メディアの通常コンテンツに馴染む記事広告は広告とわかると反応しない顕在層や、ニーズを自覚していない潜在層に刺さるものとしてよく使われるようになりました。
記事広告のメリットや種類を、具体的な事例とともにご紹介します。
売れる記事型広告の作り方を4つのステップに分けて解説しました。
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目次
記事広告とは?
メディアに執筆してもらったものや第三者の視点から記事形式で書かれる広告を記事広告といいます。
一般的に、オフライン・オンラインのメディアともに使われる記事広告ですがここではWEB広告での使われ方について説明します。
参考:【初心者向け】記事広告とは?種類や効果を1から解説
広告とわかると反応しないユーザーを獲得できる記事広告
WEBにおける記事広告とは、商品LPに遷移する前に1つの記事コンテンツを挟むことで深い理解と関心を与えます。
他の広告などよりもじっくりと時間をかけて、「この商品がほしい」という心理を作りだすのが違いです。
あくまでユーザーと同じ視点から伝えることが必要です。
いきなり商品LPで特徴やメリットを押し出すのではなく、まずはユーザーの悩みに焦点をおき寄り添った上で、解決策の1つとして商品を紹介します。
読み物として読んでもらうことで、普段広告とわかると反応しないユーザーも獲得することができます。
参考:記事広告でCVを爆発的に伸ばした通販企業が、低迷期にぶつかった“3つの壁”と乗り越え方
短いキャッチコピーで伝えるリスティング広告などは、
・「△△なあなたへ、500円でお試し無料」
・「安心の老後のためにいますぐ個別相談会を申し込む」
というように瞬時に興味を持ってもらえるような強いコピーが多くみられます。
一方で、記事広告の場合は、ニュースサイトの記事一覧や、アプリの記事コンテンツに
・「〇〇に朗報、△△が話題」
・「〇〇の理由はこれだった!~~の訳とは…?」
といった記事風のタイトルでまずは、気になる・もっと知りたいと感じてもらいます。
そして、記事広告のコンテンツを通してユーザーの購入意欲が高まった段階で商品LPに遷移させることで高いCV率が期待できます。
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記事広告が従来の広告と比べて人気な理由
記事広告は、豊富な情報量と広告感を極力抑えることでユーザーにとって最も嫌悪感を与えにくい広告です。
そのため、ターゲットの趣味趣向と日常の行動を想像してそのターゲットの嗜好性に近しいメディアに出稿すれば、求めているユーザーに刺さるものにすることができます。
たとえば、日焼け止めを購入してもらおうと思ったら”海”など、生活の中で最初にわかりやすく思いつくシーンが浮かんできます。
しかし改めて自社でターゲットを洗い直し、お子さんがいるお母さんに焦点をあてることになったとします。
商材と出稿する記事の例
商材 | 日焼け止め |
---|---|
よく使われるシーン | 海や山、レジャー施設 |
対象顧客 | 子供を持つ母親 |
アプローチ方法 | 子育てや遊び関連の記事への掲載 |
外に遊びに行く際に使ってほしいとなれば、子供関連や遊びのサイトに記事広告を掲載してもらったり、「編集部がおすすめするこの夏行きたいスポット5選」などのコンテンツの最後で日焼け止めについて触れてもらうという流れです。
広告に反応しないユーザーに、日常の情報収集を通して商品に触れてもらえるコンテンツを考えていきましょう。
参考:記事広告で「月間新規1万件」を獲得するための、 PDCAの回し方
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記事広告のメリットとデメリット
メリット1 質の高いCVを獲得できる
限られた情報で顧客を獲得する他のWEB広告と比べると、記事広告の豊富な情報量で伝えることができます。
バナーで興味関心を持ってもらい、記事LPを通してユーザーの視点から訴求をする、ターゲットに対して的確な心理設計をすることができれば納得度が高く、質の高いCVにつなげることが可能です。
メリット2 ニーズが顕在化していない層に届けることができる
記事広告は、掲載するメディアのコンテンツの1つとして表示されます。
