ラジオ広告から「月間5,000件以上の新規獲得」など実績を挙げる企業が、健康食品・サプリメントの通販を中心に、この5年間で出てきています。
どのような台本やスクリプトにもとづいて番組を制作すれば、主にシニア世代の視聴者に「音声だけでも売れる」を実現できるのか?
10〜15分間のショッピング番組の成功パターンと、「収録型」と呼ばれる方式でのPDCAの回し方を解説します。
ラジオ広告で月間5,000件の事例をもとに、ラジオ広告で売れる方法をまとめました。
最適なオファー設計や、ラジオ広告で売れている商品の特徴なども解説しています。
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目次
音声だけでも売れる、ショッピング番組の台本の作り方
健康食品やダイエットサプリなど単品リピート通販商材でのラジオ広告の主流は、番組と番組の合間にオンエアされる、10〜15分のショッピング番組です。
タレントがMC(パーソナリティ)を務める番組に、メーカーの担当者が出演します。
MCの質問に答える形で、「おすすめ商品」を紹介する形式が一般的です。
オープニング(OP)では、例えばリスナーからのお悩みの手紙を読み上げるなど、まずはリスナーの関心を惹きつけ、共感を形成することを目指します。そのうえで「実は○○(成分や商品)のおかげで解決したんです」と、本編である商品の紹介につなげる展開です。
No. | 構成 | 内容 |
---|---|---|
1 | OP | リスナーからのお悩みや手紙を紹介 |
2 | 悩みと原因 | なぜその悩みが起こるのか?を解説 |
3 | 解決策 | どうすればその原因を解決できるか?を伝える |
4 | 商品お試し | その場で実際に商品を試してもらい、使用感や味などコメント |
5 | オファー | 「先着○○名様限定」や「番組終了後30分限定」など特別価格 |
その後は、悩みの原因と解決策を説明するオーソドックスな流れは、他の広告媒体と共通です。ラジオショッピングならではの演出としては、その場でMCはじめ出演者に商品を試してもらい、使用感や味などコメントしてもらいます。
さらに、「MCが企業担当者に値引き交渉して、今回限りの値段でリスナーに提供してもらう」といったエンターテインメント性を加えることもあります。
共通するのは、初めから企業視点の商品推しではなく、MCがメーカー担当者から視聴者にとって興味のありそうな情報を引き出し、ストーリーで商品を紹介すること。「聴いて面白い」番組に仕上げることがポイントです。
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“月1,000件”が限界でも、「収録型」を開発して5倍以上に伸ばせた
実はラジオ広告に出稿して費用対効果良くレスポンスを獲得できている通販企業は、過去にも少なからず存在していました。
しかし番組出演には、メーカー担当者の人的工数やスキルが求められたこともあり、「月間新規1,000件以上」など、一定以上の規模感で出稿を続けることは難しかったようです。
その解決策となったのが、「生コマ」が主体だった業界で、「収録型」と呼ばれる制作・放送形式を開発できたことでした。両者の特徴も交え、解説していきましょう。
生コマ | 収録型 | |
---|---|---|
番組時間 | 3-5分間 | 10-15分間 |
初回実施までの期間 | ◎ | × |
担当者の工数 | × | ◯ |
費用対効果 | ◯ | ◎ |
レスポンスの再現性 | △ | ◯ |
テストのしやすさ | × | ◯ |
特徴 | ・生なので臨場感や勢いがある(再現性は低い) ・人気番組にオンエアできる ・3〜5分と商品を説明できる時間が短い | ・収録したデータを各局で使用でき、工数が少ない ・10~15分と時間をかけて商品を説明できる ・クリエイティブのテストがしやすい |
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3〜5分間の「生コマ」
これまで通販のラジオ広告で主体だったのは、「生コマ」と呼ばれる形式でした。
「生コマ」とは、ラジオの人気番組内に、CM枠として2〜3個程度設けられたコーナーで、3〜5分間商品を紹介する方法です。
