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「インスタ映え」は、売上につながるの?単品通販の Instagram活用、3つの効果と課題

ソーシャルメディアのなかでも急速に存在感を増しているのがInstagram(インスタグラム)です。2017年に「インスタ映え」が流行語になり、若い女性を中心に「欲しいモノに出会う」「買いたい商品を調べる」といった消費行動と結びついた使い方が広がっています。

単品リピート通販企業は、Instagramをどのように活用すべきでしょうか。さらにInstagram戦略ではどのような効果を目指せばよいのか。Instagram活用の効果と課題をお伝えします。

急速に進むインスタ活用、なぜ通販企業は“二の足を踏む”?

 

Instagramを活用したPRや販促の事例が、特に若年女性向け商品で急速に増えています。「Instagramで投稿されている商品のなかで、購入したことがあるものは?」というアンケートでは、美容や食品、ファッション関連などが上位にあがりました。

 

「インスタで見かけたかわいい商品を探す」「フォローしている人が投稿していたモノを買う」といった消費行動が広まっています。
BtoCのソーシャルメディア活用では、LINEやFacebookに並ぶほど、Instagramの存在感が高まっています。
 

Instagramのユーザーは約2,000万人で、人口のカバー率では約12%です。この数字はLINE、Facebook、Twitterと比べて特に高いわけではありません。

 

しかし、Instagramの魅力は約85%というアクティブ率の高さです。ユーザーはかなり活発にInstagramを利用しています。
(出典:「2018年3月更新! 11のソーシャルメディア最新動向データまとめ」)

 

一方、化粧品や健康食品などを扱う単品リピート通販業界では、まだInstagramに本腰を入れて取り組む企業は多くありません。
なぜ単品リピート通販の担当者は、Instagramの活用に二の足を踏むのでしょうか。単品リピート通販の担当者から、よくご質問いただく疑問点をお伝えします。

 
 

疑問1:ユーザーのほとんどは、若年層?

 

Instagramのユーザーで最も多い年代層は20代です。次いで30代、40代と続きます。そしてボリュームゾーンの20-30代では、女性の比率が60%以上。
 

性・年齢別ユーザー数

 

一方、単品リピート通販企業は、40代以上の中高年をメインの顧客層にしていることが多く、単品リピート通販企業の担当者は「うちの顧客層とInstagramは相性がよくないのではないか?」という感触を抱くようです。

 

ところが、最近のInstagramユーザーは、40~50代が増加傾向にあり、また男性のユーザーも増えています。
もはやInstagramは、「若い女性だけで流行っているSNS」とは言えなくなってきたのです。

 

さらに、Instagramで販促をする商品も様変わりしてきました。
例えば健康美容関連ではコスメだけでなく、単品リピート通販でも扱うことが多い、美容サプリやダイエット食品、シャンプーなどにも広がっています。

 

いまやInstagramを使った商品PRは主な顧客層が30~50代など、
シニア層以外の商品を扱う単品リピート通販でも活用される事例が増えてきたのです。

Instagramに投稿された商品写真

Instagramに投稿された商品写真

 
 

疑問2:コンバージョンには直結しない?

 

疑問1では、Instagramのユーザー層についてお伝えしました。
単品リピート通販の担当者が抱くInstagramに対するもう1つの疑問は、費用対効果を測りにくいこと。
Instagramでは、URLのリンク投稿が禁止されているため、コンバージョン(CV)を測定できません。

 

したがって、「アカウントの運用」や「インフルエンサーの巻き込み」などの販促施策に費用や工数のコストをかけても、費用対効果が見える化しにくいのです。

 

投資効率を数字で見ることに慣れている通販企業では、「費用対効果が見える化できないInstagram対策にブランディング予算やPR予算を出せない」と敬遠されてしまいがち。

 

しかし、「有名人がインスタにアップしていた商品を買う」「人気コスメはインスタのハッシュタグ機能を使って探す」といった消費行動が、特に10代後半〜30代女性で広まっているのも事実。
後ほどお伝えしますが、この影響力は無視できないほど強くなってきています。
 

マスメディアや比較サイトなどと連動して、消費行動に影響を及ぼす

マスメディアや比較サイトなどと連動して、消費行動に影響を及ぼす


特に、化粧品業界では、通販でない企業も含めて、Instagramを使ったPRに積極的に取り組み、売上を伸ばしている企業も増えています。

 
 

Instagramでの注目が売上アップを生む、3つの効果

 

このような流れを受け、一部の先進的な取り組みに積極的な単品リピート通販企業もInstagramでのPRに注力しているのです。
私たちフロントディールがサポートしている企業のなかでも、新規顧客の獲得がうまくいっている事例がいくつか出てきました。
 

では、「インスタ活用」は通販の売上アップに具体的にどのように貢献するのでしょうか。
3つの方法と効果をお伝えします。

 
 

効果1:Googleでの指名検索が増える

 