そのため、商品の存在を知らなかったとしてもユーザーの気になるポイントをとらえることでクリックにつながり、潜在層にも届けることができます。
デメリット1 ユーザーの期待を裏切らない配慮が必要
ユーザーの目に触れやすくなる効果がある一方で、遷移前と遷移先にギャップを作りすぎないことが求められます。
遷移した記事LPが “いかにも広告です” というような内容だった場合や、メディアのテイストと記事に大きな差があると不快な思いをさせてしまうケースも。
企業や商品のイメージを損なわないためにもユーザーが期待した流れを汲み取り、購入意欲を高める繊細なコンテンツ設計が必要だといえます。
デメリット2 従来の広告と比べて費用がかかる
情報量や視覚的に豊富な伝え方ができるのが記事広告の強みですが、制作には取材の人手や時間が必要になります。
また、バナーと記事の制作だけでなく掲載費用もかかるため、リスティング広告や従来のバナー広告と比べると手軽に始めることは難しいといえます。
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記事広告はインフィード型とレコメンド型の2種類
まず記事広告の活用シーンとしてインフィード型とレコメンド型の2種類にわけることができます。
掲載の仕方によって、扱うメディアや特徴が異なります。
タイムラインや記事欄にコンテンツとして表示されるインフィード型
1つ目は、メディアの通常のコンテンツとコンテンツの間に表示されるインフィード型広告です。
具体的には、
・LINEやTwitterのタイムライン
・Facebookのニュースフィード
・BuzzFeedやNewsPicks、VOGUEの記事一覧
・その他キュレーションメディアや企業のオウンドメディア
にコンテンツの1つとして表示されます。
>ユーザーの興味に合わせて「おすすめ記事」を表示するレコメンド型
2つ目は、記事を読み終わった後に下のほうに次のおすすめとして表示される、レコメンド(レコメンドウィジェット)型広告。
掲載元は、
・Yahoo!ニュースなどに配信されるYahoo!コンテツディスカバリー(YCD)
・産経新聞などに配信されるOutbrain、Taboola
・読売新聞オンラインや女性自身などを取り扱うAkane
などが代表的です。
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インフィード型の特徴と媒体の選び方
インフィード型の特徴は、コンテンツページに表示されるためユーザーの目に触れやすいという点です。
リスティング広告などは検索して貰う必要がありますが、会員数が多いメディアに掲載すればインプレッション数に直結し、ニーズが顕在化していない層にも届けることができます。
注意しなければならないのは入口となるバナーです、
視認性が高くなりますが他のコンテンツと馴染むよう、リスティング広告や通常のバナー広告と異なる訴求や伝え方が必要です。
特定の情報を取得しにきているユーザーではないことを念頭においてアプローチしなければCTRが下がってしまいます。
周りのコンテンツに対して浮かないビジュアル、広告らしいフレーズやオファーをなくし続きが知りたくなるようなテキストが記事広告に誘導する1つのポイントです。
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レコメンド型の特徴と媒体の選び方
レコメンド型は、ユーザーが読み終わった記事との関連性から興味関心が高いと考えられるコンテンツを、メディアが選び表示させるのが特徴です。
インフィード型と同様にターゲティングやセグメントは可能ですが、自動的に親和性の高いユーザーに広告配信を行ってくれます。
AIなどのレコメンドエンジンが最適なユーザーを選びますが、もし商品とマッチするユーザーに表示されても出稿する側が刺さる記事を作ることができていなければ、CVしてもらうことは困難です。
ターゲットの心理や好みをしっかりと把握して、訴求していくことがポイントです。
インフィード型とレコメンド型のどちらも、記事として受け取ってもらえる設計や、ターゲットのことをどれだけ把握できるかなどの分析が欠かせないといえます。
初めて出稿するならどちらがおすすめ?
