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お試し客へLINEのステップ配信で、定期引き上げ率を高める方法

サプリの「500円お試し」やコスメの「1980円トライアルセット」など、2ステップの事業モデルで重要なのが、お試し購入者に定期コースや本商品を購入してもらう「引き上げ」。

この引き上げ率のアップにLINE公式アカウントを活用した成功事例が、D2C事業者で増えています。その鍵となる友だち登録率を高める方法や、定期購入を促進する成功パターンなど、解説します。

お試し客へLINEのステップ配信で、定期引き上げ率を高める方法

LINE公式アカウントを活用して引き上げ率を10%アップする方法をまとめました。
解説資料はこちら
 
 

LINE公式アカウントの導入で、引き上げ率1.1倍にアップ も

 
LINE公式アカウントを用いた引き上げとは、具体的にどのような仕組みなのでしょうか。
まずは、お試し購入のサンクスページに、誘導ボタンを設置してLINE公式アカウントへ誘導、「友だち登録」してもらいます。
温度感が高い登録完了した日から、1日後・3日後…という形でステップメールと同じようにメッセージ配信を行い、引き上げを狙います。
 
施策例:友だち登録からの引き上げ
2ステップマーケティングを行う企業は、ステップメールやオファー商品の同梱物を活用して定期コースの案内をしたり、オフラインにも注力する企業だとDMやアウトバウンドを実施して定期への引き上げを強化しています。
 
引き上げ率は企業によって異なりますが、オンライン経由が7-20%、オフラインも合わせると全体で10-30%ほどに。
 
では、これに加えてLINEアカウントも運用した場合、引き上げ率はどのように変化するのでしょうか?
検討している企業からよくいただくのが、「メールとLINEで引き上がる顧客がカニバることはないのか?、結果的に引き上げ率は変わらないのでは?」という質問。
 
弊社が実施した事例だと、メールからの引き上げ率が0.2-0.3ポイント程度下がることも。
しかし他のメディアからの引き上げ率はそのままにLINEからの引き上げ率を1.5-2.5%分上乗せできたケースも多く見られました。
したがって、マイナスに転じる可能性は低く、少なくとも “1-2ポイント前後は引き上げ率がアップする” といえます。
 
最近では「LINEはこまめにチェックするが、仕事以外でメールは見ない」といった方も増えてきています。
そのため、LINEとメールの送り主が同じだったとしてもチャネルを広げることによって、接触できる可能性が高まり、定期購入者の純増が可能です。
 

LINE導入による引き上げ率の変化(モデルケース)
チャネルBeforeAfter
オンライン(メール)10%9.8%
オンライン(LINE)2.5%
オフライン10%10%
合計20%22.3%

 
このモデルケースでは、引き上げ率がトータルで、20%から22.3%へと約1.1倍にアップ
引き上げ率が高まれば、LTVの向上だけでなく、売上も同じように1.1倍アップします。
 
コストがどれくらい増えるのかというと、アカウントの利用料金などの実費は、月間数万円以内におさまることがほとんどです。
 
LINE公式アカウントを活用して引き上げ率を10%アップする方法をまとめました。
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LINE友だちを定期顧客に転換!D2Cで実証済みの施策とKPI

 
では、LINE経由の引き上げを強化するにはどうすればよいかお伝えします。
1つ目に大事なのは、お試し購入者のうち、友だち登録してくれるユーザーの割合を高めること。
 
そして2つ目が、友だち登録したユーザーのうち、定期購入してもらえる割合を高めることです。
それぞれ順番に、効果の出た施策とともに見ていきましょう。
 
 

ポイント1:友だち追加率を高める

 
友だち登録者を最も増やしやすいのが、お試し購入後のサンクスページ。
多くのD2C企業がサンクスページでLINE登録を促していますが、よく見られるのは「LINEに登録する」とシンプルにボタンを設置している方法です。
 
まずは登録したいと思ってもらえるように、誘導ページを見直してみましょう。
たとえば、
「商品のビジュアルがわかるように画像を加えて魅力を伝える」
「お問い合わせが気軽にLINEでできるID連携のメリットを説明する」など。
 
なかでも最も効果があるのは、登録方法がよく分からずに途中で離脱してしまうユーザーを減らすこと。
ハードルになる1つが、友だち登録時に行うことができる「ID連携」。
ID連携とは、ただ友だち追加されただけではわからない登録者の性別・年代・居住地域などのデータを取得する機能です。
 
これらのデータ取得を登録時に許可してもらおうとすると、サンクスページからLINEアプリに移動、さらに認証ボタンを押すなどの複数のステップが必要になります。
ITリテラシーが高くない方には複雑に映ってしまうことも。
 
