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定期コース誘導の鍵は「損をしたくない」という心理?

健康食品や化粧品など「単品リピート通販」と呼ばれる会社にとって、収益の源泉となるのが定期客。
CRM施策が上手と言われる通販会社の商品を購入して、DMや同梱物、アウトバウンドなどの事例を調査しました。
お客様を定期コースへと誘導するのが上手なCRMの共通点は、「定期コース誘導の鍵は『損をしたくない』という心理?」です。

健康食品定期コース

300社以上の支援実績からロイヤル顧客を育てる方法をわかりやすくまとめました。
解説資料はこちら
 
 

通販各社の販促策を調査していくと

 

今回の事例研究でお届けするのは、定期コースに誘導するための工夫についてです。
健康食品などリピート通販の業態で、利益率を左右すると言われるのは、定期購入者をどれだけ確保できるかです。

 

定期コースへの誘導の訴求で一般的なのは、価格面のメリットを示すこと。
以下の例のように、「定期コースで買った方が、○○円お得ですよ」と示す内容です。

 

 

<ご購入例> ○○を毎月1本、1年間ご購入いただいた場合
◆通常お届けでご購入の場合
(4,410円+送料350円)×12ヶ月=57,120円
◆「定期お届けコース」でご購入の場合
(3,969円(10%OFF)+送料0円)×12ヶ月=47,628円
→合計で9,492円お得!

 

 

もちろん、価格面でお得になることを伝えることは大事なのですが、「定期獲得が上手」「利益率が高い」と言われる成功企業のアウトバウンドやDMを実際に研究してくとそれだけではないことも。

 

弊社では、化粧品・健康食品中心にリピート通販24社の商品を実際に購入して、DMやアウトバウンドなどどのような販促策が実際にあるのか、半年以上におよぶ調査を実施しました。

 

そこから分かったことは、定期コースに入るという決断をすることが自分にとってプラスになる、いやむしろ「入らないと損をする」という「魅せ方」が上手な企業が多いということです。

 

 

健康食品定期コース

 

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健康食品のアウトバウンドで見つけた事例

 

たとえば、健康食品のアウトバウンドで見つけた、定期コースへ誘導する上手な仕掛けをご紹介します。
以下のスクリプトは、初回お試しで購入したお客様に、商品到着から41日後にかかってきた電話を録音したものです。

 

先日は○○(商品名)をご購入いただきましてありがとうございました。
お手元の○○はお飲みいただいておりますでしょうか。

 

100粒と180粒があるんですが、100粒は次回から8,310円に送料がかかります。
180粒は通常価格は13,655円ですが、毎月1箱づつのお届けでしたら9,650円でご提供することができます。

 

この値段の説明の仕方が、「損をするとイヤだ」という顧客心理を上手に利用しています。

 

お客様の立場からは、初回割引では6,600円の送料無料で買えたのに、今回からは送料も合わせると、2,000円以上も余計に払うことに…。
「損をするなぁ」という気持ちになるでしょう。

 

別のオペレーターの方は、こんなセリフで↑をはっきりと伝えていました。

 

2回目に半月分(注:100粒)を注文しますと、損するような形になります。
○○様がしばらく続けてということでしたら、定期コースが~~~」

 

つまり、「普通に買うと損をする」という認識を初めに植えつけたうえで、180粒で9,450円(送料無料)と割安な価格を示して、定期コースに誘導しているのです。

 

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反応率が10倍になったヘッドコピー

 

ヒトが行動を起こす原因は、<1 快楽を求める>と<2 苦痛から逃れる>のどちらかです。
このうち1より2の方が、より強い行動要因になることが知られています。

 

有名なダイレクトマーケッター神田昌典さんの著書「あなたの会社が90日で儲かる!」に載っていた事例です。
航空券の激安チケットの広告のヘッドコピーを以下のAからBに変えたところ、問合せ件数が10倍になったというのです。

 

A : 経費削減は、まず航空券から。航空券予約時にまずご一読を
B :「 まだ、ムダ金を航空券に使いますか?」

 

Aの見出しは、割引を前面に出して「お得な買い物ができる」という快楽を強調していますが、Bは「ムダ金を使う」という苦痛から逃れる側面を押し出しています。
これが反応率10倍の違いを生んだ、と分析されています。

 

このように、ヒトは「自分が損をするのでは?」という感情に敏感に反応します。
「普通に買うと損をする」「定期購入は損をしない」とお客様に認識してもらって、定期コースに入ってもらうための工夫には、3つのパターンが見つかりました。

 

1:「普通に買う方が損だ」と思ってもらう
2:リスクはないと安心してもらう
3:「期待はずれにはならない」と信頼してもらう
 
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