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パーソナライズDM、EC通販企業は導入すべき?商材や業態など、費用対効果が合う3つの条件

EC通販、特にアパレルなど多品種小ロット型の業態で、最近注目されている「パーソナライズDM」。

メールやアプリだけではアプローチしきれない顧客に対し、MAツールなどのデジタルマーケティングやWEB解析で取得した情報をもとに、最適化されたDMを発送するというCRM施策の一つです。

ここ数年、この手法を用いて高いレスポンスを獲得する事例が増えてきました。

そこで、今回はパーソナライズDMの概要やメリット・デメリット、費用対効果が合う商材・業態や企業のタイプなどを解説します。

パーソナライズDMとは?顧客ごとに、クリエイティブとタイミングを最適化

 
パーソナライズDMとは、DMのクリエイティブ(コンテンツ)やタイミングを、お客さまごとに「パーソナライズ(最適化)」して制作・送付するDMのことです。
 
 

「カゴ落ちメール」をアナログでも送ると・・

 
たとえば、多くのEC通販企業が導入している「カゴ落ちDM」が分かりやすいかもしれません。
 
カゴ落ちへの対策としては、多くのEC企業において、カートに商品を追加し離脱したお客さまに購入を呼びかける「カゴ落ちメール」の配信を行っていることでしょう。
 
そこで、たとえば「カゴ落ちメール」を3回送信しても反応しなかったお客さまに、パーソナライズDMを郵送で送付するというシナリオを組むのです。
 

パーソナライズDMの対象顧客と施策の組合せ

パーソナライズDMの対象顧客と施策の組合せ


 
カゴ落ちDMのクリエイティブのメインは、そのお客さまがカートに入れた商品。そして発送タイミングは「離脱してから○日後」など、購入意欲が高まっているうちにDMを送付します。
 
このように、クリエイティブとタイミングを最適化することによって、パーソナライズDMは5%前後という高いレスポンス率を実現するCRM施策となります。
 
他にも、2回目リピートの促進や休眠顧客の掘り起こし、定期解約後の復活など、課題に応じて、タイミングやクリエイティブを最適化してDMを送付することができます。
 
 →詳細はこちらをご覧ください。パーソナライズDMで、レスポンス率10%以上も!“鉄板”施策3選とROIの目安
 
 

データ連携からクリエイティブ生成、発送までの流れ

 
このパーソナライズDMの実用化の背景には、デジタル印刷技術やマーケティングオートメーション(MA)の普及など、ITテクノロジーの発達がありました。
 
現在、アパレルECや総合通販の大手企業を中心に導入が進みつつある段階です。
 

パーソナライズDMの送付ソリューション「Re;p」(リップ)の仕組み

パーソナライズDMの送付ソリューション「Re;p」(リップ)の仕組み


 
私たちファインドスターも、2018年からパーソナライズDM発送サービス「Re;p」(リップ)を提供しています。
 
「Re;p」は、印刷テクノロジーに強みを持つ「株式会社グーフ」と共同で開発し、EC通販企業を中心に活用いただいています。
 
データ連携から印刷・発送まで、3つのステップ

データ連携から印刷・発送まで、3つのステップ


 
 

なぜデジタル全盛時代に、アナログ(DM)が注目されるのか?

 
このパーソナライズDM、なぜ今注目されているのでしょうか?
 
「デジタル全盛」の時代に、紙のDMに乗り出すEC通販企業が増えています。
その背景には、「デジタルだけではアプローチできない」顧客が少なからずいるという事象があります。
 
 

メールやLINE、アプリだけでは、顧客の半数以上に“無視される”

 
MAやアプリ、LINEにチャットなど、テクノロジーの進化に伴い、新たなマーケティングツールが誕生。
EC通販でも、 マーケティングプロセスの自動化を進める企業が急速に増えています。
 
一方で、「デジタル施策を行う企業は増加しているものの、成果を実感している企業は増えていない」というデータもあります。
 
EC通販では、一般的なメルマガの開封率が10%以下となり、「メールが効かなくなった」と実感している企業も多いでしょう。
 

デジタル施策の実施状況と満足度

デジタル施策の実施状況と満足度


 
多くの企業がLINE(LINE@/公式アカウント)やアプリなど、代替となるチャネルを開発していますが、それらを合わせても、デジタルでリーチできる既存顧客は、全体の約40~50%というデータもあります。
 
つまり、デジタルのみで顧客とコミュニケーションを取っている場合、半数以上の既存顧客にアプローチできていない(“無視される”)ということです。
これが、売上の機会損失につながっていることは言うまでもありません。
 
 

従来のDMに、デジタルで得られる顧客データを連携

 
「デジタルだけでは、リーチできない」ということは、裏を返せば「アナログ施策によって売上の発生を見込める顧客の母数が一定以上ある」ということ。
 
最も代表的なアナログ施策が、ダイレクトメール(DM)です。
 
DMの一番のメリットは、開封率の高さ。
自分宛てのDMの閲覧率は「74.3%」(出典:2018年「DMメディア実態調査」一般社団法人日本ダイレクトメール協会)というデータも。
そのため、メールと比較してレスポンス率の高さを実感している企業も多いはずです。
 