私たちフロントディールが行なっているのは、「芸能人」「モデル」「インスタグラマー」といったインフルエンサーや著名人に商品を使ってもらい、その使用シーンや体験談、感想を自身のアカウントでInstagramに投稿してもらうという手法です。

 

「広告主である通販企業」と「プロダクションや芸能事務所やインフルエンサー個人」をマッチングし、投稿までをサポートしており、投稿するときは、PRであることを明示するために「#PR」のハッシュタグのPR表記を付けて投稿してもらいます。

 

ある通販企業では、月に100名程度のインスタグラマーとコラボして、商品のPR投稿を促進する施策を実施し、「月間新規注文数が20,000件を超える」という結果に

 

この成功を牽引した1つの要因が「商品名でのグーグル検索回数の増加」であり、施策後と施策前では約3倍に増加しました。
 

GoogleTrendで調べた、商品の指名検索回数

GoogleTrendで調べた、商品の指名検索回数


①の時期にキャンペーンを行った際に、検索ボリュームが一時的に2倍に上昇。そして、②の時期では、検索ボリュームが5倍に上昇しました。

 

③の時期前半の急落は、検索回数の急上昇と同時に販売量が予想を大きく上回ったため、商品の生産が間に合わず、新規顧客獲得施策をストップしたという事情のため。

 

そのような過程を経ても、検索回数は施策の実施前と比べて約3倍までに上昇しています。

 

指名KWによる検索が購買に直結することは、リスティング広告や自然検索でのCVRを計測している方なら肌で感じている方も多いでしょう。

 

WEB広告のCPAが高騰しがちな昨今、広告に接触したりLP・ECサイトを訪問したりする前に「いかに商品名を覚えてもらうか?」「よい印象を持ってもらうか?」が大切です。
「指名買い」を起こすためのPRや口コミ施策に、一定の割合の販促予算を投資する企業が、通販企業でも増えてきています。

 
 

効果2:インスタ検索で上位表示する

 

前述したように、10代後半〜30代の女性は、欲しい商品があったらまずInstagramを開きます。Instagram上の商品カテゴリに「ハッシュタグを付けて検索する」という情報収集が一般的になっています。

 

例えば18~29歳に「スマホでプライベートの情報収集のために、何を見ていますか?」と尋ねたところ、1位は「ネット検索」でした。しかし2位は「Instagram」と「Twitter」が同率で57.1%でした。40代以上でも「Instagram」利用は39.5%と高い影響力を見せています。
(出典:「30代以下女性は「スマホ」からの情報収集が主流。40代以上は「PC」。情報収集意識調査2017」)
 

情報収集のために使うツールとしてInstagramが上位に


 
実際、女性たちはどのようにInstagramで商品を探しているのでしょうか。
たとえば美容液を探すときは、「#美容液」と打ち込んで、ファーストビューに並んだ写真を眺めたり口コミを調べたりします。
そのときに大事なのが、商品カテゴリでハッシュタグ検索された時に上位に表示されることです。
 

「美容液」でハッシュタグ検索したときの表示


 
ハッシュタグ検索での検索順位は、アルゴリズムによって上下する傾向が見られます。
ポイントは2つあり、1つ目は投稿に対する「いいね!」の件数やコメント・シェアなどのアクションの絶対的な件数が多いこと。

 

2つ目のポイントは、エンゲージメント率といった、フォローワー数に占める「いいね!」やコメントシェアといったアクション数の割合が高いことです。

 

これらの2つのポイントは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで上位表示を狙う「SEO対策」と同じような原理と考えれば、イメージしやすいのではないでしょうか。

 

したがって、Instagramで上位表示されるために有効な手段は、インフルエンサーや著名人などを「巻き込む」こと
多数のフォローワーを抱えたり、フォローワーのエンゲージメントが高いアカウントに商品のPR投稿をしてもらったりすると、「いいね!」数や「エンゲージメント率」が高まります。

 

さらに、インフルエンサーや著名人に、Instagramに投稿するときに「#美容液」や「#ビタミンC」などの商品カテゴリのハッシュタグを付けてもらうようにすると、ハッシュタグ検索で上位に表示されやすくなります。

 

もちろんエンゲージメントを高めるため手段は、インフルエンサーや著名人の活用だけではなく、企業の公式アカウントでも、運用の仕方によってはエンゲージメントを高めることはできます。

 

公式アカウント投稿のエンゲージメント率が高くなれば、ハッシュタグ検索でも上位に表示されやすくなります。したがって、公式アカウントの運用が成功していれば、フォロワー以外の人に表示(リーチ)させることができるのです。

 
 

効果3:インスタ投稿を、広告に2次利用する

 

さらに、インスタで使用したコンテンツはinstagram以外での2次利用が可能です。ユーザーの興味を惹きつけるためや商品の購買意欲や信頼性を高めるための材料として、使用することができます。

 

たとえば、LPのCVRやバナーのCTRの上昇、ネイティブ広告の記事の信頼性の向上といった効果が期待できます。

 
 

「公式アカウント運用」「CPA至上主義」など、ぶつかる課題も

 

これまでInstagramが購買行動に大きな影響力を持っていることと、Instagramの具体的な活用法とその効果を解説してきました。

 

しかし、本格的な活用を検討する際にぶつかる課題も。
単品リピート通販企業が本格的な活用をする際にぶつかる課題をお伝えしていきます。

 
 

課題1:公式アカウントで、「イケてる運用」ができるか?

