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クロスセル活用戦略は、商品ごとに異なる -化粧品・健康食品通販の事例から-

1つ商品を買ってもらった顧客に、さらに別の商品も薦めることで、売上を高めるクロスセル。化粧品や健康食品など「単品リピート通販」と呼ばれる業態では、どのように活用されているでしょうか?それぞれの活用戦略の違いを、成功事例とともに解説します。

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化粧品は、「ライン」で揃えてもらう戦略

 

化粧品には、洗顔料や化粧水、美容液、保湿クリーム、美容マスク、ファンデーションなどさまざまな種類があります。
どれか1つを買って気に入ってもらったら、「ライン」で揃えてもらえるように促していくのが、通販化粧品会社の戦略として一般的です。

 

 

お試し顧客に、クリームと化粧水のセット買いを提案

 

ある化粧品会社のお試し商品(クリーム)を初めて購入したところ、届いたDMでは、クリームと化粧水の両方が表示されていました。
クリームを使って気にいってもらった方に、期間限定の割引価格も合わせて、化粧水とのセット買いでクロスセルを狙う戦略でしょう。

 

(参考)「選択肢を絞る ―お試し商品からの引き上げで「迷わせない」設計1―」

 

 

クレンジングと洗顔のセット買いを、初回同梱物で

 

別の化粧品会社では、広告で販売するエントリー商品としてはクレンジングを押し出しつつ、初回の購入時に届いた同梱チラシでは洗顔用ゲルを薦めています

 

洗顔用のセットとして、この2点を期間限定の割引価格で販売。
また既存顧客向けの会報誌を充実させて、クリームやローションなども合わせて買ってもらおうという戦術をとっています。

 

 

データ分析でも、LTVのアップが実証

このようにセット買いを促す施策が効果的か否か?は、LTVの変化によって判断します。

 

ある化粧品会社では、商品を購入してから3回目の顧客に別商品を買ってもらえると、LTVが大きく高まることが顧客データを分析して判明しました。
そのため、2回目に購入した顧客には、同梱物やDMなどで別商品を薦めるコミュニケーションを徹底しています

 

(参考)「顧客の購入パターンを分析して、LTVアップの“分岐点”が判明」

 

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健康食品では、定期顧客向けのクロスセルも

 

健康食品では、1つの商品を買い続ける「単品購入」が主流のため、「クロスセルは難しい」と言われてきましたが、最近では成功事例が増えています。

 

定期顧客のように、継続的に購入していてロイヤルティが高い顧客にはクロスセルが有効なのは、商品の良さを既に実感して会社を信頼している顧客が多いため、別の商品を薦められても頷いてくれる確率が高いからです。

 

 

定期同梱物、悩みの“掘り起こし”をフローチャート形式で

 

たとえば、定期コース会員などの既存顧客へバックエンド商品を販売する企業もあります。

 

定期顧客向けに商品発送時に同梱するチラシで、「○○に悩んでいる」「○○をしたい」などにYes/Noで答えてもらい、「そんなあなたにお薦めなのは、△△(商品名)」とフローチャートを作成。
お客様の悩みに応じて、別の商品をお薦めしたところ、通常のレスポンスの1.2~1.3倍となりました。

 

(参考)「健康食品のクロスセル、定期会員への同梱物での成功事例」

 

 

定期購入後に、ステップメールで別商品をアピール

 

ある健康食品会社では、お試し商品(商品A)を購入してから定期購入を申し込むまでは、ステップメールで商品Aをくり返しアピールしていました。
定期購入の申し込み後には、別のステップメールが届くようになり、今度は商品Bについて解説しています。

 

定期申し込み後の商品に同梱されていたチラシでも、商品Bについて書かれていました。
お試し商品→定期引き上げ→クロスセルという流れで、階段をのぼってもらおうという戦略を一貫してとっているのでしょう。

 

このようにリピート顧客へのクロスセルが成功すれば、LTVをぐんと高められます。

 

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商品や業態によって、クロスセル活用戦略は異なる

 

これまで化粧品・健康食品通販の事例を解説してきましたが、商品や業態によってクロスセルの活用戦略はそれぞれです。

 

たとえばAmazonをはじめとした総合通販やZOZOTOWNなどのアパレルECでは、「レコメンド」機能をクロスセルに活用していますね。
「この商品を購入したお客様は、この商品も購入しています」や「この商品もよく見ています」といったオススメを自動的に表示することで、ついで買いを促す戦略です。

 

先ほど事例で述べたように、単品リピート通販では商品の種類が少ないため、販売側がクロスセルする商品を決めてお客様に提案するのが有効です。
一方、取り扱い点数が多いショップの場合は、自動的にオススメする仕組みを作るのが有効でしょう。

 

※単品リピート通販と総合通販の違いは、こちらの記事をご参照ください。

 

 

このようにクロスセルが有効なタイミングや方法などは、業態や商品によって異なります。

 

あなたの商品では、どのようにクロスセルを取り入れていけばよいでしょうか?
クロスセルの活用戦略を考えられるうえで、今回の記事が役に立てれば嬉しく思っています。
 
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