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定期コース引き上げ、アップセルがうまくいく意外な“キラーワード”とは?

通販で定期顧客を増やすために有効なのが、「引き上げ」と呼ばれる手法。
単品購入を検討していたお客様に、広告やコールセンターで定期コースを薦めてアップセルします。
この引き上げにおいて、多くのお客様が「それなら定期コースにしよう」と態度を転換する、意外なキーワードがありました。

300社以上の支援実績からロイヤル顧客を育てる方法をわかりやすくまとめました。
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“一発”で定期コースに引き込むオファー

 

最近、健康食品の会社様からよくいただくご相談が、
「定期顧客を増やしたいから、広告から定期コースに誘導する仕掛けを入れられないか?」です。

 

定期顧客に至るまでに一般的なのは、サンプル/本品を一度買ってもらい、それからDMやアウトバウンドなどで定期コースに入るよう販促をかけていく、という流れです。

 

 

ところが以前の記事でも紹介したように、初回の通常購入をスキップして、一発で定期コースに入ってもらうのを狙う広告も見られます。

 

たとえば、あるアイケアの健康食品の広告。
価格に目をやると、「1,880円」が大きく飛び込んできます。

 

しかし、よく見ると通常価格は2480円。

 

1880円は定期購入を前提とした価格ですが、割引価格を前面に出して、定期のお得感を強調する狙いでしょう。

 

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「約7割の方がこちらでご注文!」の意味は?

 

上の例のように、定期コースをメインに据えた広告を調べていくと、オファーの近辺に、あるメッセージが添えられているのが多いことに気づきます。

 

そのメッセージとは、お客様の多くが定期コースで注文しているという事実。
たとえば、↓の文言です。

 

・約7割の方がこちらでご注文!

 

・ほとんどの方が続けられますから定期購入が人気です

 

・8割以上の方が定期コースをお選びいただいています

 

 

「皆さまこちらでご注文され、初回からトクしちゃってます」
という吹き出しを、大きく表示された定期価格に付けて、定期コースのお得感を強調する事例もありました。

 

通常購入と定期コースで迷ったお客様にも、
「皆がこのコースで買っているなら、私もそうしようかしら」
という気持ちに傾きそう
ですね。

 

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「皆さん、○○で買われてます」が魔法の言葉に

 

この「皆が買っている」は、インバウンドでのオペレータのトークにも、盛り込まれています。

 

商品注文の電話をかけると、媒体コードや住所等をひととおり答えまますが、その後で、
「今定期コースでお申し込みいただけますと~」の特典説明が続く場合もあります。

 

そこでオペレータが、たたみかけるように口にしていたのが、
「ほとんどのお客様が、こちらを選ばれています」や
「90%くらいの方が、定期購入ですね」といったフレーズ
でした。

 

 

他にも、「多くの方が『利用したほうがいいわね』と言われるんです」
「先ほどお話したお客様も、すぐに購入を決めらました」といった言葉が、「買う」という判断の後押しになることもあります。

 

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米国のホテルで行われた、「社会的証明」実験

 

このときの気持ちは、社会心理学でいう「社会的証明」の原理にあたります。この本でもたびたび取り上げている、

 

「影響力の武器 -実践編-」(N・J・ゴールドスタイン 他)

 

という本に載っていた事例から紹介すると・・

 

 

ある米国にあるホテルでの話です。

 

多くのホテルには共通した悩みがありました。
それは、部屋に置いてあるタオル。

 

これをネコババして、自宅へ持って帰ってしまうお客様が多かったのです。

 

 

これを防止するため、多くのホテルでは部屋にメッセージ・カードを置いていました。

 

カードの要旨は、「タオルを再利用すれば環境保護に役立つ」という情報。
そのうえで、自然を大切にする気持ちを行動で示すよう、お願いしてあります。

 

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タオルの再利用率を26%も上げた、あるメッセージ

 

ホテル業界では当たり前となっている、このメッセージを目にして、心理学者である著者が、ある仮説を立てました。

 

「『社会的証明』の原理を盛り込むことで、タオルの再利用率を上げられるのでは?」という説です。

 

 

そこで、新たにメッセージ・カードを作成しました。

 

それは、「大多数の客は滞在中に少なくとも一度はタオルを再利用している」という事実をそのまま伝えた、シンプルなメッセージでした。

 

 

この2種類のカードを、ホテルの客室にランダムに振り分けて設置しました。
(広告のA/Bテストと同じ原理ですね。)

 

・A:環境保護のメッセージ
・B:ほとんどの客がタオルを再利用(社会的証明)

 

 

すると、<B:社会的証明のカード>を置かれたお客様は、「A:環境保護メッセージ」を見せられた宿泊客と比べて、タオルの再利用率が、26%も高かったそうです!

 

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社会的証明をさらに強力にした、ある一文とは?

 

この話を読み、「社会的証明って強力なんだなぁ」と改めて実感してしまった私。

 

なるほど、“体験談”にしても、“売上No.1”にしても、著名人からの“推薦”にしても、通販広告では至るとところに、
「みんなが良いと言っている」や「他の誰かが認めている」という情報が散りばめられていますね。

 

 

そんなことを思い浮かべながら本を読み進め、次章に差し掛かったときに、びっくりしたことが!

 

このBのカードに、ある一文を加えるだけで(C)、さらに協力してくれる宿泊客が増えて、Aの33%も高くなったというのです。

 

 

「社会的証明」をさらに強力にする、ある文言。

 

通販の広告やインバウンドなどでもヒントになるかも!
となかば興奮しながら本を閉じたところで、この原稿を一気に書いてしまいました。

 

続きは、後編「「皆さま○○しています」社会的証明を、さらに強力にする一言とは?」にてまた解説いたします。
 
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