カートに商品を入れても購入まで至るのは2割から3割ほどと言われています。特に健康食品や化粧品などを扱う単品EC企業70社の平均ではカゴ落ちが84%というデータも。
この記事では、「カゴページからそもそも入力ページへ遷移しない」理由をボタンで解決する方法を3つご紹介します。
カゴ落ちの40%が「カゴページ」で発生
「カゴページ」はカートページと呼ばれることもありますが、そもそもカゴページはどの部分を指すのでしょうか。
入力フォームの最初、購入商品の確認をするページがいわゆる「カゴページ」です。
そしてよく耳にする「カゴ落ち」とは入力フォーム全体を買い物カゴに見立て、商品をカートに入れたものの購入に至らないことをいいます。
カゴページは入力フォームの初めのステップにあたり、最も離脱率が高いページです。
入力フォーム全体からの離脱のうち、最初のカゴページで約40%が離脱してしまいます。
このカゴページからの離脱を防ぐことができれば、購入完了へ大きく貢献します。
ボタンの改善だけでも離脱率は平均で5%ほど改善します。
たとえば、現在の離脱率が80%だった場合、5ポイント下がればCVRを20%改善したのと同じ効果が得られます。
お客様情報入力ボタンの変更だけで、離脱率5%改善
弊社では、数字に現れるデータ数値の分析に加え、数字には表れない定性的な調査も行っています。
モニタリング調査から課題を抽出し、さまざまな改善施策に取り組んでいます。
その中から遷移ボタンに絞って、3つの改善ポイントをお伝えします。
遷移ボタンの改善は離脱防止の効果が高く、さらに比較的取り組みやすい施策の1つです。
ポイント1:入力の簡単さを「吹き出し」で追加
実際に商品を購入する様子をモニタリングしていると、カートに商品を入れてから入力ページへの遷移で迷われる方が見受けられました。
理由を伺うと、大半が「入力が面倒なのでは?」「時間がかからないか?」などを心配されていました。
このようなユーザーの不安を取り除くことができれば、入力ページへスムーズに遷移してもらえます。
具体的には遷移ボタンに「入力は3分」「1分で完了」「かんたん入力」などの吹き出しやラベルを入れることです。
これだけでも遷移率が伸びる傾向にあります。
ボタンの画像変更はシステム改修など大きな費用がかからず、画像の差し替えなどで簡単にできるものなので、ぜひ取り組んでみて下さい。
ポイント2:文言はシンプルに
一般的なボタンの文言は「お客様情報入力へ進む」などです。
しかし、シンプルにした方が遷移率が高い傾向が確認されています。
たとえば「次へ進む」「応募する」「ご注文画面へ」「ご注文手続きへ」などがおすすめです。
読まなくてもわかるシンプルな文言が、テンポよくボタンを押してもらえるようです。
ポイント3:商材やターゲットに合わせた色使いを
クリック率が高いのは、一般的に緑色のボタンといわれています。
しかし、赤やオレンジなどに変更したところ、王道である緑よりも良い数値が出たという事例も出ています。
色については、必ずしも正解があるというわけではありません。
たとえば、高齢者向けのサプリなどの場合は「はっきりした色使いで視認性の高いもの」が好まれる傾向にあります。
逆に30-40代向けの化粧品なら、「洗練されたナチュラルなイメージ」が求められたりします。
そのため商材やそのターゲット層の好みによって最適解は異なってきます。
今回ご紹介したような遷移ボタンの変更だけでも、離脱率は平均で5%ほど改善します。
CVR平均20%アップのフォーム改善ツール
私たちはフォーム改善についてこれまで4年以上、100を超えるテストをしてきました。
その中で、たとえば個人情報の入力ページでは、「不要なリンクは極限まで削った方が良い」など汎用性の高い正解がわかっているものもあります。
しかし、遷移ボタンは商材や顧客層によって異なる個別解を見つけ出すことが必要な個所です。
そのため、文言や色を含めたデザイン、吹き出しなどを組み合わせてテストをしていくことをおすすめします。
せっかく商品を選んでくださったお客様を逃さないために、ボタンやフォームの改善にぜひ取り組んで頂ければと考えています。
しかし、入力フォームの変更にはシステム改修など想定よりコストがかさむケースも。
せっかく購入の意思をもってカートまで来たお客様を失うのはもったいない。
獲得できたはずの売上を逃さないためにも、私たちは改善のためのテストが思いのままに簡単にできるツール「Form Tailor(フォームテーラー)」を開発しました。
「Form Tailor」では、システム改修不要でA/Bテストができるなど、最小工数で貴社だけのオリジナルの”勝ちフォーム”を仕立て、売上拡大に貢献します。