 

インフルエンサーや著名人などの投稿によってInstagramユーザーが企業アカウントやブランド公式アカウントにたどりついたとき、チェックするのが「アカウントがイケているか?」。

 

Instagramユーザーは、公式アカウントのフォローワー数や投稿された写真のクオリティ、プロフィールなどを見ます。

 

企業の公式アカウントのプロフィールには、LPやECサイトや商品販売先のリンクを貼ることができますが、そのアカウント自体がイケてないと、LPなどに遷移せずに離脱してしまうのです。
 


 

自社のInstagramアカウントを、広告と同じ感覚で商品推しにしてしまうと、反応を得られずに「いつの間にか投稿がされずに放置されていた」ということも。

 

Instagramの公式アカウントは、ファンまたはファンになりえる層をサイトに誘導するためのインスタグラムで唯一の「受け皿」。そのため、よく考えられた戦略的な運用が必須となります。

 

公式アカウントを自社運用した経験がない企業は、私たちフロントディールのような専門業者に運用代行を依頼するケースも増えてきています。

 
 

課題2:特有のデザインやユーザー感覚となじむか?

 

InstagramのデザインやUIやユーザー感覚は、「高いビジュアル性」や「ライフスタイルへの憧れ」「オシャレや流行の体現」といったキーワードで表すことができます。
 

一方、単品リピート通販では「悩みなどネガティブ訴求」や「緊急性の高いオファー」「体験談押しのキツめの言葉」といった表現が多く、Instagramの世界観とそのままではなじみにくい、という懸念もあります。

 

例えば、Instagramの投稿では商品の写真がとても重要です。
商品のパッケージをそのまま写真撮影し、加工せずに投稿してしまうと「インスタ映え」しない投稿になってしまいます。これでは「いいね!」もコメントも集まりません。

 

商品のパッケージでも、写真の背景や色合い、投稿に添える文章を工夫したりすることで、Instagramユーザー受けする投稿にできることがわかってきました。

 
 

課題3:「CPA至上主義」から脱却できるか?

 

Instagramのインフルエンサー活用とアカウント運用では、先ほど効果を説明したものの、その効果を具体的な数字として測定できない側面もあります。
 

これに対して通販広告では、費用対効果がはっきり見えます。その考え方になじんだ担当者や企業だと「Instagram活用」に踏み切れないかもしれません。

 

一方、時代の流れのなかでInstagramを含むソーシャルメディアの普及や、スマホでの情報収集の変化などにより、「広告単体では効果を発揮しにくくなっている」と感じている方も多いのでは。
オンラインでの口コミの影響力が高まってきたため、ソーシャルメディアで商品の魅力を伝え、強いロイヤリティを形成していくことが、単品リピート通販企業でも重要になってきています。

 

「CV件数が頭打ちになっている」「CPAが高騰している」といった課題を抱えている企業は、直接的なCVは測れないPRやソーシャルメディアといった施策にも一定の予算を投入すると、逆に広告の効率がアップすることも多く、PRやソーシャルメディアに取り組んでみることが打開策の一つになるかもしれません。

 
 

「ショップ機能」や「アフィリエイト」など、販売に直結する動きも

 

Instagramの通常の投稿では、商品のPRで使いたいURLを貼り付けることはできないのとお伝えしましたが、24時間で自動で削除される「ストーリー」という動画投稿ではURLを貼り付けることが可能です。

 

計測タグを埋め込み、CVによる成果報酬でPR投稿を受託するインフルエンサーや著名人もいます。

 

またInstagramは2016年に、アメリカで「ショップ機能」(購入ボタン)をリリースしました。企業アカウントから投稿した写真をタップすると商品情報が表示され、そのまま商品購入ページに遷移するのです。

 

日本のInstagramでもこの「ショップ機能」が展開されるとの噂があり、これが実現すれば、Instagramがある種「゙ECサイト化」します。直接的なCVへの貢献度も、高まるでしょう。また、Instagram広告も、Facebook広告と連動して単品リピート通販でも成功事例が出てきています。
 

投稿写真のタップから商品の購入ページに遷移

 

Instagramは「買いたいモノが見つかる」「欲しい商品を調べる」といった消費行動と結びついたプラットフォームになってきています。さらに、Instagramのユーザーは若い女性だけでなく、中高年や男性にも広がりつつあります。

 

InstagramがEC化すれば、通販企業のInstagram活用は急加速するでしょう。まだ取り組んでいる企業が多くはないからこそ、今こそInstagram活用にチャンスがあるのでは。
ぜひ、Instagramを活用した施策に取り組んでみてください。