ある化粧品通販会社のポイント制度を調べたところ、興味深い工夫が見つかりました。
「ポイントが結構もらえると思うと、買っちゃいます」「ランクを落とさないように工夫しています」など、お客様がなかば買い物を楽しみながら、ついついリピート購入してしまうような仕掛けが埋め込まれているのです。
買い物をゲームのように楽しんでもらう、「ゲーミフィケーション」の考え方も合わせて解説しました。

300社以上の支援実績からロイヤル顧客を育てる方法をわかりやすくまとめました。
⇒解説資料はこちら
目次
ロイヤル顧客への聞き取りで分かった、ある“偶然”
昨年に行った通販ロイヤル顧客へのインタビュー調査、本ブログでも何回か話題に取り上げていますが、面白い事実を見つけました。
偶然なのか、同じ会社のポイント制度について、2人が言及していたのです。
「定期的にポイントが付いてくるんですね。半年に一回、ランクによって、割引率が上がるし、これが下がらないように、ずっと工夫してきました。
買うときはまとめて、タイミングも揃えるようにするとか。」
(49歳/東京都豊島区/1,000~1,200万円)
「コンドロイチンやマルチビタミンを買っていたけど、私にはあんまり・・
でも、商品がなくなったらポイントを利用して3~4年続けました。」
(54歳/東京都練馬区/世帯年収700~800万円)
300社以上の支援実績からロイヤル顧客を育てる方法をわかりやすくまとめました。
⇒解説資料はこちら
ついつい買い続けてしまう、ポイント累積の仕組み
ポイントが購買動機の一つになっていた、という彼女たち。
そういえば・・!と思い出したのは、
「コンコルドの誤謬」行動経済学をマーケティングに応用した、ポイント制度の仕組みです。
↑にて事例として取り上げた、お客様。
ある化粧品を数年間リピートしていたのですが、これも同じ会社のポイントについて話していたのです。
「途中で別のブランドに替えようと思ったけど、続けてしまって。
あれは、マーケティングが上手だったわ~」
顧客ごとに“ランク”がつけられ、期限付きの割引ポイントが付与されるので、それを使いきろうと買い続けていたそうです。
300社以上の支援実績からロイヤル顧客を育てる方法をわかりやすくまとめました。
⇒解説資料はこちら
「ランクが下がるのはもったいない!」を意識させるために
このポイント制度について調べてみると、
有効期限のうちに、一定金額以上の注文がないと、ランクが1つ下がる、といったように、
「せっかく、たくさん買ってポイントを貯めたのに、ランクが下がるのはもったいない!」
とお客様に思わせるルールづくりが上手だなと思ったのですが、他の会社も同じように、工夫を凝らしているのも事実。
「どうしてこの会社だけがこんなに・・・」
と疑問に思って、もう一度調べてみたところ、前回は見落としていた“些細な事実”に気づきました。
300社以上の支援実績からロイヤル顧客を育てる方法をわかりやすくまとめました。
⇒解説資料はこちら
ポイントの有効期限が、会報誌で“見える化”する仕掛け
毎月郵送される会報誌について、PP袋の宛名シールに、ランクと有効期限が印刷されて、有効期限切れの3カ月前から、★マークがついているのです。
「どれだけのポイントが貯まっていて、いつまでに失効してしまうのか?」
が“見える化”されて、お客様が月に一度は意識せざるを得ない仕掛けになっていますね。
私がインタビューした他のケースでも、
「ポイントが結構もらえると思うと、買っちゃいます」
「ランクを落とさないように工夫しています」
など嬉しそうに語るお客様を見ると、
商品自体が欲しいというのもあるのでしょうが、“買い物”というプロセス自体を、なかばゲームのように楽しんでいるような印象を受けます。
300社以上の支援実績からロイヤル顧客を育てる方法をわかりやすくまとめました。
⇒解説資料はこちら
ゲームの原理を使って、注文数を増やす事例
私たちが、楽しんでしまう“ゲーム”。
そのゲームが引き起こす心理的メカニズムの研究結果を、マーケティングに応用する動きが今進んでいます。
たとえば、くら寿司のテーブルには「ビッくらポン!!」と呼ばれる仕掛けが設置されているそうです。
(出典:「ゲーミフィケーションとは何か?概念の基本と現状」)
食べ終わった寿司のお皿が5枚たまると、ルーレットやゲームにチャレンジできます。
「アタリ」が出ると、「ガチャガチャ」のようなカプセルをもらえるというのが、この仕掛け。
5枚単位で1回ルーレットが楽しめるので、特に子ども連れの家族など、ついつい「あと2皿!」頼んで、5の倍数まで注文を積み増してしまうこともあるそうです。
300社以上の支援実績からロイヤル顧客を育てる方法をわかりやすくまとめました。
⇒解説資料はこちら
「ソーシャルゲームはなぜはまるのか?」
「ゲーミフィケーション」
こんな言葉を聞く機会が、最近になって増えていませんか?
流行語に弱いミーハーな私は、さっそく調べてみることに。
↑の本を読みながら、「通販に活かせることはないか?」
とアイデアを(妄想を?)膨らませております。
続きは、「ゲームにのめりこむ心理を、販売に応用!欠かせない3つの要素とは?」でお楽しみください。
300社以上の支援実績からロイヤル顧客を育てる方法をわかりやすくまとめました。
⇒解説資料はこちら