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「芸能人も愛用」の広告露出は、今後も増える?競合の動向と社会情勢から紐解く、変化のトレンド

コスメやサプリなど、単品リピート通販では、「芸能人の○○さんも愛用!」「モデルの△△ちゃんもびっくり!」といった、著名人をキャスティングした広告の活用がますます盛んに。

ところがWEB広告が盛んになるにつれ、問題となっているのが画像の無断利用や、都合のいいように画像を加工した「フェイク広告」などと呼ばれる手法です。

このような社会情勢を踏まえて、著名人の持つ販売効果を最大限に引き出すためにはどのような方法があるのか。

市場環境の変化を捉えながら、最近広まりつつある新たなキャスティング方法とともに紹介します。

インフルエンサーによるInstagram投稿例

芸能人やモデルのお墨付き、「インスタ」や「記事」でなぜ売れる?

 
「芸能人にInstagramで投稿してもらい、その投稿画像を広告に掲載する」、「モデルの体験レポートを、記事やバナーに活用する」といった手法は以前からおなじみのもの。
しかし、通販関係者なら、WEB広告でこれらの芸能人・著名人が登場する広告を目にする機会が急増していることにお気づきかもしれません。
 
それでは、なぜこれらの手法をとる通販企業が増えているのでしょうか。
 

インフルエンサーによるInstagram投稿例

インフルエンサーによるInstagram投稿例


 
 

背景1:競争環境の激化

 
化粧品や健康食品といった分野では、以前と比べて競争がはるかに激化しています。
 
次々に新商品が発売される状況では、これまでのような商品優位性を伝える手法だけでは商品の差別化も難しく、顧客確保も困難。
さらに規制も強化され、悩みやベネフィットなど強い表現が使いづらい状況もあります。
 
特にダイエットサプリなど競争環境が激しい商品では、差別化はさらに難しくなってきています。
そこで登場したのが、芸能人やモデル、インフルエンサー、専門家といった著名人を使った広告です。
著名人のネームバリューやタレントイメージを商品の認知度向上に利用できるだけでなく、タレントを広告に使用することは、消費者にとっては「タレントを使える企業である」という安心感を得ることにもつながります。
コモディティ化が進む中、「芸能人が出せないと商品が売れない」とまで言われることも。
 
 

背景2:「記事型」やSNS広告の隆盛

 
さらに、SNS(インフィード型)やニュースサイト(レコメンド広告)で記事型広告が増加。
 
記事型コンテンツの場合、話題性が非常に重要。
「芸能人も愛用」といった内容の記事はSNSなどのネタとして扱いやすいだけでなく、話題を拡散させることで潜在ユーザーの注目を集めやすいといったメリットもあります。
 
そのため、CVにもつながりやすく、成果報酬型で取り組むアフィリエイターや広告代理店なども、CVが獲りやすいので広告を積極的に回してくれるというメリットがあります。
 
 

「フェイク広告」の問題視にともない、広告利用にハードルも・・・

 
このように、芸能人やモデルを使った広告には様々なメリットがあるもの。
そのため、この広告手法を利用する通販企業や広告代理店、アフィリエイターは急増しています。
 
しかし、数が増えると様々な問題も起きるもの。
中でも最近、大きな問題となっているのが「フェイク広告」です。
 
 

一部のアフィリエイターなどが手を染めた「フェイク広告」とは?

 
最近、一部アフィリエイターなどによって行われ始めた「フェイク広告」とは、いわば「嘘」の広告。
芸能人が実際に使用していなかったり、推薦していなかったにも関わらず、あたかも芸能人がその商品を愛用・推薦しているように見せかける手法です。
 
フェイク広告には複数の手口がありますが、一部のアフィリエイターなどがSNS広告で行っていたのが、テレビ放映の画像の無断使用や改ざんです。
 
テレビ番組の一場面をキャプチャーして、芸能人が「オススメ」とコメントしたかのように、記事内の画像やランディングページに使用したり、ひどい場合は手に持っている商品の画像を加工、別の商品に差し替えていたという広告も見つかっています。
 
残念ながらそのような広告を信用して商品を購入した消費者の数も急増。
そのため複数のテレビ番組で取り上げられるなど「フェイク広告」は社会問題化しつつあります。
 
 

メディアや芸能事務所側も慎重に

 
また、この問題が影響を及ぼしているのは消費者だけではありません。
 
画像や番組名を無断利用されたテレビ局はじめメディア側や、タレントイメージを重視する芸能事務所にとっても、「フェイク広告」は看過できない問題。
 
特にフェイク広告によって商品を購入した消費者は「だまされた」という気持ちになってしまいますが、それはイメージを大切にする芸能人やモデルにとって極めて大きなマイナス。
 
そのため芸能事務所も、芸能人やモデルの露出に及び腰になっているというのが現状です。
 
 

今後の主流は、「イメージキャラクター」の年間契約!?

