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サブスクで解約抑止の方法は?マイページでチャーンを防止する、3つの事例

サブスクリプションのビジネスを拡大させるために大事なのは、解約いわゆる「チャーン」をできるだけ少なくすること。

継続率を高めるため、「会員ランクに応じて割引する」や「サービスやUXを磨き込む」など各企業ともさまざまな工夫をしていますが、「やめたい」とマイページを訪れたユーザーに、解約を思いとどまってもらうことはできるのでしょうか?

筆者自身が登録していたサブスクのサービスで体験した事例をもとに、マイページでチャーンを防ぐ3つの方法をお伝えします。

方法1:使ってない機能やメリットはないか?を確認してもらう

 

1つ目の方法が、機能やメリットを再度お伝えすること。
 

せっかく会員限定で使える機能やメリットを、ユーザー自身が知らなかったり使っていなかったりしたまま、チャーン(解約)に至ってしまうとしたら残念ですね。
解約の手続きページに至る手前で、1枚ページを挟んでリマインドするのです。
 

たとえば私が利用している本の電子書籍化サービス、「BOOK SCAN」では、マイページから「プレミアム会員の解約は、こちらから行ってください。」のリンクをクリックすると、次の画面が現れます。
 


 

「納期は 当日~1週間以内」や「月50冊分 まで スキャン無料」、「OCR・名前変更が 無料」といったプレミアム会員限定の機能を12個リストアップ。
さらには機能を活用している「お客様の声」も掲載して、使いこなせているか?他の使い方はできないか?をユーザー自身に考えてもらいたい、という意図が伺えます。
 

画面の最後で、「戻る」と「進む」の2つのボタンを提示。
「進む」をクリックすると、今度は「解約手続きの前に、注意事項をご確認ください。」と題したページが現れ、無料会員のスキャンにかかる料金や期間など注意事項が並べられています。
 

「上記内容を確認して解約する」のボタンを押すと、解約が完了するという流れです。
無理に引き止める訳でもなく、解約までの導線もストレスなく至れましたが、解約を考え直す機会になっているように思えました。
 

同じような事例として、たとえば経済ニュース中心のメディア「NewsPicks」の解約フローでも、解約するとできなくなることを提示していました。
「会員を終了すると次の会員特典をご利用いただけなくなります。」と、記事や動画の読み放題を列挙。
 

得られるものではなく失うものに焦点を当てている表現方法が、上手だなと感じました。
 
 
 

方法2:「解約理由」に合わせて、解決策を提案する

 

2つ目の方法が、よくある「解約理由」を提示すること。
 

解約の申し出を主に電話で受けている会社なら、優秀なオペレーターは継続のメリットを一方的に話すのではなく、お客様の状況や解約理由をヒアリングします。
そのうえで、「それなら、こんな使い方はどうですか?」「こちらのプランに変更してみたらどうですか?」と提案します。
 

同じことを、オンラインでも形を変えて当てはめてみる試みが、各社で見受けられます。
 

たとえば、動画視聴サービスの「hulu」の解約ページでは、「こんなお悩みをお持ちですか?」と3つのケースが提示されます。
 


 
 

「動画を観る時間がない」を選ぶと、ダウンロード機能を説明。
wifi環境下でダウンロードしておけば、隙間時間で場所を選ばず楽しむことができることを知らなかったユーザーもいるでしょう。
 

そのうえで、「よくあるご質問」として、「月額料金はいつ支払うのですか?」「途中で途切れませんか?」「クレジットカード以外の支払い方法は?」など視聴環境や料金支払いなどについて掲載。
チャーンの理由となりがちな、よく分からない不安、疑問を解消しています。
 

他の商材でも、たとえば化粧品や健康食品など定期購入型のサプスクリプションでは、消耗品ということもあって「使いきれずに余っている」「飲み忘れてしまう」「実感できない」といったチャーン理由がよく挙がります。
 

そこで飲む/塗る頻度や容量など、解約理由のそれぞれに対応した使い方を理解してもらえると、解約を思い止まる顧客も一定の割合でいると知られています。
いくつかの化粧品・健康食品EC企業のマイページでも、定期解約の理由に応じてQ&Aを載せたコンテンツが見つかります。
 
 
 

方法3:ポイントやクーポンの失効を伝える

 

3つ目の方法が、割引価格のお得感を提示すること。
 

多くの企業が、購入金額に応じてポイントを発行していますが、「定期会員限定」としているケースも少なくありません。
その場合、「解約すると、ポイントも使えなってしまいますが、どうしますか?」と確認するメッセージが、チャーンを思いとどまってもらうために効果的なのです。
 

たとえば私が定期購入した食品ECの定期購入型サブスクリプションでは、マイページから解約を選択すると、以下のようなポップアップが登場。
 


 

「今続けると、次回1,000円引きになるクーポンが使用できます」
「解約すると、お持ちのポイントとマイルが失効します」
 

と載せることで、次回に割引価格で継続してもらうこと、あるいはスキップ(再開を前提に購入を一時的にお休み)に誘導する意図が伺えます。
 

たまっているポイントを使用して継続すれば、割引でサービスを利用できることは、気づいてなかった顧客もいるはずですね。
 

他にも、動画視聴サービスの「U-NEXT」のマイページでは、私が解約しようとした時、「あと6日で1,200円の継続ポイントがもらえます」「このまま解約すると、ポイントがもらえませんのでご注意ください」といった案内とともに、ポイントで楽しめる注目作品も紹介されていました。
現在保有しているポイントやクーポンだけでなく、将来にもらえる分まで提示するのもさらに有効かもしれません。
 
 
 

アンケート形式やチャットボットなど、チャーンの防止策はさまざま

 

今回は、使ってない機能・解約理由・ポイントの失効期限と3つの観点から、解約を防ぐマイページでの工夫をお伝えしました。
 

この他にも、解約を防ぐ工夫はさまざまにテストされています。
 

たとえば解約理由では、Q&A形式だけでなく、アンケート形式で答えてもらうページも見つかりました。
「解約理由を教えてもらえますか?」のほか、「◯◯◯な機能を知っていましたか?」と答えてもらうことで、ユーザーが読み飛ばさずに自分ごととして考えてもらおうとする工夫が上手だなと感じました。
 

さらには、チャットボット。
解約を希望した顧客に、理由を質問しながら対話していくことで、「解約防止率が12%までアップした」(動画配信サイト「バンダイチャンネル」)という事例も紹介されていました。
 

私自身は、勉強のためもあってさまざまなサブスクのサービスに入会していますが、解約するときにはそのフローで面白い方法があったっときに、メモやスクリーンショットを残すようにしています。
トレンドや他社事例を押さえたうえで、あなたの会社のサービスや顧客に合ったチャーンの防止策が見つかることを願っています。