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LINEの運用型広告で、CPAが2分の1に!アカウント改善の鍵は?

2016年に化粧品や健康食品の広告掲載が“解禁”された、LINE Ads Platform(LINEの運用型広告の一部)。現在では数多くの単品通販企業の広告が、LINEのタイムラインやニュースに掲載されていますが、現時点ではアルゴリズムの変化も激しく、アカウント運用の“必勝パターン”は確立されていません。セグメントの設定や入札単価の調整など、試行錯誤しながら運用するなかで分かってきた重要なポイントを、A/Bテストの結果とともにお伝えいたします。

LINE広告からのCV数を伸ばす方法をまとめました。
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LINE Ads Platformで配信できる、ユーザー属性は?

 

はじめに「LINE Ads Platformとは?」や配信できるユーザー属性について、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、簡単にご説明します。

 

LINE Ads Platformは、国内MAU7,000万人を抱えるコミュニケーションアプリ「LINE」が運営する各メディアの運用型広告です。
タイムライン(月間利用者6,300万人超)や、LINE NEWS(同5,900万人超)タイムライン上に、広告を配信できるのが特長です。
(「LINE Ads Platformで実証済み!動画広告の必勝パターンが、見えてきました」より)

 

タイムラインを利用しているユーザーの男女比率は4:6、20〜50代(一部60代以上)まで幅広く利用されています。

 

 

LINEのユーザー属性の統計データ

LINEのユーザー属性の統計データ

 

LINE Ads Platform(以後LAP)では、年齢や性別など複数の条件によるセグメント配信が可能です。

 

セグメントできる項目
・年齢:-14歳、15-19歳、20-24歳、25-29歳、30-34歳、35-39歳、40-44歳、45-49歳、50歳-
・性別:男性/女性
・地域:47都道府県
・興味関心:ゲーム・自動車・旅行など18のカテゴリ

 

※年齢・性別・地域・興味関心はLINE内での行動履歴を元に分類されたみなしデータ

 

たとえば40代女性がターゲットの美容サプリでは、「40-49歳×女性」といったようにまずはセグメントを絞って配信するのが一般的です。

 

 

ところが、セグメントを絞った時のネックが、配信単価が高くなってしまうこと。

 

たとえば「50歳以上×女性」などのセグメントですと、配信母数が少ないためCPM(=)が一定以上に高くないと露出しない傾向にあります。
つまり、入札単価を高くしないとターゲットにリーチできません。

 

特にLAPは、ディスプレイ広告やFacebook広告などと比べても、ターゲットの母数によってしっかりと配信できる入札単価の変動が激しい傾向があります。

 

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「セグメント配信VSブロード配信」化粧品でのA/Bテストで判明!

 

そこで、ある化粧品通販のアカウントで、思い切ったテストをしました。

 

化粧品は、ご存知のとおり年代によって売れ筋の傾向が大きく異なります。
そして当然のことながら、購入するお客様の大半は女性。

 

したがって、「30代以上女性」とセグメントを切って配信していたのですが、あえてセグメントを切らずに全ユーザーを配信対象としました。

 

この「ブロード配信」を試したところ、セグメント配信と比べてCPAが半分近くにまで下がったのです。
(広告費の消化スピードについては、セグメント・ブロード配信ともに同程度)

 

 

※数値やクリエイティブについては、クライアントの特定を避けるため多少加工・調整しています。改善幅については、実際の結果と近い数字を入れています

※数値やクリエイティブについては、クライアントの特定を避けるため多少加工・調整しています。改善幅については、実際の結果と近い数字を入れています

 

ブロード配信では、CTR(クリック率)は4分の1へと大幅に低下。
CVR(コンバージョン率)も、半分近くまで落ち込みました。

 

しかし、セグメントをかけないためターゲット母数が多く、CPMが低くても露出ができるように。
結果として、CPCもセグメント配信の26%と大幅に安くLPにアクセスを呼び込めたのです。

 

したがって、CPCの低下率がCVRの低下率を上回り、ブロード配信によってCPAが半分近くにまで改善したのです。
同様の現象は、複数の女性向け化粧品やサプリメントでも、確認されています。

 
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アルゴリズム変化への対応スピードが、効率アップの鍵

 

もちろん、今回紹介した方法論が有効に機能しなかったアカウントもありますし、さまざまな変数によって結果は変わってくるでしょう。
LAPでは、「絶対的な正解」はまだ見つかっていません。

 

しかし、「セグメントを切った方が効率が良い」という固定観念を、テストによって覆してCPAを改善できたことは、大きな収穫と捉えています。

 

 

LAPで大事なのはアルゴリズムの変化に敏感になり、適応することです。

 

2016年にスタートと広告プロダクトとしてはまだ“若い”こともあり、「他の運用型広告と比べても、アルゴリズムの変化が激しい」(弊社運用担当)と感じています。
この変化のスピードに、いかに対応できるか?が重要です。

 

 

たとえば予算や入札単価の調整にしても、曜日や時間帯によって、需要と供給のバランスが激しく変動します。
「月末や年度末は予算消化で混み合う」や「タイムラインは、自宅でテレビを見ている19時以降に利用されやすい」といった傾向もあります。
また、デイリーの配信在庫はイベントやニュースによって上下しますが、たとえば在庫が減少したときに競合が一斉に入札強化、その状態が続いて数日間露出が進まないというケースも頻繁にあります。

 

「混む時期は、無理して配信を抑える」「安価に出せるときに予算上限を撤廃して露出する」といった緩急を付けて配信を最適化する方法を、日々探っています。

 

 

変化に適用していくうえで難しいのが、その変化が時期や天候、競合の入札の変化など特殊要因によって「たまたま」起こった一時的な事象なのか?それとも、一般的なアルゴリズムの変化による持続的な事象なのか?を見分けることです。

 

私たちは、化粧品・健康食品通販に特化して、LAPだけでも同時に10以上のアカウントを運用しています。

 

1つの変化が起こった時、同業種のアカウントでも同時にその変化の兆候が見られれば、アルゴリズムの変化が起きている可能性があると判断。
対策を立てたうえで、複数のアカウントで試行します。
そのなかでうまく機能した解決策をアカウント全体に適用していくことで、スピーディに変化に対応できる体制を整えています。

 

これまでご説明してきたとおり、LAPはアルゴリズムの変化が激しいこともあり、現時点では「運用しやすい」とは言えないかもしれません。
ですがそれ以上に、固定概念にとらわれずに「果敢に攻める」ことで、より新しい金脈を見つけられる媒体だと感じています。
 
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