあります。
上場企業のうち4分の1(約920社)を対象にした調査では、広告宣伝費が売上高に占める比率は平均で3.5%という結果出ています。

 

これらの数字から見ると、通販ビジネスでは広告宣伝費の比率は高いと言えるでしょう。

 

 

ビジネスモデルによって、広告宣伝費の位置付けが異なる

 

なぜ通販ビジネスでは、このように多額の広告宣伝費を投資するのでしょうか?
それは、広告宣伝費への考え方が一般のビジネスとは異なるからです。

 

 

一般的なビジネスでは、「間接費」の扱い

 

先ほど例に出た、化粧品を販売するメーカーを考えてみましょう。

 

ドラッグストアや百貨店など小売店がメインのチャネルの場合、広告の果たす役割は限られています。
商品を売る見込み客は、店舗に集まってきた人たち。彼女たちの目に届くように、「どうやって良い棚を確保するか?」や「接客して購入まで至らせるか?」が売上を上げるキーです。

 

企業からの受注がメインの、BtoBビジネスも同様です。

 

法人営業の主戦場は、対面での商談。新規でクライアントを獲得するためには、電話営業や人脈・紹介に頼るのがまだまだ一般的です。
広告宣伝は企業ブランドを構築する効果はありますが、受注へ直接的に貢献すべく有効に活用できている企業は多くありません。

 

これらのビジネスにおいて広告宣伝は、「側面から援護する」という意味では効果的ですが、販売や営業とは切り離されていることが多いもの。
したがってその費用は、あくまで間接費という扱いです。

 

 

通販ビジネスでは、「直接費」の考え方

 

しかし通販ビジネスには、顧客が訪れる「店舗」がありません。
また、足を使って顧客を開拓する「営業マン」も置いていません。

 

通販ビジネスにおける広告は、「売り場」にたとえられます。
チラシやLPなどを見た方がその場で商品を購入してくれるように設計します。

 

商品を買ってくれる顧客を集めるためには、「広告」が大きな役割を果たします。

 

したがって、通販での広告宣伝費は、「人件費」や「店舗費用」に相当するものととらえられます。
ビジネスを側面から支援する間接費用というよりは、販売の根幹をつくる直接費用としての色合いが濃いのです。

 

広告宣伝費によって手に入れるのは、新規顧客のリスト。
顧客さえ集まれば、メールやDM、電話とあらゆる連絡手段によって、商品を販売できます。

 

比喩的な言い方ですが、通販ビジネスでは、顧客を「仕入れる」ために広告宣伝費を使うのです。

 

 

広告宣伝費を管理する2大指標、「CPO」と「LTV」

 

これまで見てきたとおり、広告宣伝費にしっかり投資するのが望ましいといっても、ムダ使いしてしまっては意味がありません。

 

広告宣伝費を効率的に活用できるように、KPIを設定して管理していく必要があります。
さまざまなKPIのなかでも特に重要な指標が、CPOとLTVの2つです。

 

 

広告投資の効率をはかるのが、CPO

 

CPOとは、Cost Per Orderの略。
新規顧客に本商品や定期コースを購入してもらうために、1件あたりにかかった広告費用を指します。「新規顧客の獲得単価」とも、言い換えられるでしょう。

 

たとえば、100万円の広告費を投入して、200件の新規購入があった場合で計算しましょう。

 

100万円(広告宣伝費)÷200件(受注件数)=5,000円(CPO)

 

この5,000円が、CPOです。

 

通販のビジネスモデルでは、このCPOが低くなればなるほど、利益が大きくなって広告宣伝費を投入できます。
広告投資が増えると、獲得できる新規顧客が増えてさらに利益が増える、という好循環が生まれます。

 

 

LTVで、「広告が収益に貢献しているか?」を測定

 

LTVとは、“Lifetime Value”の略、日本語では「生涯顧客価値」と訳されています。
お客様一人ひとりが生涯にわたって、どれだけ自社の商品・サービスを買ってくださるか?そのトータルの売上を合計した金額が、LTVです。

 

顧客の回転の早い通販ビジネスでは、初回購入から1年間の売上の合計として出すのが一般的です。

 

たとえばAさんというお客様が、2016年4月に2,000円のトライアルセットを注文、5月から12月まで8ヶ月間、4000円の化粧水を毎月購入くださいました。
さらに、9月には7,000円の美容液も買ってくださっていましたが、2017年1月からは商品の購入をやめてしまいました。
この場合のAさんのLTVは、2,000円+4,000円×8+7,000円=41,000円です。

 

通販ビジネスは、商品を一度買ってくださった方と末永くお付き合いして、くり返し購入してもらうことによって、売上を高めていくビジネスモデルです。
いくらCPOが低く効率的に獲得できたとしても、その広告で獲得したお客様にリピートしてもらえてなければ、その広告は収益に貢献したことになりません。

 

したがって、獲得したお客様一人ひとりがどれだけお金を使ってくださるか?、すなわちLTVを高めていくのが重要なのです。

 

 

広告宣伝費の比率に一律の基準はなく、収益最大化のために個別判断

 

これまで、通販ビジネスにおける広告宣伝費の考え方と、その効率性をはかるKPIをテーマに解説してきました。

 

説明してきた内容からもお分かりと思いますが、通販ビジネスにおいて「広告費は売上の○割が適正」「○%〜○%の範囲におさめるべき」といった一律の基準はありません。
広告宣伝費の役割を理解したうえで、企業ごとに数字を見ながら収益を最大化するために判断していけばよいのです。

 

(ちなみに、そのための投資判断の基準は、「単品通販の収益構造を「数字」で分析・改善するための、必読記事3選」が参考になります。)

 

 

最後に、経営者の方のために耳寄りな情報をお伝えすると、広告宣伝費の良いところは、資産計上をする必要がないことです。

 

広告宣伝費を活用して獲得するのは、顧客リストという言ってみれば「資産」。
しかし、会計上はその投資を「費用」として計上できるのです。

 

したがって、事業が黒字で効率良く顧客を獲得できているときには、広告宣伝費をどんどん投入して未来の収益を手に入れるのが得策となります。

 

通販事業の発展のために、広告宣伝費へ積極的に投資して効率的に活用する。
この記事が、その一助になれば嬉しく思っています。

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