多くの通販企業で、定期顧客の離脱率が高くなるのが3回目のタイミングです。
3回以上の購入を条件とする継続回数以外で、プレゼントを用いて定期離脱を防ごうとする事例が、いくつかの健康食品企業で見つかりました。
プレゼントをどのように活用すれば、効果的に継続を促進できるのか?考えてみましょう。
LINEで解約抑止を自動化している通販企業の事例をまとめました。
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定期コース、共通していた「3回以上」の継続回数
健康食品など定期コースを導入する各社がよく設けているのが、「○回目までは解約できません」という継続回数の規定です。
大手健康食品通販会社からのDMを調べてみたところ、以下のような注意書きが、大きな文字ではないですが見つかりました。
・A社 定期お届けコースは3回お届けまでは解約できません
・B社 定期コースは3回以上の継続がお約束となります
・C社 健康維持のため3回はお続けになることをおすすめいたします
↑を見て気づかれると思いますが、最低回数がどれも3回。
調査した12社のうち7、8社でも、「3回」の明記がありました。
そういえば、定期コースを導入している会社様から多く聞いたのが、「3、4回目になると離脱するお客様が多くて困っている…」というお話。
「最低3回は購入する」というのを決まり事とすることで、離脱してしまいがちなお客様をつなぎ止めようとしているのでしょう。
一方、継続回数の規定ではなく「プレゼント」によって、このような離脱を防ごうとしている事例が2つ見つかりましたので、ご紹介します。
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離脱率を下げるための「贈り物」の使い方
一つ目は健康食品の会社ですが、定期コース加入時に、続けたご褒美のプレゼントが告知されていました。
初回購入商品の同梱物をみると、
「今月定期コースをご購入頂きますと、定期お届け3回目に○○手延うどんのセットをプレゼント致します!」
という文言。
定期コースへ加入してもらう、そして続けてもらうためのインセンティブにしようという狙いだと思われます。
二つ目も健康食品で、同様に商品に直接の関係がない、発芽米のプレゼントなのですが、タイミングが違いました。
定期購入3回目に商品が届いた際に、サプライズで同梱されていたのです。
「いつも『定期購入制度』をご利用いただき、誠にありがとうございます。
今回はその節目として、心ばかりのプレゼントを同封いたしましたので、
ご笑納ください。」
というお礼の言葉が、挨拶状に添えられていました。
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事前告知 VS サプライズ、効果が高いのはどちら?
初めからプレゼントを伝えて目標にしてもらうのと、予告なしの進呈、どちらの方が効果があるのでしょう?
定期コースの継続という点では、どちらも甲乙つけがたいのかもしれませんが、よりロイヤリティの高い顧客を育てたいのなら、後者かもしれません。
以前の記事「サンプル請求者の引き上げ率を上げるための工夫」でご紹介した、チップの金額の実験が、今回も参考になるかもしれません。
(覚えている方いらっしゃれば幸いです!)
レストランで食事の最後に、ウエイターが客にキャンディーを渡すと、キャンディーを渡さなかった場合と比べて、チップの金額が増えたのですが、面白いのは、ある一つの動作を加えることでチップの金額がさらに増えたことです。
その動作とは、ウエイターがいったん客のテーブルから離れる素振りを見せてから、途中で戻ってきて、ポケットから2個目のキャンディーを取り出して渡したことです。
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プレゼントが心に残るための2つのポイント
子どもだましにも思えるかもしれませんが、これにはポイントが2つあって、「意外性」と「特別感」です。
「何をしに戻ってきたのか?」と思ったら、予想外の行動だったこと。
「あなたには特別に2個」という好意が自然に表現されていること。
これらが、お客様の感情を揺さぶったのでしょう。
先ほどの発芽米の贈呈も、事前に知らされていなかったことが意外性を、定期購入の節目の方だけにということが特別感を、醸し出しています。
逆に手延うどんのように初めからわかっていると、お客様には「当然の権利」と捉えられて、印象に残らないかもしれません。
このように定期コースに関する情報を、こちらの資料にまとめました。
ご興味のある方は、ぜひダウンロードください。