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広告の「オファー」とは?通販・ECの活用事例から読み解く

「お試しセット」や「送料無料」、「プレゼント」に「返金保証」。通販やECをはじめとしたダイレクトマーケティングの世界では、広告を見たお客様に“今”“ここで”買ってもらうための武器として、オファー(特典)が活用されています。オファーの種類や活用事例、その背後にある心理効果について解説します。

複数個の購入を促すオファーの例

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なぜ「オファー」を用意すると、広告のレスポンスが上がるのか?

 

通販やECのマーケティングでは、広告を見た方やWEBサイトを訪問した方に、“今”“ここで”で注文や申し込みをしてもらうことが重視されています。

 

なぜなら「また検討しよう」と購入をやめてしまった方が、再度訪問して購入してくれる確率は非常に低いことが、経験的に知られているからです。

 

しかしお客様が初めて見た商品を購入まで決心するには、さまざまな迷いや不安がともないます。
そこでお客様に「今買おう」と決心してもらうべく、背中を押す重要な役割を担うのが「オファー」(特典)です。

 

 

たとえば化粧品の広告を見て、ランディングページ(LP)を訪れたお客様。

 

商品(4,200円)を欲しいと思いつつ、なかなか踏ん切りがつきません。
「値段も安くはないし・・」「本当に効果があるのかな」「私の肌に合うかどうか・・?」「他のサイトの方にもっと良い商品があるかもしれないし」といった迷いや不安が浮かんできて、購入をためらっています。

 

そこでページの最後に載っていたのが、980円の「トライアルセット」。
これなら値段が安いので、気軽に試してみることができます。

 

さらに、この広告から訪問した方限定で、「送料無料」、3日後まではキャンペーン期間中で、化粧ポーチのプレゼントも付いていたとしましょう。
こうすると、今このタイミングで申し込むのが「お得」、逆に言えば改めてサイトを訪れて購入すると損をしてしまうのです。

 

 

つまりオファーとは、「顧客の行動を促すために、販売側が提示する魅力的な特典」と定義できます。

 

通販やECをはじめとしてダイレクトマーケティングを通じて販売する企業にとっては、このオファーを工夫することによって、WEBサイトのコンバージョン率や広告のレスポンス率を大きく高められるのです。

 

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通販EC業界で活用されるオファー事例、代表的な3種類

 

このオファーですが、先ほど例に挙げた「お試し」をはじめとして、たくさんの種類が開発されてきました。
研究・活用が進んでいる通販EC業界で代表的なオファーを、3種類に分類して押さえておきましょう。

 

 

種類1:お試し系

 

先ほどの例のように、はじめから本商品を購入するのは躊躇してしまうお客様も。

 

そこでハードルを下げるために、「お試し 10日分」や「1ヶ月間トライアル」「サンプル」といったセットを、初めてのお客様限定で用意します。

 

価格は、お試し系オファーが最もよく活用される化粧品・健康食品など単品リピート通販では、「500円」といったワンコインや「1,980円」など2,000〜3,000円以内が一般的です。
なかには「無料サンプル」や「無料モニター」など、“無料“を武器にレスポンスの母数を増やす戦術をとる会社もあります。

 

化粧品のトライアルセットのイメージ

化粧品のトライアルセットのイメージ

 

お試しオファーを申し込んだ見込み客に、メールやDMを送って本商品の購入や定期購入を促す、「引き上げ」のCRM施策を合わせて準備します。

 

 

種類2:割引系

 

お試しオファーを用意せずにハードルを下げるなら、「割引」の活用が一般的です。

 

たとえば「初回限定割引」ということで、本商品を「半額」や「4,000円→1,980円」と安価に購入できるようにします。

 

「まとめ買い」を促進するために、「3個セットで買えば、2,000円引き」といったように、お得感をつけるオファーも見られます。
他にも、継続的な購入(定期購入)を条件に、初回を「500円」や「980円」など低価格で販売する広告も見られます。

 

複数個の購入を促すオファーの例

複数個の購入を促すオファーの例

 

1回目から顧客単価を高めたい、またはリピート購入してくれるお客様を集めたい場合などに使われます。

 

 

種類3:プレゼント系

 

割引ではなく、プレゼントをインセンティブにする例もあります。

 

基礎化粧品なら「化粧ポーチ」や、歩行に悩む高齢者向けの健康食品なら「膝サポーター」といったように、見込み客がほしがりそうなグッズを特典として進呈するのが一般的です。
また「2個購入いただいた方には、さらに1個プレゼント」と、“おまけ”のように個数を増やす広告も見られます。

 

「送料無料」や「決済手数料無料」も、見せ方によってはプレゼントの要素にできるでしょう。
ジャパネットたかたが「送料は、ジャパネットたかたが負担します」と強調しているのは有名です。

 

 

それぞれのオファーを組み合わせて活用

 

代表的なオファーの種類を並べましたが、実際の広告ではこれらの要素が組み合わせて表示されます。
たとえばお試しセットにプレゼントを付けたり、お試しと本商品(割引)を並べたうえで電話注文でアップセルしたりなど、応用する方法はいくつもあります。

 

その他にも、「期間の限定」(例:本日から3日間限定)や「個数の制限」(お1家族様3個まで)、「返金保証」(例:ご満足いただけなかったら代金はお返しします)なども組み合わせ可能です。

 

それぞれのオファーについて詳しくは、「通販広告でよく見るオファー、9種類を解説-「無料サンプル」「定期割引」など-」によくまとまっているので、ご覧になってください。

 
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他社の“マネ”ではなく、お客様の“心を動かす”メカニズムを理解

 

最後に、これらのオファーを売上アップのために活用する方法を考えましょう。

 

「最近、どんなオファーが流行っていますか?」
「他社がこのオファーで売れているらしいので、うちも取り入れたいです」

 

といった相談をいただくこともありますが、単純にマネをするだけでは成果をあげるのは難しいでしょう。
商品の特長や価格、顧客層、リピートの仕組みといったさまざまな要素によって、有効なオファーは異なるからです。

 

オファーには、決められた“正解”はありません。
自社に有効なオリジナルのオファーを組み立てていくために大事なのは、それぞれのオファーが機能している要因となっている、心理的な効果を理解することです。

 

 

心理効果1:希少性をリアリティをもって伝える

 

たとえば1つ目の章でも例に挙げたように、お客様の行動へと背中を押すのは、「ここでしか買えない!」「今買わないと損」といった“緊急性”や“希少性”です。

 

「貴重な商品だ」「買うに値する」というシグナルを、「煽られている」「後でも買えるんでしょう」と感じさせないよう、いかにリアリティと信頼性をもって演出するか?を各社とも工夫しています。

 

(参考)「希少性の原理」を応用した、テレビ通販の“絶妙の演出”とは?

 

 

心理効果2:コミットメントを生むトリガーを埋め込む

 

また、「初回無料」などハードルの低いオファーで見込み客を集めても、リピートしてもらえなければ収益には貢献しません

 

そこで重要なのが、有料の本商品や定期コースへの橋渡しをスムーズにできるように、“コミットメント”を生むようなトリガーを埋め込んでおくこと。
たとえば、「返金保証」では“保有効果”という心理効果が活用されています。

 

(参考)「『返金保証』への申込み者が少ないワケ

 

 

それぞれのオファーが、「なぜ人々の心を動かすのか?」のメカニズムをぜひ理解してみましょう。
このブログでは、さまざまなオファーの事例やノウハウ、背景にある心理メカニズムを解説していますので、興味のある方はご覧になってください。
 
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