「生番組なので臨場感や勢いがある」「ラジオのMCさんに紹介してもらえる」「人気番組にオンエアできる」といったメリットがありますが、最大の問題は担当者の工数がかかってしまうことです。生放送なので毎回、原稿や商材手配などを行う手間が発生しますし、ラジオ局ごとに原稿考査を行わなければなりません。
仮に月間1,000万円の広告費を投入すると、月に約60回(1営業日に3回)の生出演、さらには台本の確認や考査のやりとりなどをこなすことになってしまいます。担当者の時間も取られてしまい、継続的に拡大するのが難しかったのです。
さらに生放送なので、良くも悪くもレスポンスが安定しにくいという課題もありました。MCのテンションや収録現場の雰囲気などによっては爆発的なレスポンスが出たこともありますが、変数が多く費用対効果を安定的に計画するには不向きです。
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10〜15分間の「収録型」
そこで、弊社で現在メインに展開しているのは、あらかじめ録った音源を放送する「収録型」です。弊社で買いきった番組の枠に、収録したショッピング番組をオンエアする方法です。
これなら1回収録したデータを各局で使い回しできるので、1回1回の出演に工数やエネルギーをかけず、出稿を拡大できます。同じ素材でオンエアできるので、レスポンスの再現性もあり、テストをしやすいメリットがあります。
また「生コマ」との大きな違いは、10〜15分間を使って説明できるため、商品の差別化ポイントを説明しやすくなったことです。
テレビやWebと異なり、ラジオには「音声だけで伝える」ため、商材や成分によっては「短い尺では購入までは至りにくい」というハンデがありました。そこでヒントを得たのは、テレビのインフォマーシャルを15分間や29分間など「長尺」で展開して、レスポンスが伸びた事例。
ラジオでも、15分間など長尺の広告枠を導入することで、売れる商材の幅が広がりました。
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レスポンスの疲弊を防ぐ、テストの回し方のコツ
このような業界の変化のなか、弊社ではラジオ広告の専門の部門を7年以上前に開設。番組制作の方法を大きく変えたほか、広告枠の買い切りや新たなラジオ局での枠の開設、番組収録のため自社スタジオの開設などに投資してきました。
クライアントによっては単一商材で「月間5,000件以上」の新規顧客を獲得し、ラジオの広告費だけでも「月間2,000万円以上」を使える規模にまで、成長を支援してきました。
しかし、クリエイティブの面ではラジオならではの難しさもあります。
リスナーはシニア層や特定の職業・趣味の方々などに固まっているため、リーチできるユーザー規模はテレビやWebと比べると小さくなります。したがって、限られたセグメントでその効果を長期間維持するためには、クリエイティブの改善を継続的に回すことが必要となります。
限られたパイのなかで顧客層を広げるために有効な方法の1つが、複数の訴求軸を作ることです。
例えば健康食品では1つの商材について、ダイエットや関節サポート、肌・美容などさまざまな訴求で売れるよう、番組制作ができます。商材の成分や素材によりますが、1つの訴求で当てたら、オープニングを変更するなどして、別の訴求をテストしていきます。
また「レスポンスの疲弊」にともない、同じ番組を流し続けていると約3ヶ月後には80%前後にレスポンスが落ちてきてしまうこともわかってきています。そこで「別のMCさんに出演してもらい収録する」や「他のリスナーからのお手紙を紹介する」など見せ方を変えることも有効です。
月1,000万円以上をラジオ広告で運用する企業の場合は、毎月2本はクリエイティブを制作していきます。15分番組をゼロから作ると制作費が大きくかかってきますが、番組全体をパーツごとに分けて、差し替えや編集などを繰り返すことでレスポンスを維持できることもわかってきました。
まずは媒体費で300万円程度からテスト出稿ができる座組みも、整備できつつあります。シニア向けに商品を展開している企業さまや、ラジオ・音声広告の手法にチャレンジしていきたい企業さまは、ぜひお声かけください。
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