 
こういった社会情勢を踏まえて、芸能人を起用した広告は、今後どのように変化していくのでしょうか?
 
 

「Instagram投稿の二次利用」などスポット形式

 
これまでWEB広告で主流だったのは、「Instagramの投稿と投稿素材の二次利用契約」を組み合わせた広告手法です。
 
たとえば、芸能人が商品を使った際に、商品画像を自身で撮影してInstagramなどに投稿。その画像を短期間のスポット広告で利用するというものです。
 
この方法では、ネームバリューを活用できるだけでなく、初期投資を抑えられるのが大きなメリット。
例えば3ヶ月で200~300万円ほどと、長期契約をする場合と比べるとトライしやすい方法でした。
 
商材の移り変わりや、広告の成功パターンなど、目まぐるしく変化するウェブ広告の世界では、非常に有効な手法だと考えられてきました。
 
しかし、このようなスポット広告にもデメリットはあります。
 
中でも大きな問題が、先ほども説明した「フェイク広告」。
一度アップされてしまった画像については、誰がどのように利用しているのか把握できないため、芸能人やモデル、所属事務所なども、様々な企業のスポット広告への露出に対して、慎重な姿勢になっています。
 
また、スポット広告の場合、利用できるのは数カットの画像のみ。
どのように商品を利用しているのかといったイメージが膨らみづらい、企業側にとって広告イメージや商品ストーリーを作りづらいこともデメリットでした。
 
 

「イメージキャラクター」年間契約のメリット・デメリット

 
そこで今注目されているのが、「イメージキャラクター」としてキャスティングするという手法です。
これはスポット広告のように短い期間ではなく、1年間などある程度の長期的な契約を締結して継続的に利用するという手法です。
 
 
通販広告でのキャスティング手法の違い

通販広告でのキャスティング手法の違い

※コスメ・サプリの単品リピート通販向け広告での一般的な水準を記載


 
「イメージキャラクター」としてキャスティングする大きなメリットは、きちんとした画像を撮影して、ストーリーを作ることができるという点。
 
ある程度の初期費用は掛かるものの、画像を撮影するときにもスタジオを使用してしっかりと商品と芸能人やモデルの画像を撮影することができます。
これはフェイク広告を防ぐという意味でも、企業側・著名人側の双方にメリットがあります。
 
また広告で使いたい様々なカットも撮影が可能というのも大きな長所です。
 
さらに長期契約では、実際に商品を使用してもらい、その体験に基づいた、よりリアルな本人のコメントも使えるため、CVへのポジティブな効果も期待できます。
 
 

キャスティングの費用や注意点は?

 
では、イメージキャラクターのデメリットはなんでしょう。
 
それは、スポット契約と比べて費用がかかること。
短い期間のスポット契約の場合、費用は200〜300万円と比較的低価格に抑えられるためトライしやすく、さらに効果が出なかった場合には、契約を終了することができます。
しかし、イメージキャラクターとして長期契約を行うと、費用は最低でも500万円ほど、出演する芸能人やモデルのグレードによっては、最大で約1,500万円という費用が必要になる場合も。
 
また、WEB広告は変化のスピードが速いため一度成功したからといっても、それが成功し続けるという保証はありません。
もし失敗した場合には、すぐに商材や広告の内容を入れ替えることが求められますが、長期契約を行った場合、契約した芸能人やモデルを変更することはできません。
 
言い換えれば、イメージキャラクター型の広告の場合、販売へのプラスの効果が大きい芸能人やモデルをいかに選ぶかということが重要になります。
 
次回は、広告効果の高い芸能人やモデルの選び方や、有効な広告をどのように作るかという具体的な方法を解説します。