マーケティングの世界でよく聞かれる、「転換率」というKPI。「コンバージョン率」と同義で使う方もいれば、「リピート率」の観点で語られる場合もあります。転換率の2つの意味と、それぞれの計算方法をケースを交えて解説します。
通販事業の現場で使われているKPIを新任担当者でも分かるようにまとめました。
KPIの用語説明や使い方だけでなく、通販のビジネスモデルについても解説しています。
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一般的には転換率=WEBサイトの「コンバージョン率」
「転換率」という言葉は、一般的には「コンバージョン率」と同じ意味で使われることが多いでしょう。
WEBサイトにおけるコンバージョンとは、商品の「購入」やサービスの「申込」、資料の「請求」やキャンペーンへの「応募」など、事業者が顧客獲得や売上アップのために用意したステップに対して、ユーザーが何らかのアクションを起こすこと。
このコンバージョンが、WEBサイト全体のユーザーのうちどれだけの割合で発生しているか?を測るのが「転換率」です。
たとえば化粧品を販売しているECサイトに、1日に10,000人のユーザーが訪問しています。
このうち商品を購入するユーザー、つまりコンバージョンするのは200人としましょう。
この時にECサイトの転換率(コンバージョン率)は、次のとおりです。
200人÷10,000人=2%
ECサイトをはじめとして、オンライン上で顧客獲得や売上アップを目指すWEBサイトは、この「転換率をいかに高めるか?」を試行錯誤して運営しています。
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新規顧客の「リピート率」を、転換率と呼ぶことも
「転換率」という言葉は、「コンバージョン率」以外にも「リピート率」と同じ意味で使われることもあります。
先ほどの化粧品のECサイトの例では、新規顧客を200人獲得できました。
このうち1回で購入をやめてしまわずに、2回目も続けて買ってくれたお客様が100人いたとします。
この時に、新規顧客の2回目購入への転換率(リピート率)は、次のとおりです。
100人÷200人=50%
特に1回目に購入した顧客が2回目も購入することを「F2転換」※と言います。
これに合わせて、1回目から2回目へのリピート率は、「F2転換率」と呼ばれます。
(2回目から3回目へのリピートが「F3転換」、4回目以降も同様です。)
このブログでもよく取り上げている、化粧品や健康食品など「単品リピート通販」と呼ばれる業態では、「新規顧客がリピートしてくれるか?」が収益を左右します。
通販・EC事業を行う企業は、転換率を高めるためにさまざまなトライをしてきました。
※F2転換率を高める方法については、こちらの記事が参考になります
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KPIを議論する時には、定義や計算方法を要チェック
いかがでしたか?「転換率」という同じ言葉でも、時にはまったく別の意味で使われることが分かったと思います。
マーケティングの世界では、さまざまな数字の指標が存在します。
たとえば、「リピート率」と「リピーター率」など、同じような言葉で定義はまったく異なるKPIもあります。
特に初心者の方は、意味が少しでもあいまいな時には、その定義や計算方法をチェックする習慣をつけると良いでしょう。
また「LTV(ライフタイムバリュー)」のように、業界や会社ごとにそれぞれ違う定義で計算している場合もあります。
異なるバックグラウンドの方と議論する時には、指標の意味を確認しながら話を進めると、誤解が発生しにくいでしょう。
このブログでは、他にも「引き上げ率」や「MR(メディアレーション)」「CPO」など、通販・ECのマーケティングでよく使われる用語を解説しています。
もし必要になった時には、ぜひ参考にされてみてください。
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