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定期購入ビジネスの元祖!?通販の「定期コース/定期便」モデル、収益の秘密

「月額課金」や「サブスクリプション」など、定期購入モデルに注目が集まっています。定期販売の成功例として有名なのが、化粧品や健康食品など単品通販の「定期コース」を軸としたモデル。その概要から収益モデルの秘密までを、解説します。

定期購入

化粧品・健康食品通販の「定期コース」「定期便」とは?

 

化粧品や健康食品など消耗品の通信販売では、顧客に継続的に購入(リピート)してもらうのが売上アップの鍵を握ります。
お客様としても、継続して使用することが肌悩みや健康状態の改善につながるので、「良いモノなら、続けたい」というニーズは強くあります。

 

そこで通販企業は、毎月の購入を前提に割引価格を提供する「定期コース」を用意。

 

割引のほか、「送料無料」やプレゼント、ポイント還元といった定期会員の特典をつけて販売します。
「定期コース」や「定期便」、なかには「とくとくコース」「ゆうゆうコース」など、企業によって名称はさまざまです。

 

健康食品や化粧品など「単品通販」と呼ばれる業態では、この「定期顧客の人数をいかに積み上げるか?」に尽力しています。
「定期通販」「リピート通販」とも呼ばれるほどで、特に健康食品では定期購入を前提としたビジネスモデルを組んでいます。

 

 

なぜ定期購入モデルが儲かるのか?3つの理由を考察

 

なぜ定期顧客の積み上げに、そこまでこだわるのでしょうか?
お客様に単品で購入してもらうよりは、定期購入してもらった方が利益が増えることが、判明しているからです。

 

 

理由1:使ってもらうと実感できるから

 

健康食品や基礎化粧品といった分野では、どんなに優れた商品であっても、医薬品とは異なり短期的に劇的な改善は期待しにくいものです。
ところが、少しだけ使って「効果を実感できなかった」と購入をやめてしまうお客様が一定割合でいるのも現実です。

 

定期購入では、3回以上の購入を前提にした約束を入れる場合もあり、お客様には長く使ってもらいやすい傾向があります。
長く継続的に使ってもらえれば効果を実感してもらいやすく、効果を実感できればさらに継続的に購入してもらいやすくなります。

 

 

理由 2:「現状維持バイアス」が働くから

 

人間は、惰性に流されやすい生き物です。
もう一度「買う」というアクションを起こすのは、ハードルが高い場合でも、定期的に届く商品を使い続けるのは、ハードルが低くなります。
逆に、「購入をやめる」という意思決定をして行動を起こすのにも小さな障壁が生まれるため、一度定期購入を始めると単品購入よりリピート率は上がります。

 

(参考:「「初回無料!ただし・・」現状維持バイアスを活用して、定期購入を増やす仕組み」)

 

 

理由3:CRMの費用や工数が少なくて済むから

 

単品購入の場合、再購入のためにはお客様にアクションを起こしてもらう必要があリます。
リピートを促すため、DMやカタログの郵送、電話(アウトバウンド)やメールなどさまざまな方法で企業はアプローチします。

 

CRM施策には費用も工数もかかってしまいますが、定期購入では商品を自動的に発送すればCRMは最小限で済むケースもあるので、余計な費用や工数がかかりません

 

 

定期顧客を増やすために、獲得アップ+解約抑止の方法論

 

このように収益増に貢献する定期顧客ですが、どうすれば増やせるのでしょうか?

 

1つ目に、新しく定期コースに申し込む顧客を増やすこと。
そして2つ目に、定期顧客の解約を減らすことの2つに要素分解して考えましょう。

 

 

1.定期顧客の獲得件数を増やす

 

新規顧客からの引き上げ

 

一度購入したお客様に定期購入を進める「引き上げ」というコミュニケーションをとります。

 

たとえば、1,000円といった低価格のお試し商品を用意。
お試し商品を購入した顧客に、DMやステップメール、アウトバウンドなどでアプローチします。

 

(参考事例)
「お試し購入からの“引き上げDM”、顧客心理に合わせた3ステップ設計とは?」
「引き上げ率アップの“実証済み”、フォローメール3つの理論」

 

広告からの「初回定期」

 

また広告の段階でいきなり、定期便のお得さを強調して選んでもらうように意図する販売方法もあります。
(「初回定期」と呼ばれます)

 

特にコールセンターでの受注時に、「サンプルよりは定期コースの方が、続けるならお得でオススメですよ」と勧める「インバウンド・アップセル」が有効です。

 

(参考事例)
「定期購入に面白いほど引き上がる、電話トークと広告オファーの事例」

 

 

2. 解約者を減らす

 

定期顧客のロイヤルティを高める

 

定期顧客には、商品に同梱したチラシや会報誌などで丁寧にコミュニケーションをとり、離脱率を抑えようとします。

 

使い方の解説や疑問点へのQ&Aなどで継続的な使用を促すほか、体験談や成分解説などで製品への信頼を醸成します。
継続回数の多いロイヤル顧客には、顧客ランクを高めてポイントを貯まりやすくしたり、プレゼントを進呈したりなどで、感謝を伝える方法も有効です。

 

(参考)
「定期コース、「3回目」離脱の危機を乗り越えるために」

 

 

解約抑止のテクニック

 

お客様から解約の連絡を受けた場合でも、特に電話では引き止めトークによって、一定の割合で解約を抑止できている例もあります。

 

たとえば「余っているから」という顧客には「お休み制度」を勧める、退会するとポイントが失効することを伝え「もったいない」という感情を誘うなど、方法はさまざまです。

 

(参考)
「定期コースの「お休み(休会)制度」を、効果的に活用する方法」

 

 

定期販売モデルは、さまざまなビジネスに応用可能

 

この記事をお読みになった方のなかには、単品通販ビジネスに関わっていて「これから定期販売モデルを立ち上げよう」「成功企業のノウハウを取り入れて軌道に乗せよう」という方もいらっしゃるかもしれません。

 

このブログには、「定期コース」に関するマーケティング事例・ノウハウをまとめた記事も用意していますので、よかったらご覧になってください。
また弊社グループでは、単品リピート通販企業専門で広告やCRMを支援しています。

 

 

単品通販以外の業種の方にとっても、この定期通販モデルはさまざまなビジネスで応用できます。

 

たとえばECにおける「頒布会」や「サブスクリプション」と呼ばれるビジネスモデル。
また音楽配信やストレージなどデジタルサービスの月額固定での使い放題プランや、アプリの課金モデル。

 

なかには慈善団体への寄付にも「マンスリーサポーター」といって毎月募金する仕組みが用意されています。
私自身もNPO法人に勤めたことがあるのですが、定期通販のマーケティング理論を取り入れて、寄付会員の獲得による資金調達をしていました。

 

みなさんのビジネスでも、今回紹介したような「引き上げ」や「解約抑止」など定期販売の方法論を活用いただければ嬉しいです。