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セグメント とは

「集団から分割された一部分」「同じ条件を持つかたまり」を意味するセグメント。ビジネス、特にマーケティングの現場ではよく耳にする言葉です。ただし、なんとなく理解はできているような気はするものの、人に説明するとなるとどうもあやふやという人も少なくないでしょう。セグメントの重要性や意味、よいセグメント化の方法まで、わかりやすく解説します。

セグメントとは何か

 

「断面」「部分」「分割」を意味するセグメント。マーケティングのほかにも、ITや数学、経営、放送技術などでも使用されます。たとえば、携帯電話でテレビを視聴する際の「ワンセグ」なども「ワン・セグメント」の略語です。

 

このように「セグメント」は幅広い分野で使用されている言葉で、その分野ごとに意味や概念が異なります。
「セグメント」が理解できているようで本当はよくわかっていないのはこのためです。業界や業種ごとで微妙に異なる意味を持っているため、なにかぼんやりとした印象を抱いてしまうのが「セグメント」という言葉の特徴です。

 

ここではマーケティングの分野に絞って「セグメント」の意味を解説します。
マーケティングにおける「セグメント」とは、簡単に言うと「グループ」のことです。
大きなところでは年齢や性別、社会人か学生かなど、何かの基準を決めて区別された集団が「セグメント」です。

 

このグループ分けを行うことを「セグメンテーション」や「セグメント化」、またはもっと簡単に「セグメントする」などと呼ばれます。
そのため、「セグメント」と聞いたときは「区分けされたグループ」だと考えると非常に分かりやすくなります。

 

 

「マーケットセグメント」とは?

 

マーケティングについて考える場合、「マーケットセグメント」という言葉が使われることもあります。これは「市場セグメント」と呼ばれることもあるもので、年齢や性別、属性だけでなく、趣味や嗜好、地理的なものなど条件を付けて、購買層を絞り込むことを指します。
さらに「マーケットセグメント」は、この絞り込みによって絞り込まれた集団のことを指すこともあります。

 

つまり集団全体ではなく、その中でマーケットを構成する人たちを対象としてグループ分けを行うことが「マーケットセグメント」だという言うこともできます。
このマーケットセグメントの結果、自社のサービスや製品の購買層と考えられる集団を選別する行為を「ターゲティング」、その集団のことを、「ターゲットセグメント」と呼びます。

 

 

セグメントの成否が重要

 

セグメントが重要視されている理由は、現代のマーケットの多様性にあります。

 

現代は趣味や嗜好が極めて多様な時代です。以前であれば、企業は市場全体を対象にして製品を開発、販売することで生産のコストをさげ、利益を獲得することができました。
これはマス全体を対象に行うため「マスマーケティング」と呼ばれる手法です。

 

しかし、現代はマスマーケティングのような大量生産のサービスや製品では、消費者のニーズを満たすことができない時代です。従来のマスマーケティングでは消費者の購買意欲を掻き立てることはできないのです。
さらに、企業は経営資源を効率的に使うことを求められるようになりました。

 

このような時代の変化によって、市場全体ではなく、ある限られた層に訴求するサービスや製品を開発するため、現代のビジネスでは、どの層にいかに効率的に商品やサービスを届けることができるかという観点から、セグメントが重要視されるようになりました。

 

 

よりよいセグメントの条件

 

それでは、具体的にはどのようなセグメントを行うことが必要なのでしょうか。

 

セグメントの基本的な切り口は「人口統計」「地理」「心理」「購買」の4つだと言われています。「人口統計」は年齢や性別、所得、収入を基準にしたもの、「地理」は住んでいる場所やその場所の文化や風土といったものを指します。「心理」は趣味、ライフスタイルなど、「購買」は新規かリピートかといった購買行動を軸としたセグメントです。

 

これらの条件によって消費者を切り分け、どの層に向かって商品を届けるのかというのがマーケティングの基本になります。

 

ただし、これらの単純なセグメントでは、現代の細分化した市場をつかむことは難しくなっています。
そのため、現在ではよりよいセグメントの条件として「4つのRの原則」を意識する必要があると言われています。

 

 

Rank(優先順位)

 

もっとも重要度の高い顧客を判断できるランク付けが行われているかどうか。

 

 

Realistic(有効規模)

 

そのセグメントに売り上げと利益を確保できる現実的な規模があるかどうか。

 

 

Reach(到達可能性)

 

そのセグメントに確実にサービスや商品を届けることができるかどうか。

 

 

Response(測定可能性)

 

サービスや商品に対して、そのセグメントの反応を測定できるかどうか。

 

これらの4つの条件を満たすことが、よいセグメンテーションの条件となります。

 

 

まとめ

 

現代の細分化された市場のニーズを把握するために非常に重要となるのがセグメントです。
さらにセグメントは単に集団の分類を行うだけでなく、新しい層の発掘につながることもあります。固定観念にとらわれず、様々な要因を加味することが新しいセグメントへの第一歩だと言えるでしょう。

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