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LINEスタンプは採算が合う!?友だち100万人以上を獲得して、新規顧客に引き上げた事例から

LINE公式アカウントの友だちが“新規顧客に転換する”仕組みができたら、続いて検討したいのが、友だちをどのように増やすか?です。

最近では、「LINEスタンプ」を活用して、100万人単位で友だちを獲得する事例がD2Cでも出てきました。無料・有料のメニューで友だちを増やす方法を説明の上、具体的な方法や費用対効果が合いやすい商材・ブランドなど、事例をもとに解説します。

サムネイル_LINEスタンプ×友だち獲得

 
 

新規獲得チャネルとして育てるなら、LINE有料メニューを活用

 
LINE公式アカウントを新規獲得チャネルとして育てていくなら検討したいのが、「友だち追加広告」や「LINEスタンプ」など、LINE社が提供する有料のメニューです。
 
もちろん、無料で友だちを増やしていくことも可能です。

  • ECサイトに「友だちに追加する」ボタンを置く
  • SNSでフォロワーに告知する
  • LP離脱時にポップアップを用意する

といった方法や、既存顧客向けであればメールや同梱物、購入完了画面を活用してLINE公式アカウントに誘導する施策も有効です。
 
このように様々なところに導線を引けば、無料でも増やすことができます。ただ、大きなブランドでも月間数百人から数千人ほどと、短期間で大幅に増やすのは困難です。
 
そこで、有料のメニューを活用します。
 

D2Cでよく使われる友だち獲得チャネル
分類施策名獲得件数費用CPFブロック率
無料自社の顧客接点月間数十人〜数千人基本的には無料無料20-30%?(仮)
有料友だち追加広告※費用とCPFしだい月xx円〜(運用型広告)200〜500円前後30-50%前後
スタンプ1回数十万人〜100万人単位1回3,000万円30〜200円前後60-70%前後

 
特に候補に挙がりやすいのが、友だち追加広告(CPF広告)
 
LINE公式アカウントあるいはLINE広告の管理画面から出稿することができる運用型広告で、1日あたり1円からスタートできます。友だち獲得単価(CPF/Cost Per Friends)に換算すると、200-500円ほどです。
 
続いて挙げられるのは、LINEスタンプ配布のメニューです。
 
「友だちに追加すれば、スタンプをダウンロードできる」ので、多くのユーザーを集客することができます。一方、スタンプ目当てで友だち登録するユーザーも多いので、アカウント登録時点では商品への興味が薄く、ブロック率が高い傾向にあります。
 
1回あたりの実施費用は友だち追加広告よりかかります。しかし、友だち獲得単価に置き換えると20〜50円程度となり、最終的な獲得単価は安くおさえることが可能です。
 
 

スタンプから、100万人以上の友だちを獲得した事例も

 
このスタンプ配布は一度に多額の初期投資が必要であること、すぐには直接のCVを見込みにくいことから、D2Cではあまり活用されていませんでした。主に、大企業による認知度アップやブランディング目的でのプロモーションで使われてきたメニューです。
 
しかし最近では、D2Cなどでの新規顧客獲得を目的にしても、長期的には採算が合う目算が立つようになってきました。
 
 

ポイント1:友だち獲得単価(CPF)を下げる

 
獲得単価を今までよりもおさえて友だち獲得できる事例が出てきました。
 
ダウンロードされやすい需要が高いスタンプかどうかは、季節性が大きく関係します。お正月なら「あけましておめでとう」、バレンタインや新生活、暑中見舞い、クリスマスなどの挨拶をスタンプで送る人も増えてきました。
 
そのため、イベントや季節に合わせて魅力的なスタンプを作れば、ダウンロードするユーザーを400万人以上集められ、友だち獲得単価(CPF)を5円まで下げられることも
 
さらに、LINEスタンプのダウンロードをオファーにした広告もLINEで配信可能です。
 
友だち獲得単価に換算すると、10円以下で友だちを集められる事例も出てきました。ブロックするユーザーを除いたとしても、20-30円の獲得単価でトータル100万人以上の友だちを追加できました
 
LINEスタンプのDLをオファーにした広告
 
 

ポイント2:シナリオの改善

 
スタンプのダウンロードで友だちになったユーザーには、まずウェルカムメッセージを配信。そこからでも数百人が購入しますが、それだけでは採算は合いません。
 
前回の記事でも述べたように、開封率が最も高い登録直後に、アンケートや診断系のコンテンツを配信して悩みや関心、性別や年代など回答してもらいます。その回答に応じて顧客をセグメントして、悩みや関心に沿うようなメッセージを配信していくことでブロック率が低下します。
 
一斉配信を続けると、従量課金の配信費用が大きくなってしまい採算を合わせるのがより難しくなります。しかし、ユーザーをセグメントすることで、無駄打ちを減らして配信費用を抑えられます。また、ユーザーに合ったメッセージを配信することでCV率もアップします
 
すなわち、

  • 友だち獲得単価を下げる仕掛け
  • 獲得した友だちに効率よく新規顧客に引き上げる仕組み

この2つを揃えることで、スタンプからでも新規顧客の獲得効率を合わせられる目処が立ってきました。
 

LINE公式アカウントで毎月100CV!効果が出た施策3選
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短期ではROIが合いづらいが、長期でLINEにフルファネルで注力するなら

 
このように、友だち追加広告やLINEスタンプなどを活用して、新規顧客獲得に至るまでの仕組みを作れるようになってきました。
 
では、費用対効果が合うのか?というと、現時点では採算が合うのは一部に限られます。今のところ多くの場合では、WEB広告から直接CVを獲得した方がCPAは抑えられます。
 
また、前回の記事でも述べたように、SKUが多いブランドはメッセージ配信する中でいずれかの商材にマッチする確率が高まりますが、単品型だとその方法は難しいでしょう。SKUが多いブランドでも、購入までのリードタイムが長い場合、友だちになってもらうコストが先にかかるため、短期間でのCPAは高くつきやすくなります。
 
しかし、メッセージ配信を通じて商品について啓蒙していき関係性を作ることで、見込み客を育成できるのはLINE公式アカウントの特徴です。長期的にCPAをおさえられると考えています。
 
“お悩み商品”ではなく、「ベネフィットが直感的にわかりづらい」「情報に触れるなか購入意欲が形成される」といったように、すぐには売れにくい、ニーズの顕在化までに時間がかかる商品の場合は、1年間など長期間で見た時に費用対効果が合ってくるといえます。
 
またチャットによるアンケートや診断コンテンツなどで、顧客データを取得できるのもポイントです。CRM施策を展開していくうえで、そのお客様に合った提案をしやすくなります。新規から既存まで一貫したコミュニケーションをとりたい場合は、LINE公式アカウントの活用は適しているといえます。
 
LINE公式アカウント支援
 
さらにバナーや動画といった広告には反応しにくいユーザーを、スタンプなど通じて獲得できるというメリットもあります。「デジタル広告では、ターゲット層を獲り尽くした」と感じていた企業でも、顧客層を広げられた例も出てきました。
 
運用型広告からのCPAが高騰しているなか、「特定のチャネルに依存したくない」「LINEからの販売を強化したい」というD2C企業さまは、トライしてみてはいかがでしょうか。

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