しかし、アナログ施策は、デジタル施策と比べてコストが高いというデメリットがあります。
DMやカタログを、全ての顧客に対して一律のクリエイティブやタイミングで送ると、業種や顧客層によっては費用対効果が見合わない場合があるのです。
 
そこで、DMが持つ本来の強みにITテクノロジーを掛け合わせて、デジタルから取得できる行動履歴に基づきDMを発送するパーソナライズDMという手法が登場しました。
 

従来のDMとパーソナライズDMの違い

従来のDMとパーソナライズDMの違い


 
従来のDMとは異なり、デジタル(EC)で得られた顧客の購入・行動データを、アナログの施策(DM)にタイムリーに連携
顧客一人ひとりのニーズに合ったクリエイティブのDMを発送します。
 
メールやLINEなどデジタル中心のCRM施策に、アナログのアプローチを加えることで、デジタルではリーチできなかった顧客をカバー。
売上を最大化するEC通販企業が登場しているのです。
 
 

パーソナライズDMの費用対効果が合う、3つの条件

 
このように、大きなメリットがあるパーソナライズDMも、すべての業種において費用対効果が見合うわけではありません。
現在では、アパレルECを中心に普及しつつある段階です。
 
導入にあたり、二の足を踏まれがちなのが、1通あたり150円(ハガキサイズ)が水準である送付費用です。
その分の投資を売上から回収できるかどうかは、業態や商材、企業特性などの条件の違いにもよります。
 
パーソナライズDM施策の導入に適している、3つの条件をご紹介します。
 
 

条件1:多品種小ロットを販売する業態

 
「パーソナライズ」を活用してレスポンス率を高めるための両輪が、クリエイティブ(コンテンツ)とタイミングです。
この2つがうまく組み合わさったとき、従来の一斉送信のDMと比べて、レスポンス率が大幅に高まりやすくなっています。
 
ここで注意すべきは、販売している商品が1種類に近い業態では、「クリエイティブの最適化」において、商品というキラーコンテンツが活きづらい、という傾向。
 
たとえば、単品通販のような業態では「初回購入から10日後に、リピート促進のDMを送付」といった「タイミングの最適化」がすでに高度に実現されています。
その場合、パーソナライズ・ツールを導入せず、現在の施策を継続した方が効率が良いこともあります。
 
逆に、アパレルのように多品種小ロット型のEC通販では、「商品Aをお気に入り登録した顧客には、商品AのDMを送る」など、商品情報を活用したクリエイティブの差別化が機能しやすく、パーソナライズDMのメリットが大きくなるのです。
 
 

条件2:平均単価が数千円以上の商材

 
多品種小ロットのEC通販なら、日用品やオフィス用品、雑貨などもあります。
しかしこれらの商材において、パーソナライズDMは効果を発揮しにくいのです。
 
なぜなら、これらの商材は平均購入単価がたとえば「2,000〜3,000円」など相対的に低くなりがちです。
その場合、レスポンス率が高まっても、送付コストの高さをカバーするだけの売上を確保できず、ROIが低くなってしまいます。
 
たとえばアパレルでは、送料無料のバーなどの関係で、平均購入単価が6,000円〜10,000円程度に落ち着く企業が多いでしょう。
現状では、平均購入単価で数千円以上がパーソナライズDMの費用対効果が合うラインといわれています。
 
 

条件3:事業規模が大きく、デジタル投資をしてきた企業

 
こちらの記事の最後でも詳しく述べていますが、パーソナライズDMで注意すべきは、デジタルをアナログに置き換えようとしないことです。
 
メールやLINE、アプリなどデジタル施策は、ほぼコストゼロ(固定費のみ)で既存顧客全体にアプローチできます。
したがって、アパレルなど多品種小ロットのEC通販では、メールに加えLINE@やアプリの運用、それらを統合的に行うためのMAツールの導入などに先に取り組んだ方が、費用対効果が高い場合が多いのです。
 
たとえば、まずカゴ落ちメールやお気に入り登録者への送信、2回目のリピート施策など、「鉄板」と呼ばれるデジタル施策をやり込みます。
その上でデジタルでは反応しない顧客からレスポンスを得ることで、売上を上げられるところにパーソナライズDMの価値があります。
 
ちなみに、パーソナライズDMに取り組むためには、その稼働工数や費用も含めて検討すると、レスポンスの絶対数から逆算し、一定以上の顧客数が必要になります。
すなわち、高い費用対効果が期待できるのは、「年商数十億円以上」など事業規模が大きく、デジタルに人材・費用とも投資をしてきた企業ということになるのです。
 
 

まとめ

 
最後にご紹介した、パーソナライズDM施策の導入に適している3つの条件。
これらに当てはまる企業は、言い換えれば、デジタルとアナログの融合によって、売上アップの効果を得やすい企業ということです。
 
デジタル施策に行き詰まりを感じている企業や、成長志向の強い企業は、ぜひパーソナライズDMにチャレンジしてみてください。

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