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「お客様の声」をアンケートや電話で集めて、広告コピーの改善に活かす方法

「お客様の声」をマーケティングの改善に活かせば、売上アップにつながりやすいことは有名です。
しかし具体的には、お客様の声をどのように集め分析して、実行に落とし込めばよいかの方法論は知られていません。
お客様の声を反映して、お客様の心中を“手にとるように”把握した広告コピーを作るために実践している試行錯誤について、通販・EC企業での事例をお伝えします。

お客様の心中を代弁するコピー

 

これまで本サイトでも、くり返し出稿されている広告の事例研究を紹介していますが、先日に大量のコピーを改めてパラパラと見返していると、いくつか見られたのが、お客様の心中を代弁するキャッチコピーです。

 

 

・「なんだか最近、ぼんやりして・・・」
(アイケアサプリメント)

 

・「トイレに座ってる時間を短くしたい!」
そんな願い、持っていませんか? (便秘ティー)

 

・テレビ・家族との会話を楽しみたい
(耳サプリメント)

 

 

語り口調で自分の悩みを代弁してくれているので、同じ悩みを抱えている方なら、思わず共感してしまいそうですね。

 

でもこのようなコピー、「自分なら思いつくのだろうか?」と考えてみたところ…

 

広告を作る側の視点だと、悩んでいる方の感覚がわからないので、なかなか難しいかもしれません。

 

 

では、お客様の心中を代弁するようなコピーは、どうやって生まれているのでしょう?

 

 

コールセンターに集まった声を、広告に取り入れる

 

そういえば・・・
以前にこんなことを教えてもらったことがありました。

 

コールセンターで、広告のある箇所について質問をよく受けたので、それをキャッチコピーに取り入れたところ、レスポンスがさらに上がったというのです。

 

 

広告を打つと、インバウンドでお客様からの反応がわかる。
それを広告表現に取り入れてブラッシュアップしていく。

 

「なぜこの商品を選んだのか?」
「どんなことに悩んでいたのか?」

 

このように注文した方からの生の声を広告にどんどん取り入れていければ、よりお客様の感覚をとらえるコピーができていきそうですね。

 

 

ただし、声を取り入れるとはいっても、コールセンターの力量によってや社外にある場合などは、ヒアリングがなかなか難しい、というご感想もよく伺います。

 

 

そんな場合、どうやって生の声を拾っていけばいいのか…?

 

悩んでいたときに、以前に買った本を読んでいたところ、参考になりそうな事例が見つかりました。

 

(出典:岡本達彦 「『A4』1枚アンケートで利益を5倍にする方法」、ダイヤモンド社)

 

 

毎月数人だった新規客が、ECだけで150人に!アンケートの威力

 

声を拾うための方法自体は単純で、既に購入されているお客様に簡単なアンケートをとるというもの。

 

 

紹介されていたのは、ある加齢臭対策のサプリメントの事例です。

 

「ECサイトをつくっても、ほとんどお客様からの購入はない…」
という状況を打開するため、数少ない購入者にアンケートを実施。

 

するとアンケートには、「お父さん臭い」と奥さんや娘さんから嫌がられる、という切実な悩みが示されていました。

 

 

これをもとに、以前のサイトを検証してみると、たとえばキャッチコピーも“身だしなみ”や“内面と外面のWケア”という化粧品に似たコピーが使われています。

 

「これでは真剣に悩んでいるお客様の心をとらえられない…」
と、悩みに訴求する表現に。

 

 

<変更後のキャッチコピー>
自分の加齢臭をなんとかしたい!と深く悩んでおられる方へ、
ニオイを気にすることなく生活してみませんか?

 

 

その他にも、会社自体の信用度について不安を抱いているお客様が多かったこともわかったので、マスコミ掲載の実績を載せたり、返金保証を取り入れたりなど、アンケートの素材をもとにサイトを改善していったところ・・・

 

それまで購入者が月数人であったのに対して、毎月150人の新規客が購入してくれる人気サイトになった、というのです。

 

 

“潜在的欲求”に働きかける表現を開発

 

このように電話やアンケートなど、お客様の生の声を収集する方法はいろいろとありそうですね。

 

ちなみに冒頭で紹介したお客様の心中を代弁するといえば・・・
最後に秀逸なコピーを紹介します。

 

「ブルーベリーが何に良いか知っていても、
毎日、たくさんは食べられない」
(出典:成瀬玄「通販術」、成瀬玄事務所)

 

 

通販コピーっぽくない、あまり“強く”はない表現で初めて見たときは私は不思議だったのですが、
同書によると、筆者は市場についての理解を進めるうちに、以下の仮説が浮かんできたということ。

 

ブルーベリーを知りながら、そのエキスを閉じ込めたサプリメントの存在を知らない高齢者がかなり存在する。

 

この層の“潜在的欲求”に働きかけるのを狙って開発した表現が、上のコピーというのです。

 

 

お客様の“気持ち”を理解するためには?

 

どんな心理を抱えている人々がいるのか?
そのターゲットには、どんな表現が響くのか?

 

これらを手にとるように把握できるようになれば、高い確率でレスポンスのとれる広告を作れそうですね。

 

 

お客様の“気持ち”、皆様ははっきり把握されてますか?

 

私は全くまだまだ。もっともっと知らなければ…

 

ということで、まずは地道なところから、と今作っている化粧品の広告を、ターゲット年代の女性に見せて、感想を聞いたりなどしています。

 

 

皆様も、「お客様の声を知るために、こんなことをしている」「こんな工夫をしたら、うまくいった」
逆に、「なかなかわからない・・・」など思い当たられることありましたら、教えていただければ幸いです。

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