予めサンクスページの時点でこれから何をすれば登録できるのか、ID連携完了までのステップを図表を交えながら丁寧に説明したところ、離脱率が改善されました。
 

サンクスページの例

サンクスページの例


離脱のきっかけとなる要素を踏まえてサンクスページを改善することで、友だち登録率が2ポイントは上がることが分かってきました。
 
 

ポイント2:友だちの引き上げ率を上げる

 
続いてのポイントは、友だち登録したユーザーを定期購入につなげることです。
そのためにLINEでメッセージを配信していきます。
 
すでに他の施策でステップメールを配信している企業であれば、まずはそのシナリオをLINEでもトレースすることをおすすめしています。
 
たとえば以下のような流れで商品についての理解を深めてもらいます。

  • 3日目‥商品到着を見計らって成分や効能の紹介
  • 5日目‥使い始めの頃に具体的な使い方
  • 7日目‥使い心地のアンケート

LINEのステップ配信のイメージ

LINEのステップ配信のイメージ


最後に「お試し購入した顧客限定で、特別に割引」といった継続利用を促すキャンペーンを行います。
 
メッセージ配信で重要なのは、開封率を高めること。
その開封率を左右するのは、メールの件名にあたる部分、つまりLINEトークリスト一覧に見えるメッセージです。
ここに「無料」「限定」などお得要素を入れると、開封率が高くなる傾向があります
 
次は、メッセージを読んでくれたユーザーにいかに行動してもらうか?です。
メッセージ以外でCVに大きく関わるのは、トーク画面下のキーボードエリアに表示される「リッチメニュー」です。
 
リッチメニューの例

            リッチメニューの例


CVにつながった起点を分析したところ、メッセージ内にあるURLやその他設置した導線よりもリッチメニューからのCVが多くなりました。
 
ステップメールの訴求や内容を置き換えて、LINEならではのポイントを押さえることができれば、友だち登録者からの引き上げ率は、12.5%程度に。
友だち登録率が約20%になるので、トータルでお試し購入者の2.5%前後がLINE経由で引き上がる算段です。
 
仮に新規3000件を獲得している企業で考えてみましょう。
3000件 × 2.5% = 75件を、定期購入に引き上げることができます。
LTV20,000円とすると、LINEの活用で150万円の売上増加が見込めます。
先ほどお伝えしたコスト、実費の数万円を踏まえても、十分採算が合うといえます。
 
LINE公式アカウントを活用して引き上げ率を10%アップする方法をまとめました。
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CRMでのLINE運用は「インパクトが大きいけど、手が回らない‥」

 
D2C企業のCRM担当者とお話していると、「LINEは大事とわかっているけど、手をつけられない」との声もよく伺います。
どうしても新規獲得の優先順位が高くなってしまいがちで、既存顧客へのフォローに人員を割きづらい、というのが現状です。
CRM施策にパワーを割くにしても、ステップメールのテコ入れやDM・同梱物・電話でのフォローの充実など、やるべきことが多く、新しい施策に手を広げにくいという意見も。
 
すでにLINEの運用を始めた企業からは、

  • 画像や動画の制作に工数がかかる
  • テキストだけのメールと違い、デザイナーさんへの画像発注や作業管理が大変
  • 制作会社に依頼しても、PDCAがまわらない。

といったお声があがっています。
 
現状のKPIの目安をお伝えしましたが、今後引き上げ率はさらに高まる余地があると私たちはとらえています。
1つには、LINEのメッセージ配信には変数が多い点が挙げられます。

  • 送るタイミング
  • 本文のクリエイティブフォーマット
  • テキスト
  • 画像や動画

といった選択肢も豊富です。
画像のサイズもバリエーションがあるほか、メッセージと画像の組み合わせの設計まで含めると、考えられるパターンは一般的な広告運用よりも膨大になります。
 
インパクトは大きいですが、上記のような事情から手をつけにくい領域です。
 
そのような実情を受けて、弊社ではLINE公式アカウントの運用を代行するサービスを始めました。
特にCRMでの活用が多く、アカウント作成からクリエイティブ制作、配信、データ分析、ID連携ツールの導入、そして運用のPDCAを回すところまでお任せいただきます。
 
D2Cやサブスクの企業でも、LINE広告に取り組む会社はかなり増えてきましたが、CRMで本格的にLINEを活用できている会社は多くありません。
 
これからもD2Cやサブスク分野のビジネスモデルに沿って、アップセルやクロスセル、定期購入の継続などに取り組んでまいります。
また活用事例が出てきたら、ご共有できればと思います。
 
LINE公式アカウントを活用して引き上げ率を10%アップする方法をまとめました。
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