レコメンド型とインフィード型、初めて広告出稿する企業におすすめできるのはインフィード型。
記事下に表示されるレコメンド型は出稿額が少ない場合、一定のCTRがないと露出量が減ってしまう傾向があります。
一方でインフィード型は、露出量の影響を大きく受けないため少額の出稿でも表示されCTRが低くてもCVRの担保が可能です。
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価格帯
リスティング広告と比べ情報量が多く、動画広告よりも費用が抑えることができます。
記事広告の制作とメディアの掲載、それぞれにかかる費用を具体的な例とともにご紹介します。
記事広告の制作費用
記事広告の制作は、掲載先に商品を知ってもらうための取材や構成によっては撮影が必要になるなど、人手がかかるものです。
30万円ほどで制作できることもありますが、調査費などユーザーが求める情報にしていくためには100万円以上となるケースもあります。
バナー広告やリスティング広告よりも費用がかかりますが、他媒体と合わせて活用することで費用対効果を合わせることが可能に。
たとえば、
・バナー広告で認知を獲得して、記事広告で商品理解を深めてもらう
・ニーズはあったが、広告を避け今までCVしなかった層に見てもらう
など記事広告単体ではなく、顧客のフェーズごとにアプローチ方法を変えていくのがおすすめです。
メディアへの掲載費用
掲載費用は、メディアによりかなり異なり動画にするか静止画にするかによっても単価が変わってきます。
最初に作成したLPで広く一気に出稿するのではなく、細かいテストを繰り返しながらブラッシュアップしていくことが最終的にCPAを合わせるコツです。
必要なミニマムの費用は一概にはいえないため、随時代理店や掲載先に問い合わせることをおすすめします。
掲載費用を無駄にしないためにも、自社の商品の理解して、嗜好性のあったターゲットに表示される確率が高い媒体を見つけることが重要です。
また、記事広告はインプレッション課金型と、クリック課金型の2種類があります。
インプレッション課金は、記事広告遷移前のバナーがどれくらい見られたか、で費用が決まります。
インプレッション数はPV数といわれることもあります。
主に認知を目的とする場合、インプレッション課金のほうが向いていると考えられますが今はCVを目的として、クリック課金で出稿する企業が多い傾向です。
クリック課金の場合、どれだけ視認されても費用は発生しません。
記事LPに遷移してもらって初めて課金される仕組みのため、遷移数や商品購入数といった、CVを重視している際に選択されるケースがほとんどです。
記事広告の2種類の費用形態
インプレッション型 | クリック課金型 | |
---|---|---|
課金のタイミング | バナーの視認 | 記事のクリック |
目的 | 商品自体の認知 | LPへのCV |
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CV件数が10倍に、記事広告の事例
費用をかけて作成した記事広告、どれほどの効果があるのか。
健康食品・化粧品の企業の事例を2つご紹介します。
事例1 健康食品企業
ある健康食品企業では、CPO13,000円を維持した状態でCV件数が10倍に増加しました。
その後、月間の広告費を500万円から約5,000万円まで一気に増やしましたが、効率を落とすことなく獲得することができました。
事例2 化粧品企業
化粧品企業では、月間の広告費を1,000万円から2,500万円に。
大幅に広告費を増やしましたが、CPAは4,000円から4,500円と費用対効果を維持して拡大することができました。
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よくある質問、ネイティブ広告・タイアップ広告との違いは?
最後に、初めて記事広告について学ぶ方が混同しがちな記事広告やネイティブ広告、タイアップ広告との違いや言葉の意味を解説します。
タイアップ広告とは
“協力”することをタイアップといい、広告出稿主がメディアや芸能人やインフルエンサーなどと協力して制作した広告が「タイアップ広告」といわれています。
タイアップ広告は記事広告と同義といわれることもありますが、厳密には異なります。
冒頭でお伝えしたように記事広告とは、第三者やメディアの目線から書かれた ”記事風” の広告です。
掲載先のメディアから、体験レポートやインタビュー形式で取材してもらい作成された記事は「タイアップ広告」に該当しますが、記事広告がすべて自社以外によって作られているわけではありません。
そのため必ずしもタイアップ広告=記事広告、ではないといえます。
ネイティブ広告とは
ネイティブ広告(ネイティブアド)とは、メディアに馴染むように工夫し、普段掲載されている記事コンテンツの1つとして見てもらえるように作られた広告のことです。
これらの手法をまとめて、ネイティブ広告といっています。
つまり、記事広告はネイティブ広告の具体的な手段の1つです。
ネイティブ広告は他にも、
・リスティング広告などの検索連動型
・ECまたは情報サイトの検索結果上位に表示するプロモートリスティング型
・サイトの広告枠にコンテンツ形式で配信するインアド型
・LINEの企業スタンプなどのカスタム型
などがあります。
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まとめ
記事広告については、WEB上で記事広告が流行り始めた当時に1度取り上げたことがあります。
参考:なぜ「記事型」広告が伸びている?CPAを維持して、直接CVを拡大できる理由
3年ほど経ちましたが、今も多くの企業が取り組まれているため記事広告を始めるのはまだまだ遅くないといえます。
一方で、記事広告の途中でアンケートを組み込んだり動画を挟むといった、”記事×アンケート”、”記事×動画”などの新しい試みをされるケースも出てきています。
記事広告の特徴を理解して、他のメディアとかけ合わせながら効率のよい獲得につなげていただければ幸いです。
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